大学受験に失敗し、現実逃避中の朔子(二階堂ふみ)。叔母・海希江(鶴田真由)の誘いで、旅行で留守にするというもうひとりの伯母・水帆(渡辺真起子)の家で、夏の終わりの2週間を過ごすことになった。朔子は、美しく知的でやりがいのある仕事を持つ海希江を慕い尊敬していたし、小言ばかりの両親から開放された海辺の街のスローライフは、快適なものになりそうだった。朔子は海希江の古馴染みの兎吉(古舘寛治)や娘の辰子(…
大学受験に失敗し、現実逃避中の朔子(二階堂ふみ)。叔母・海希江(鶴田真由)の誘いで、旅行で留守にするというもうひとりの伯母・水帆(渡辺真起子)の家で、夏の終わりの2週間を過ごすことになった。朔子は、美しく知的でやりがいのある仕事を持つ海希江を慕い尊敬していたし、小言ばかりの両親から開放された海辺の街のスローライフは、快適なものになりそうだった。朔子は海希江の古馴染みの兎吉(古舘寛治)や娘の辰子(杉野希妃)、そして甥の孝史(太賀)と知り合う。小さな街の川辺や海や帰り道で会い、語り合ううち朔子と孝史の距離が縮まっていく。そんな朔子の小さなときめきをよそに、海希江、兎吉、辰子、後から現れた海希江の恋人・西田(大竹直)ら大人たちは、微妙にもつれた人間模様を繰り広げる。朔子は孝史をランチに誘う。しかしその最中、彼に急接近中する同級生・知佳(小篠恵奈)から連絡が入る。浮足立つ孝史の表情を見て、朔子の心が揺れる…
何も特別な事件は起こらない。淡々と時間は流れ、美しい自然であったり日常の些細な出来事を切り取った映像。
決してこういう感じの映画は嫌いではない。巧みな脚本と役者の自然な演技で退屈もしなかった。
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家にあったDVDを見てみた。
ノスタルジーな感じ、田舎の夏の海岸ってだけで心踊るけど、スローな時間の流れの中に十代の葛藤や逃避行、大人たちの面倒とか、原発とか、きれいごとだけじゃない現実が盛り込まれ…
深田晃司は軽めのアングラ映画っていう如何にもイマドキな作風でそんなに好みではないが、二階堂ふみのロリロリな存在感と古館寛治のキテレツな風貌が画面中フィーチャーされたある種の「予感」の映画でもある。
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