春にして君を想う/ミッシング・エンジェルの作品情報・感想・評価

「春にして君を想う/ミッシング・エンジェル」に投稿された感想・評価

老人二人が老人ホームを抜け出して、遥かな過去を共有する故郷へと向かう。冷たく雄大な自然の中で、終始静かで暗い空気が流れている。まるで夢みたいな、不思議な美しさの中に人間の魂があって、厳かな奇跡のようにも思える。
老人のゆっくりした歩調と現実の寂れた光景、霧の向こうには天国がある、のかもしれない。

このレビューはネタバレを含みます

愛犬を殺してまで孤独を避けたかった主人公が、娘家族との生活、老人ホームでも居場所を見つけられず孤独を解消できない様は、孤独は物質的な問題ではなく精神的な問題であるということを教えてくれる。逃避行の情景が美しく、何度でも見たい映画。
人生の終わりを遠い故郷過ごすため、車を盗み旅出る老人たち。老いていくにつれ故郷へと近づいていく過程が時間を逆行しているようで、とても不思議な感覚になった。
enter

enterの感想・評価

4.3
老人ロードムービー
老人が老人らしい映画の方がやはり良いです
(老人がハッチャケたりヤケクソになるコメディはまあそれはそれでまあ構わないけれど)
とても詩情あふれる良映画。
李

李の感想・評価

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老人ホームで再会した女性との逃避行。題名が素敵すぎる。老い、死、孤独が近くにいることも、今は誰もいない故郷も、画面がずっと哀愁漂い寂しいけれど同時に、同じ思い出を持つ2人が寄り添っているからなのかとても温かい。音楽が夜のとばりの物語っぽくて怖かった。無機質さもある大自然に囲まれたアイスランド行ってみたいし、こんな最期がいいな〜 ベルリン・天使の詩観てないので、誰ってなった笑 同監督のcold feverも観てみたい。(行ける範囲のTSUTAYAどこも取り扱いないからTSUTAYAディスカスで借りたんだけど、ディスクが古いみたいでちょいちょい見れない箇所あった😖)
「cold fever」は冬のアイスランドが舞台だけど、今作は春なのかな、景色がまた違って美しい。

アイスランドって、岩がゴロゴロする火星みたいな土地もあることを知った。火山国なんだね。
ゲイルとステラの故郷、ホルンストランディルは今は自然保護区みたいだけど、昔は人が住んでたのかな。

孫が爆音でSugarcubes流すあたりがアイスランドの都会っ子って感じなのかな。
絶賛思春期の孫娘の部屋におじいちゃん泊めたらあかん。

ステラが懐古する、美しい村での楽しかった日々が眩しい。
「cold fever」にもあった、讃美歌を歌っての弔いのシーン。
ブルーノ・ガンツが泥だらけの足を拭ってあげるシーンがいい。

最期は穏やかに死を待ち、土に還りたいと思わせてくれる作品。


3部作らしいのに、ムービーデイズがDVD化されてないのはなんでやー。
kst

kstの感想・評価

4.5
孤独な年老いた男と女が老人ホームで再会する。二人は今は誰も住む者がいない故郷を目指す。
終盤に近づくにつれ、生と死は近づくようだ。若い頃見た故郷の光景、人々の暮らした姿が懐かしく温かく悲しい。
故郷の海辺、石の多い山を男は一人歩く。讃美歌が美しい。
akubi

akubiの感想・評価

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よそよそしさと拒絶。都会はこんなにも騒がしいのに、ひとびとは沈黙に浸食されてゆくよう。
「誰もが思うようには生きられない」
死臭の漂うダンスホールからぬけだして。ふたりの帰郷は見棄てられた場所へとつづく。怒れる喪失感は天使をも拒み、独りぼっちの郷愁は深い霧のなかに吸いこまれていった。
のんchan

のんchanの感想・評価

3.9
アイスランド🇮🇸の作品は共通してどこか生き難さを感じる...それは荒涼たる風土が関係しているのかな?と思わせる。自然の厳しさもあるが、今作は《人間は自然の子供たち》と題しているだけあり、雄大な景色に心が洗われる。

今ではアイスランドの巨匠となったフリドリック・トール・フリドリクソン監督が30代で世に出した作品。有名な『ダンサー・イン・ザ・ダーク』のプロデューサーでもある。

78歳のゲインは妻に先立たれ、農夫に疲れ、都会に住む娘夫婦を訪ねるが、孫から除け者扱いされ同居を諦めざるを得ずに老人ホームへ。そこで偶然にも故郷の幼馴染み、昔想いを寄せていたステラと出会う。
故郷に帰りたいという夢を抱くステラと一緒にホームから逃亡し、盗んだジープを走らせる。途中、スニーカー👟を買い、手を繋いで歩く姿に微笑ましさがあるが、2人が目指す先には...

なんと、ラストにオジサンの天使👼が一瞬だけ現れます。それがブルーノ・ガンツ✨っていうスペシャルさ🥺あの優しい手(私はブルーノの手が好きなんだ💓)

人間の死、孤独と不安を、アイスランドの厳しくも壮大な自然に昇華させる演出力に脱帽でした。
上旬

上旬の感想・評価

3.5
【第64回アカデミー賞 外国語映画賞ノミネート】
外国語映画賞にノミネートされたアイスランドの作品。ヨーロッパ映画賞では音楽賞を受賞している。

第一印象はいかにもアカデミー会員が好きそうな話だなあという感じ。

ほとんどセリフもない静謐な語り口だったり、ファンタジックな演出などは嫌いではないけど、タルコフスキーやアンゲロプロスの二番煎じ感は否めない。

また警察側の視点、いるかな?あのキャラクターの意味がよく分からない。短くて見やすいけど、人生の終幕を描いたものとしては『八月の鯨』とかの方が好き。悪い作品ではない。
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