レ・ブロンゼ/日焼けした連中の作品情報・感想・評価

「レ・ブロンゼ/日焼けした連中」に投稿された感想・評価

●'96 7/9〜12他 『第4回 フランス映画祭横浜96協賛企画: パトリス ルコント コレクション』特集上映(1)
主催: アルシネテラン
共催: バンダイ ビジュアル
ワイド(ヨーロピアンビスタ) モノラル
7/10 13:30〜 ルシネマ2にて観賞
フィルム上映
特集上映共通パンフ購入

日本公開版: 1h34m
フランス(オリジナル): 1h45m
フランス(短縮):1h27m
noriko

norikoの感想・評価

3.9
レ・ブロンゼシリーズの第1作。

愛しのブランさまは、非常に不憫な役というまさにはまり役。
既に頭髪は完成形のため、バケーション先と言えども一切女にもてず。
けれど自意識過剰が彼の7割を構成しているため、ひたすら数をこなすします。
数打てばいずれは当たります、俺だもの!
そして残りの3割は間の悪さ。
どうしてそこにいるんだろうという場所に、ひょっこり潜んでいるのです。
観ているだけで笑えるのに、間抜けなことをするので、大笑いが止まりません。
彼を主役に付ければ、完全なるコメディになるのに。
残念ながら一人の不憫な男による笑いよりも、ドタバタ群像劇がメインです。
ちょっと勿体ない。

バケーション先。
ここでは妻や夫、恋人はとりあえず置いておいて、一晩限りのアバンチュールを楽しみます。
誰も彼もが下半身事情にのみ全神経集中。
その滑稽さが何とも生々しいのです。
一番もてる男がポパイ。(「奇人たちの晩餐会」のティエリー・レルミット)
彼は女であれば誰でもウェルカムととっかえひっかえ。
それが許されるくらいのまさかの美男子。
背も高いし笑うと可愛いし。
馬鹿に振り回される不憫なイメージが強くって。
今回は相手が馬鹿ではないものの、やっぱりシリーズが進むにつれ安定の不憫さを発揮。
そのため、彼が一番幸せだったのは、間違いなく1作目の”この時”でしょう(笑)

他にも医者のジェローム。
彼もまた、この時が一番幸せでした。
シリーズをおうごとに、登場人物の立場が悪くなるのは、見事な嫌がらせだと思います。
そしてブランだけが、幸運を(笑)

右肩下がりと右肩上がりの人生を比較して観るのは面白いです。
特に3作目を最初に見ちゃったから、どうしても未来と比較してしまうのです。
きっとこれを1作目に見てたら、ブランのあまりの哀れさに意気消沈していた自信があります。
だってまず、あの頭髪。
そしてあの貧相な体。
まさしくな「もやし」体型です。
それが3作目ではムチムチとした体になり(多分大部分は脂肪でしょうが)、頭髪の不在具合もセクシーに。
人生どんなふうに逆転するか分かりませんね。

総じて、もの凄くくだらないコメディです。
その後の傑作「歓楽通り」や「橋の上の娘」を世に送り出す監督の作品とは思えない(笑)
実際は監督二作目の作品のよう。
どうりで粗削りで青臭いわけだ。