恐怖の火あぶりの作品情報・感想・評価

「恐怖の火あぶり」に投稿された感想・評価

horahuki

horahukiの感想・評価

3.9
あなたは自由よ!

ママに虐待されて育ったドニーくんは、ママが死んだ途端に「自由だー!」と大喜び。早速あの手この手で女を連れ込んで好き放題に焼きまくるサイコ系ホラー。

レンタル開始が有り難い😆
めちゃ期待してたんだけど、期待以上に面白いし、映像もめちゃオシャレで気合入ってるとこが多くて好みな作品でした♫

同僚見殺しにする冒頭から狂ってるドニーくんのヤバさがわかるし、死んだママ見つけた直後に「大音量で音楽かけていいの?」とか言って早速自分の部屋に行きレコードガンガンに鳴らしながらベッドではしゃぎまくるドニーさんのイカレ方半端ないっすわ。

壁にかかる十字架を印象的に捉えた映像で神に背を向ける(自身の心に目を向けられない)ドニーくんの精神状態が伝わってくる。そこから、虐待と過剰な躾によって形成された未熟さが母親という抑圧であり道しるべでもあったものを失ったからこその解放と転落って感じでどんどん狂気を帯びてくるんだけど、一度背を向けたモノと向き合おうと抗うドニーくんの内面の葛藤が次第に大きくなっていき、母の亡霊(自身の過去)に打ち勝ち受け止めることで前を向こうと足掻く姿にめちゃ辛くなってくる。

再生物語なんて数多くあるわけだけど、人が再生することがいかに難しいことなのかということ。どれだけ努力してみても亡霊は決して離れることなくずっと自分の心の中で引き摺り込もうと待ち構えている。

冒頭、家に帰ってきたドニーくんが階段を見上げる際の切り取り方がめちゃキマってて、ママという果てしない壁を見上げるような嫌な感覚にさせられるし、合わさるメトロノームのような音による焦燥感が彼の脅迫性な精神状態を観客に同調させるのもいい感じ。

挙動不審なドニーと歩き回るキャシーの切り替えの後に豪華さの中にある剥がれた壁紙が違和感を募らせるし、言葉を発しながらも顔が一切映らないドニーの二階へ向かう動作を捉える映像がカッコよくて、ホラー的美しさを感じさせる良い演出だと思いました。影による『吸血鬼ノスフェラトゥ』へのオマージュももちろんサイコー!

そして3人の黒焦げさんが鎮座する部屋の異様さは最高にカッコいいんだけど最高に気持ち悪くて、異常性に絡め取られていく彼の心にとっての信仰を表す祭壇のような役割を果たしていくのが病的な度合いが行き過ぎててめちゃ好き。というかあの火だるまのとこどうなってんの?合成?凄いね。

最終的には普遍的な親子の物語として、至る所に当たり前のように転がっている火種を被害者の目線という最も強烈な非難という形で観客に向けてくる。チープな作品だと思うけど、私的にはめちゃ面白かったです♫
ギリギリ70年代!

幻聴、幻覚、悪夢。主人公ドニーの病み具合が著しい。

オープニングの焼却炉からドニーという男の片鱗がチラリ。そこから階段を駆け上がるが如くあのキョーフのシーンへ…。キョーフだけど懇願する女の一糸まとわぬ吊るし姿が美し過ぎる(ビフォーアフターの差は激しいが)!

不確実なものに振り回されるドニーがとにかく哀れ。終盤心機一転服を買いに行くシーンに心からエールを送るも夜のディスコでとんでもないことに…あとは一気に奈落の底へと落ちていく。

しっかりとした脚本に載せた心の闇がなんとも切ない。ノリノリの音楽とキョーフの効果音が最高。それにしてもこの映画に出てくる母親の恐ろしいこと!ラストシーンのマイケル坊やの健やかな成長を祈らずにはいられない。

フツーに面白くない?
かなり病んでて見てて陰鬱な気分になること間違い無いけども。
なんか、階段を使った画面の分割とか、クラブで発狂するシーンの手の掴みあいのとことか、なんつーか高級感あるというか…
おシネフィルが見そうな感じゆーか…

地面の割れ目から焼死体ゾンビが出てくるとこは流石にビビりました!
燃えろいい女〜


・・・というのは懐かしの世良公則&ツイストのヒット曲ですが、それを間違った意味で地でいっているのが本作、「恐怖の火あぶり」でございます。
それにしても、身もふたもないタイトルだな!


