競輪上人行状記の作品情報・感想・評価

競輪上人行状記1963年製作の映画)

製作国:

上映時間:99分

4.0

「競輪上人行状記」に投稿された感想・評価

小沢昭一は、もっとも好きな俳優の一人で主演と言うより脇役が多いので珍しい。ボンボンで真面目な教師が競輪で転落していく話なのだが、喜劇だと宣伝している割には転落しすぎで明るいところは微塵もナイ!脚本が今村昌平なんで重喜劇にしている。監督は、ロマンポルノで有名な西村昭吾郎監督のデビュー作。南田洋子が死んだ旦那に妄想で鞭打たれるところ見ると、そうゆう嗜好がデビュー作にでるんだなと勝手に思う。競輪業界としては、あまりいい話でないので協力したくないだろう。個人的には、後半は、競輪予想屋として妙な活躍していくところで終わって小沢昭一の明るいところを出しても良かったんじゃないかと・・・でもお経の声は、いい声してますね。
雄八e

雄八eの感想・評価

4.0
‪冒頭の犬殺しからどこが喜劇だよっていう恐ろしい話‬
‪本来真面目であった、生真面目すぎるほどの人間が、ちょっとしたギャンブルにハマってしまい、そのまま転落する話‬

‪説法しつつ予想屋をするラスト‬
‪したたかさを笑うシーンかもしれないがなかなかに薄寒い‬
凄く面白い。煩悩の塊なんだけど、悟っているのかもしれないと思う。小沢昭一の演技が凄い。
すみません、日活ロマンポルノだと思って借りました。違いました。日活作品。
実家が寺の教師
坊さんの兄が急逝、父も高齢だから跡も継がにゃならんし、父は兄嫁とくっつけ言うし、学校では女生徒が行方不明
寺の再建資金も集まらん中、競輪に嵌る。楽して稼げる。檀家回りなんてクソくらえ。
表は不動産、裏は賭博場。バレなきゃ何でもええんやなぁ。
万事上手くいく思うて兄嫁にプロポーズするも兄嫁の子は父との子という事実を聞かされ地獄オブ地獄
死しても尚家族を苦しめる父、業が深い息子…一歩進んで五歩下がる位じりじり落ちていく。
負けて再建資金は擂る、借金だけが残る。
結局兄嫁を頼り、その30万全額競輪に落とす。
教師時代のまともな思考回路には戻れん。分かる。私も金ない時こそスクラッチとかしてた。当たらん。
自分は2.4、隣の女性は4.2 前者の勝ち。
3000円くれ言うて、身体で払う礼からの全額もろうてまうのかと思いきやここでも予想が外れる。
前世で何をしたのか。あまりに色んな事があり過ぎて気の毒に思えてくる。
女、言うからあの女助かったんかと思ったら違った。女言うより少女や。
競輪場に佇む坊さん
最後の説法をよう聞けばめちゃくちゃ面白い。声出して笑った。快作。
masa

masaの感想・評価

3.5
(けいりんしょうにんぎょうじょうき)
短編小説『競輪上人随聞記』を脚色し映画化
寺を継いだ住職と競輪の関わり
ドント

ドントの感想・評価

4.3
 1963年。久しぶりに魂を掴まれた。坊主をやっていた兄が死に、身体を悪くしている父親と兄嫁の住む寺を継がなくてはならない流れになった清く正しく生きようとしている教師。しかし貧困や薄汚れた世間に直面し疲弊。そこでふらりと入ったのが、競輪場……
 小沢昭一だし坊主が競輪にハマるなんてあらすじなので喜劇かと思いきやこれが重い苦しいつらいの三重苦ドラマ。教師をしていても坊主をしていても現実の壁にゴンゴンぶつかり心は血まみれ。そして壁を乗り越えるか回避するかしようとして頭をぶつけるのが博打でも熱々の鉄火場・競輪場ってんだからもう救いようがない。悲惨すぎてなんかもう半笑いである。
 それでもなお本作は「トラウマ映画」なぞではない。そんな所にとどまるタマではないのだ。苦難を突き抜けて真っ黒い奔流がほとばしるようなヤバい熱気、ドロついた人間の邪な生気に満ちていて首の後ろからクワッと血が頭に上ってくる。まさに博打のようなアブない高揚感がある。それまでしれっと流していた競輪の本編をクライマックスにガツンと持ってくるなんざもう、憎いですね。
 脚本の今村・大西コンビのおかげもあろうが、終始貧乏臭くて泥臭い世界観といい意味でせせこましい演出があまりに見事で、ここに貧相な顔(こらっ)の小沢がバッチリはまってしまう。驚くような
方向にゴロゴロ転がって落ちていく筋書きからの、終盤の謎の解放感までまぁ本当に見事な映画だった。あと何があっても競輪はやるまい、と思った。
ふつーにめちゃオモロい。高潔な魂の坊主が競輪にハマって堕ちてく話なんだけど、周り(特に親父の坊主)がクズすぎてそりゃ堕ちてくよな~っておもた。

主演の小沢昭一がダッシュするシーンがやばい。走りのフォームが凄すぎる。狂ってる。

てか、小沢昭一が最初に競輪に手を出してしまうシーンがめちゃアッサリで、観客が最初からわかってるかのように競輪場に吸い込まれてくのだがなんなんだ汗
え

えの感想・評価

3.9
まさかまさかの方向に転がっていった
主人公の姿がどんどん変わっていくように見えたが、変わったのではなく潜んでいた部分が暴かれていく様と言う方が正しいかも

それぞれの人物出来事がいちいち強烈で散乱としているようにも感じたが、生きゆく関係ってそういうものか
TsutomuZ

TsutomuZの感想・評価

3.7
衝撃のラスト
そんな所で説法するのか。
冒頭の駅シーンと見事に対をなしている。
常に側にいた少女は地蔵菩薩かマグダラのマリアか。

実際の競輪場でのロケ撮影がリアリティを増す。
ロングでの撮影、魚眼レンズ?での撮影など、やりたいことを全部したいという初監督の意気込みが伝わる。
それにしても、日活が描く貧困はエグい。

南田洋子演じる兄嫁から発する妖艶さエロスに、この後西村監督が多数作る日活ロマンポルノを感じるのは皮肉か仏の導きか。
小沢昭一は愛される俳優。愛おしい。
脚本が凄い。今村昌平が大好きな題材てんこ盛りだが、少々中弛み。演出も少し荒っぽいけどデビュー作でよくここまで仕上げられるよなぁ。