黒沢清のヤクザ映画にしては、虚無性はあまり感じない、娯楽的で愉快。ヤクザがタクシー会社に勤める、仁義とか物々しいヤクザの雰囲気は90年代には瓦解して日常に溶け込み始める。
敵役である諏訪太郎が卑近…
このレビューはネタバレを含みます
とにかく観てて飽きない楽しい映画だった。
ヤクザの愛らしさとここぞの冴え感のバランスが好き。終盤のヒロインの表情が変わるまでの展開も絶妙で天才だって思った。
「なんで23歳でこんなボロ屋に朝から晩…
ひょんなことからヤクザがタクシー稼業を!?
ヤクザがタクシーやるとこうなるだろ、というのを解りやすく突き詰めている。クライマックスアクションの舞台が草ぼうぼうで意外性があったし、ラストシーンも正にこ…
過剰なお色気シーンの挿入にやや引きつつも、デスクワークに苛立ち、「お金のためなら身体くらい売ってやるわ!」と何の悲壮感もなく叫ぶヒロインの"自立性"を強調しているところに、黒沢監督が込めた時代/制度…
>>続きを読むところどころで西部劇趣味が炸裂するのがよい。
人質交換のシーンはもちろん、風(空気)を効果的に視覚化する手法、そして、愛人になってしまった姉さんと再会する、姉さんが窓から覗き、帰還した主人公が地上…