木洩れ日の家での作品情報・感想・評価

「木洩れ日の家で」に投稿された感想・評価

ILC

ILCの感想・評価

4.0
テーマ的には『野いちご』を彷彿とさせる。
「人生を振り返るおばあちゃん×犬×未来を紡ぐ子供たち」
これで駄作なわけがない。
寧ろこの組み合わせで駄作を作りあげたらそれはそれで才能がある。
collina

collinaの感想・評価

-
「そろそろ白黒つけなきゃね」
私の家は私の人生そのもの。だから、離れるわけにはいかなかったけれど。何もかもがつまった家と私の人生。私の家は受け継がれ、また家族が根をはり、新たな物語が生まれる。

気が強いけれど少しぼけてきたようなアニエラおばあさんと犬フィラデルフィアのコンビ、その家、土地を狙う息子や隣人、取り巻く近所の人々の話。ジャケットは見せかけで、全編白黒の、とても静かで、穏やかな作品。ダヌタ・シャフラルスカのしなやかな佇まい、フィラデルフィアの瞳。それが全てを物語る。

アニエラの毎日は隣人を双眼鏡でのぞき、犬が話し相手の日々。そんな彼女は、ふとした時に、何もかもが美しかったころに、とけてゆく。映像ではまさにとけるようで、美しい。

なんてことはない話だけれど、白黒で語る美しい1本。ブランコに乗るアニエラがいい。あと、フィラデルフィアの名演。賞をあげたい。

またみます。
TaeTae

TaeTaeの感想・評価

3.6
コントラストの強いモノクロだと皺がより強調される。

木洩れ日が窓ガラスに映る。
双眼鏡で明るい日差しの隣家を覗き見。
バカ息子を嘆き、子育てを悔やむ。孫娘には「ババァ」呼ばわりされ、指輪をねだられる。

ブランコを漕ぐシーンが好き。
そして、なによりもワンコの"フィラデルフィア" の名演は感涙ものでした。
TAKA

TAKAの感想・評価

3.2
おばあちゃん、ひとりで寂しかったんだろうなぁ。大きな屋敷でひとりぼっち。話し相手は犬だけ。でも最後の幕引きは良かった。

qwerty6

qwerty6の感想・評価

4.0
《Pora umierać(Time to die)》

Johann Strauss II. (1825-1899)
《An der schönen, blauen Donau》(1867)
無

無の感想・評価

3.0
夫には先立たれ、愛を持って厳しく育てたはずの息子からは煙たがられ家の主と同様に朽ちかけた屋敷に住む双眼鏡で隣家の様子を覗くくらいしか楽しみのない愛犬と共に暮らす孤独と退屈を持て余した老婦人の話。

カラーだったらどんなに鮮やかだったろうかという感じの色がなくても瑞々しさが伝わるモノクロ映像の意味はラストへの流れに起因してるんだろうな…というのは誰でも想像がつくはず。
ばあさんを労わり心配するように寄り添い見上げるフィアデルフィア(犬)のあざといまでの一途な演技は秀逸。
映画の中の犬って人間の言葉を完璧に理解してるとしか思えないほど賢い犬ばかり笑
家を売るように話を持ちかけてきた若い男(?)にチャーミングだ!と言われて急に口紅を塗ったり自分の幸せで若かった頃を思い出すばあさんの乙女な部分は可愛らしくもある。
やや退屈ではあるけど一貫して静かで品のあるたまにはこういう雰囲気の物を観るのもありだなーという作品。
きょん

きょんの感想・評価

3.0
あれ白黒なの?
というところから。
おばあちゃんにとって、子供も孫も手から離れたらずっと生きてきた家がこの上なく愛情深いものになるのかなあ?と思いました。
他人(息子。)はそんなぼろや手放せよって言うんですが。

睡魔との格闘でした。。
長く感じた。。
レビューのような美しさを感じるところまで意識がもたず。
匂い立つ木々の緑
はちみつ色の木洩れ日
年月を経て波打つ窓ガラスを通して射し込み溢れる輝くばかりの陽の光・光・光

ワルシャワ郊外の森の中
寂しげに古びてはいるが
住み心地の良さそうな一軒家

この映画がモノクロ映画である事を忘れて
立ち昇ってくる色鮮やかさに驚かされる

撮影時に御歳91歳の名女優
ダヌタ・シャフラルスカの
白髪と皺だらけのお顔でありながらなんとも鮮やかに美しい所作や表情や佇まいに
ふさわしいモノクロ映像

年老いても毅然と自分の意志で生き
人生を終える清々しさ

* 7/17 DVD鑑賞
やまだ

やまだの感想・評価

5.0
※最近観なおしたので追記

少し前に、アニエラと同い年で
同じように一人暮らしをしていた大叔母が死んだ
体調が悪かったり、もの忘れが酷くなってきたと言ってたこともあり
「木漏れ日の家で」みたいだったなぁと思い改めて鑑賞


とても静かで淡々としてるのに美しい
基本的にはおばあちゃんと犬だけしか出ないという素朴な映画
さらにはモノクロ

もちろんあえてモノクロを選んだのだろうけど
これが大正解だと感じた

カラーに比べ光は強弱くらいでしか表現できず
かなりライティングが難しいと思うのだが
とても上手に光を使って演出している
古くなった館、終の棲家としての穏やかさ
射し込む光は子供達の爽やかさも伝えてくるようで
登場人物の気持ちにいつも光が寄り添っているようで
本当に美しい

ストーリーは人によっては眠くなるかもしれない
かなりしっとりと起伏なく進むから
ただ、だからこそ僕はアニエラの人生がとてもリアルに感じたし
アニエラという人物ただ一人に強く感情移入ができた
ブランコを漕いでみたり
昔を思い出して微笑んだり
息子を怒ってみたり、と色々あるが
どれも一人の人間がまさに人生を全うしている姿だった

ラストシーンは分かりきっていたんだけど
嗚咽を漏らすほど泣いた
とても淡々と終わらせるので気持ちを盛り上げるような演出もない
けど、なんというか
幸せになったらいいなぁ…
という終わり方

泣いた

あとフィラ可愛い
お利口なワンちゃん
お利口すぎてどうしても見てて口元が緩む
モノクロームだからこそ伝わる何かがあると感じた作品。しっとりと美しく、力強かった。

舞台は森の中の一軒家。老朽化しているとはいえなんとも瀟洒な家。91歳のアニェラは結婚生活も戦争時代も経験したこの家を心から愛している。しかしこの家と土地を巡って息子や隣人の思惑が交錯する。

眼光鋭く気の強いアニェラと唯一の同居人・愛犬フィラのコンビが微笑ましい。そして彼女の孤独と郷愁がモノクロームの映像によってより際立つ。

原題は『死んだほうがまし』。もちろんアイロニーなのだけれど、ラストまで観てこのタイトルの意味がわかる。

淡々とした静かな、流れるような展開。彼女がブランコを思い切り漕ぐシーンが美しかった。
>|