この映画に「かわいそう」と言わせる仕掛けはない。
カメラは寄り添うが、彼女たちを美化もしなければ、助けもしない。
壊れかけの家、泥だらけの手、すれ違う大人たちの無関心、無言のまま小さな子を背負う長女…
子どもが鼻水を啜る音ひとつで異様に緊張し、画面に映るもの全てがボロボロ。何もかもスレスレのサバイバル?生活を送りながら ごくごく普通の日常も同時に語られる、子ども達は糞を拾い集める作業の中で、動物の…
>>続きを読むちょうど私が雲南省に行った頃の映像だった。バスが走る道路以外が切り立って山がどこまでも深くて、たまに少数民族の人たちが頭にカゴを引っ掛けて歩いたりしていたけど、どうやって生活してるんだろう?!と驚く…
>>続きを読む長女が暗闇で芋を貪る場面が忘れがたい。
あと最後まで家の構造がまったくわからず洞窟で暮らしているかのようだった。
ワンビンのドキュメンタリーは画面の強さによる、決定的に記憶に残るショットが定期的にや…
ワン・ビンは、映画は見る人がいて成立する、ということにかなり自覚的な作家だと思う。電気もまともに通っていない辺境の生活を、映画なんかを見る余裕の環境に接続させる。『収容病棟』も常人では入れない壁を越…
>>続きを読む言葉にならない…
言葉を凌駕する。
作為が排された映像と姉妹からは、ドキュメンタリーとは?映画とは?人生とは?さえ考えさせられる。
ありありと浮かび上がるのは、息づかい(と咳)さえ感じる生々しさ…
初ワンビン!ワンビンはどうやって自分の気配を消してるの?
ほら穴みたいな家にわずかに差す光が美しい。力強い長女の眼がかっこいい。そしてどんどんボロくなっていく服が気になる…何か差し上げたい、とつい思…
火箸,鍋,谷,豚,鎌鉛筆削り,草刈り,アヒル,ジャガイモ洗い,茹で,踏み,薪割り,シラミ取り,新品靴,小学校,音読,糞拾い,叩き理由聞き,南京錠,木扉差し込み,食卓,肉切り,笹のしかかり,羊笹食い,…
>>続きを読む貧困は絵になる。それを西洋人がありがたがって見るという構図を見せられているとか、いろいろあるけど、とにかくあたたかい気持ちになる。インイン生きろ〜!!
動物がいい!湯気がいい!
光がいい。インイン…
■昔観たペドロ・コスタの『ヴァンダの部屋』を思い出した、内容は全然違うけど。
こういうの観てたら、演技がどうとか長回しがどうとかフィックスがどうとか、どうでもよくなる。そもそも映画って何なん?という…