幼少期にママから折檻され続け、すっかりマザコンと化したドニー(ちょっと若かりし頃のダスティン・ホフマン似)。
コンロの火で腕をあぶられる罰がトラウマになっていた彼は、ある日、仕事仲間が目の前で火だるまになっていても何も出来なかったのであります。
それをなじられると、「火で邪気が浄化されて良かったじゃん」などと完全に頭のおかしい応答をするドニー。

急いで帰宅すると、なんと鬼の様だったママが死んどるじゃありませんか!
すると、心の声が聞こえてきます。
「これでおまえは自由、何をやっても良いんだよ♪」
うおー!マジで?と、はしゃいだドニーは音楽を大音量でかけたり、椅子の上で飛び跳ねたり、ママの死体を火であぶったりしちゃいますよ。

ママから解放された喜びからか、いよいよ頭がどうにかしてきたドニーは会社も無断欠勤。
仕事そっちのけで何をするのかと思いきや、一室の壁に鉄板を張りつめ、耐火防護服を買ってきます。
それから花屋の女性店員をだまくらかして家に連れて行き、いよいよ訝しがられると殴って気絶させましたよ。
花屋さんが目覚めると、そこはあの鉄板部屋。
何故か真っ裸にされ、吊るされちゃっているではありませんか!
そこへ現れたのは防護服を着込み、火炎放射器を持ったドニー!
狂えるドニーは、真っ裸の女子を消し炭にしたい衝動に駆られていたのです!
ガソリンをかけ、躊躇なく火炎放射するドニー!
泣き叫ぶ花屋さん!
あっという間に真っ黒こげの出来上がりDEATH!

それからというもの、夜な夜な強引なナンパに精を出しては、ドニーはガングロギャルの1000倍は黒焦げた女子にドレスを着せて、部屋にコレクションしてゆくのでした。
相当、臭いとか気になりそうですけれど、そういう細かいところは気にしちゃいけない仕様でございます。
ジョー・スピネルの「マニアック」と同じですね。

そうこうしているうちに、仕事仲間と神父さんが勘違いからドニー宅を訪問、ついにドニーの危険な趣味が暴かれてしまいます。
うおー、どうなってしまうのか?!
と思ったら、それこそ「マニアック」でしたよ!
もしかしたらジョー・スピネルはこれを観て感銘を受けたのでしょうか?
思わずパクリたくなるほどに!(苦笑)


古い映画なので、さほど刺激的な場面もないのですが、やはり火あぶりで殺害するサイコパスというのは他に中々いないので貴重な存在ですね。
あとは「エクスタミネーター2」のロバート・ギンティが景気良く悪党を燃やしていたぐらいでしょうか?

尺は短めだし、テンポも悪くないので退屈はしませんが、最大の難点はウリである火あぶりシーンが二回しか無いことです。
しかも女子を燃やすのを見せるのは最初の一回だけ。
あとは黒焦げ死体しか見せてくれません。
これは物足りない!
真っ裸も1人だけとは健康な男子たるもの大いに不満!
たぶん予算が無いのでしょう。
燃やされるカットも、人形をただ燃やしているだけで動かないから迫力がない。
最後に拉致した酔っ払い女子も結構可愛かったので期待したのに裸もお預けとは!
どんな我慢プレイを強いるんでしょうか!

最後まで何も良いことが起きない陰鬱な作品ですが、今では「血のでないスプラッター」としてカルト化しているとの事。
観てみると、それはちょっと持ち上げすぎだなぁと思った次第であります。
毎度、ちゃんと火あぶり焦げ焦げを見せてくれていたら評価も上げざるおえない出来ではあるのですが、非常に惜しい・・・。

