らしゃめんお万 雨のオランダ坂の作品情報・感想・評価・動画配信

「らしゃめんお万 雨のオランダ坂」に投稿された感想・評価

ハ

ハの感想・評価

4.2
  『サンライズ』(1927)で都会の女マーガレット・リビングストンがジョージ・オブライエンに後ろからすがりつき誘惑するしぐさをみせる。
 それが『らしゃお万』とどう関係があるのかというと、サリー・メイは身体をのけぞって接吻をしながら武藤周作の乳房を揉むショットがある。もちろんこの映画との何かしらの影響関係があるのだという説を唱えたりはしない。いわゆるアフレコで撮られたこのロマンポルノがサイレント映画に近い現場で制作されているのは言うまでもないことだろう。だから、自ずと肉体を使った表現が際立つのだ。
 ある時、サリー・メイがカブをぎこちなく切っている。すると、玄関で物音がして、前掛けで手を拭う。愛する武藤が帰ってくるなり、髪に簪をさして迎えに行く。これらの所作はすべて振り付けられていると見ていい。それは寝台で犯される彼女が徐々に上半身を逸らしていって床にまでついてしまうという手持ちで撮られたショットを見ればわかるように、この映画では軸をずらすような芝居づけがされている。
 唯一、大和屋竺は単に波止場のロングショットのようにほとんど突っ立っているだけなのだし、仁義を切っても腰が入ってないが、左眼の眼帯を外して閉じた瞼を摩るという動作をちょうど二度みせるだろう。
 これらは監督の時代考証に基づいた日本的な情緒ある仕草だというよりも、俳優をどう見せるかという演出から導きだされた芝居の型である。それが東映のやくざ映画にあったような様式の古さにある限界でもあるが、この作品の俳優たちはそれによって輝いている。
 ラストショットの雨が降る坂道を、連行されるサリー・メイに託される傘を雫が流れていく。
突出した何かがあったわけではないけど、襖で強度を付加したり、外連味のある照明だったり、日本家屋の使い方が素敵だった。
ヤクザに騙され上海から日本に来て、女郎にされてしまうオランダと日本のハーフ・お万。騙した男に復讐するため、壺振り師となり旅に出る。お万は旅先で生き別れた母に再会……

前半の騙されて売られるまでが若干間延びしている印象。しかし片目のヤクザ・大和屋竺が前面に出てからが面白い。お万が壺振り師になるための特訓がシュール。2作目も見たいんだがソフト化されてるのか……?
buccimane

buccimaneの感想・評価

3.0
お前の源氏名はらしゃめんだってセリフおかしくない!?
パツキンの陰毛を抜くためだけに高橋明が登場するのが良かった。クレジットされてないけどそうだよね?
身請けがそんなにアッサリいくのもレートがおかしい気がしたけど...。
ルー蔵

ルー蔵の感想・評価

3.0
そねちゅーのなかでは普通。続編の方が面白いらしいので探しているけど見つからない。
日本と西洋の混血美女(サリー・メイ)が、恩人となるヤクザ者(武藤周作)を捜すため、単身長崎へとやって来る。スケコマシ野郎に翻弄される女の悲哀を描いている、日活ロマンポルノ。

当時、金髪歌手(地毛は黒髪)として活動していたサリー・メイをフィーチャーしている作品。「男に騙された女のリベンジもの」だが、主人公が男に絆された状態のままで進行するため、リベンジを達成できるかどうかのワクワク感は希薄になっている。

とはいえ、信用していた人に裏切られたときのガッカリ感は共感できるし、スケコマシ野郎が地獄に落とされるときのザマーミロ感もまた格別。主人公を身請けしようとする隻眼の男役で大和屋竺が出演しているところ、超大作「戦争と人間」のオープンセットを再利用しているところも注目すべし。

主人公の義憤と悋気の昂り、フラストレーションの爆発力がいまいち物足りないが、総合的には手堅く製作されたエクスプロイテーションという印象。
terter

terterの感想・評価

3.5
混血児のお万は、上海で日本の特務機関(嘘)の男と日本に帰国。男に騙され遊廓で働き、賭博師になり男を探しに旅に出る。
実の母に会った時に障子が紫に光ったり、男が刺されて死ぬ時の赤い窓越しのショットが良い◎