「映画」におけるフランケンシュタイン博士が生み出した怪物は、燃やされる人形の逆再生から誕生した。科学より魔術としての生命の創造。どれほどCGが進化しようとも、1910年に発明されたこのグロテスクな質…
>>続きを読むこのレビューはネタバレを含みます
古いサイレント映画を見ると、映画はもともと総合芸術だったのだなと。
技術の進化は単純に喜ぶべきか。音が乗り、映像が綺麗になりゆく過程で、映画は何を得て何を失ったのか。
ラストはこの映画のオリジナル…
エジソン社が1910年に製作した『フランケンシュタイン』。原作のエンドからガラッと変更しコンパクトにしたわずか16分の作品。エンドは全然違うけれど原作の要素はきちんと踏まえた終わり方。映画の黎明期に…
>>続きを読む長らくロストフィルムと化した幻の映画が個人蔵のコレクションより70年後半に35mmのコピーを作成しお披露目。パブリック・ドメインでYouTubeやwikipedia、どこでも観れる。
特筆すべきは…
『フランケンシュタイン』初の映像化作品。
1910年代なのでもちろんサイレント映画。そうでありながらも、音楽の使い方、そして何より怪物の造形が悍ましい。過去最高レベルに恐怖を植え付けるようなルック…
カメラは動かないが、対象に対するカメラの距離を変化させることで、視点ショットが成立している。
鏡を用いることによるカメラが映す空間の拡張、鏡像としての自己の表現。
己の悪が作り出した怪物だからこそ…