火まつりの作品情報・感想・評価

『火まつり』に投稿された感想・評価

中上健次にオリジナル脚本を得た柳町光男の入魂の作品。熊野七人殺しをモデルにしているが、「十九歳の地図」の憎悪、「さらば愛しき大地」の、自然と事故の一体化は、雨の中で山の神と対話するシーンに繋がってい…

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このレビューはネタバレを含みます
「つまんねぇ」から暴れる、騒ぐみたいなクズしか出てこない。そこからのあの結末。とにかく2025年には作ることができない映画であることに異論はない。
木
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ヘリコプターで風を起こし森を揺らしたという逸話があるが、ヘリが必要だったのは風が止む瞬間を撮りたかったんだ。風が止んだり、雨が止んだり自然が一つの登場人物のように物語と絡み合う。
火まつりのシーンで…

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ATGっぽいけどセゾン映画の1作目。紀州熊野で土着的な営みを続けてる木こり(北大路欣也)がやがて“生き場”を失っていく神話的世界。ハレとケ→ケガレ、祝祭と性愛。

濱口竜介『悪は存在しない』にも影響…

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中上健次が紀州滞在中に起きた親族殺戮事件を題材に原案を書いて柳町監督が映画化。神の宿る地、狭隘な地形で漁業と林業を生業とする田舎町を舞台に海洋公園建設で住民同士の対立している所、木こりの中大路欣也が…

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完全に?だったけど『悪は存在しない』の元ネタなんじゃねっていうのを見てめちゃくちゃ納得した。なら『悪は存在しない』のほうが好きだな、というか腑に落ちたわ。

 公開当時は話題先行の感が有った。中上健次の脚本、新進気鋭の柳町監督、武満徹の音楽。

 40年近く経ってDVDで見直した。悪くないというのが第一印象である。話自体はいささか難解であり結末も唐突で突…

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nano
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基本的に映画は娯楽・見世物と思っています。
陰湿な殺人事件を描いた作品は「どうしてわざわざこんなものを撮るのだろう」と感じてしまいます。
だもんで邦画・ドラマには苦手な作品が数多い。
この作品は公開…

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このレビューはネタバレを含みます

スピリチュアル映画の傑作。熊野一族7人殺害事件に至るまでの犯人の精神変容の過程(わかりにくいが)が丁寧に描かれている。殺戮の直前、下校中の子供達が「UFOを見た」と口々にはしゃぐのは、主人公の犯行と…

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パワー漲る作品。ラストは流石に仰天した。ちょうど都会の隅っこでチマチマと神経を蝕んでいくのに疲れていたので、大自然の神秘と素直な狂気の発散を観て、頭の底が綺麗さっぱり洗われる心地がした。

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