あ、最後の最後にちょっとしたオマケがありまして、ホラー映画における正しいクロージングとはどんなものかを教えてくれますよ。
教科書的模範解答なエンディングでした。


セルDVDにて
── 恐怖の館へようこそ ──

監禁、拷問、焼死!全裸の女性を次々と焼き殺す悪魔のような男の暴走劇───

ファイヤーサイコパス、なかなか良かったよ。

母親&息子ベースのストーリーはどうしてこうも面白いのか。

主人公はゴミ処理場で働く青年ドニー。
ドニーが悪人顔でないのがまたGOODポイント。一見、良い人そうでとても殺人鬼には見えない。

そんな彼が家で喋りかける相手がヤバい。彼が大切にしているとあるコレクションたち。

大好きですね~このイカれサイコっぷり♡

あぁ…あそこで邪魔が入らなければ良かったのに…。そう思ってしまった私は可哀想な彼に同情してしまっているみたい。

あのラスト。これでドニーは本当の意味で自由になれたのだと信じたい。

胸騒ぎが止まらないサイコホラー。

真面目に作られていて真剣に見れた事に満足*☆
こぅ

こぅの感想・評価

4.1
’19夏のホラー/ミステリー祭②

安価だったので、購入して鑑賞。

ジャケ写は80年代B級ムードが漂って中々良い。

ごみ処理場で働くドニー(ダン・グリマリディ)は、幼少時に母親から虐待を受け、そのある経験からトラウマになっていた。その体験から彼自身が、女性を次々と犠牲に…。

厳格な母絡みで、【◯◯コ】は、明らかだが、悪魔⁈の命令(幻聴)で犯行に及ぶ【◯◯◯ニング】を先駆けているし、訴えたいテーマ性もしっかり感じ取れた。雰囲気のある家やインテリア、邪魔にならない音楽、演出も予想外に割としっかり作られている。

美女ばかりを狙う犯行シークエンスは、1人目が、連れ込みから【全裸で吊るして焼く】までの行動をじっくり丁寧に描写、以後は同じ繰り返し描写の為か、本筋としては絶対的必要でも無い為か、雑に
なっている。
美女の恐怖におののく演技は軽く北◯◯子超え。
その黒焦げ死体達を一部屋に◯◯している。
命令通り美女を殺めてもドニーは悪夢に魘される。
犯人キャラもオーバーアクト無く冷静でも、先日のスマホの邦画の◯田君より遥かに怖いだろう。
因みにダン・グリマリディは、ハビエル・バルデム似⁈。

一時は更生しようと試みたドニーが、友人にも相談しようとしたが、皮肉にも終盤の思わぬある事故からの帰り道に、また犯行に及ぶ心理は明らかに
病気、異常だ。


ラストのドニーの最期は、あり得ない展開になったが、いかにも【ホラーらしい】締めと言える。

70〜80年代あたりのホラーは、切なさも独特だが、
どこか平和だなぁ。(ED曲もディスコ〜)
防火服って恐怖映画には向いてない気がするな、、主人公がアレ着て現れた瞬間笑ってしまった。
Cem

Cemの感想・評価

5.0
ホラーだけど切なかったです😢

主人公のドニーは統合失調症
幼い頃イタズラをするたび母親から両腕を火あぶりにされるという恐ろしい虐待をうけ、それが大人になった今でもトラウマに…
母親が亡くなり自由になったドニーは幻聴に苦しみながらも、
美女を家に招いては焼き殺すという殺人鬼になります

全裸で吊るされる美女にガソリンをかけ火あぶり🔥恐ろしい!!
一人目はじっくり見せるも二人目からは手抜きにw
ターゲット見つけて車に乗せる→次のシーンではもう真っ黒で死んでますw殺害シーン省略は予算の都合なのか仕方ないですね

でもストーリーも良かった!古びた家やインテリアも良かった!幻聴に苦しむドニーの演技も良かった!影を使った演出も良かった!良かったところはいっぱいありました★

神父に相談して一度は救われたのに、またトラウマによって幻聴聞こえ自滅していくドニー、悲しい

このレビューはネタバレを含みます

母の死をきっかけに
押さえ続けていた感情と支配下から解放される主人公。
神父さんの助言により「許す」事を受け入れる姿には
これまで我慢を強いられてきた彼の孤独な一面と
優しさを失わずにいる彼の心が感じらて切なくなるものが…
狂気的な作風というより、哀愁を感じさせる
「マニアック」と共通するものが感じされる作品だった。
kkmovoftd

kkmovoftdの感想・評価

3.1
別冊映画秘宝「80年代悪趣味ビデオ学入門!」掲載作品

火あぶり版サイコ。
生っ白いダスティン・ホフマンみたいな青年が、自分に火あぶり折檻をしてた母親の死をきっかけに、レコードを大音量でかけたり椅子に土足で上がって飛び跳ねたり美女を誘拐して黒コゲにしたりとはっちゃけまくる!!
ディスコに行くために急に真っ赤なマタドールシャツを買おうとして店員にやんわりたしなめられたり、母親のためにカモミールティーを淹れてあげたりする主人公がいじらしくて可哀想。好きなのに焼いちゃう!って言う意味では、火あぶり版シザーハンズでもあるのか?
あと主人公がレコードでかけたりディスコで流れる音楽が無駄に格好良いのも印象的だった。エンドロールも唐突なディスコソング。
美女が燃えるところが観れて、切ない気持ちにもなれる佳作ホラー作品。
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