陸軍中野学校 雲一号指令の作品情報・感想・評価

「陸軍中野学校 雲一号指令」に投稿された感想・評価

bowzZ

bowzZの感想・評価

3.2
しかしねえ、日本にもあったんだな本格的なスパイ映画。
七つ道具が実際に有ったものなのか映画オリジナルアイデアなのか不明だが…
爆発やピストルの場面がチャチで、時代とは言えそこは少々物足りない。
スカパーにて。陸軍中野学校第二弾。
前作が中野学校成り立ちで、雷蔵演ずる椎名次郎が第日本帝国のスパイとして育つまでの話だが、今作からは次郎も一人前のスパイとして活躍する。

次郎が追うのは神戸港での軍用船の爆破テロの犯人。
テロ側の慎重な活動やギミックはナルホドと感心する。
銭湯で浴槽の隙間から手紙の遣り取りをするとか、煙管に爆薬を仕込み、仕切りの銅板を硫酸で溶かして使う時限爆弾とか。設定に説得力あるわ。

そこに地味ながらも確実な諜報戦。007やミッションインポッシブルの様なアクションは無いが、緊迫感ある頭脳戦が楽しめる。

しかしなぁ、中野学校を目の敵にする陸軍幹部が、実はそこから情報が漏れていた…ってネタは1作目でもやったじゃないですか。このネタ被りはちょっと残念かなぁ。
Hawkwind

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2.5
市川雷蔵のスパイ大作戦第二作目。
今回から実務編になるが、諜報活動よりも敵国のスパイ活動防止に終始する。せっかく北京に列車で向かったので、こちらは次回に回した方が良かったのでは。
敵国の女スパイ役、村松英子が好演。佐藤慶はこんな役が本当に多いw
あつ吉

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2.7
中野学校シリーズ2作目。大映臭漂ってマス。(^^;
中野学校を卒業してイッパシのスパイになった椎名次郎が、神戸で起こった大型軍用船爆破事件の真相を捜査する……という物語。
次郎が前作にもまして沈着冷静、なのに前作でも使ってたハズのスパイカメラのフィルムを取り出すのに苦労したり……と新鮮な場面もちらほらしているトコロはご愛嬌か。ラスボスがチラ見せ程度での登場だったけど唯一の外国人という点は安易といえば安易なんだけど、その大筋の安易さが逆に人物入れ替えのトリックに巧妙さと不気味さを感じさせていた。調査する側だったせいか探偵モノかと感じられる内容で終わっていたのは残念だし、また女かよ……と思わずにはいられなかったトコロももったいない気もするんだけど、しっかりした展開は好感。

ソレにしても……草薙中佐がどうしても水野晴郎 (特に"シベリア超特急"の山下奉文陸軍大将) に見えて仕方ナイんだけどどうすれば (笑)。
イヤ、どうもしなくてイイと思うけど……。
白石尊

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3.7
冒頭、スパイと成った市川雷蔵演じる椎名次郎は、北京に向かって朝鮮半島を北上している。
きな臭さが立ち込める時代、いよいよ“スパイ・椎名次郎”の暗躍が始まるのかと高揚感が生じる前に、主人公は本国に呼び戻される。そして、神戸港で相次ぐ輸送船の爆破事件の調査を命じられる主人公。地元の憲兵と衝突しつつも、首謀者を暴いていく。

スケール的には小規模なストーリー展開にまとまったシリーズ第二作。
ストーリーテリングとしてもそれほど際立った驚きはなく、ジャンルムービー的に展開し、良い意味でも悪い意味でも落ち着いて観られる作品に仕上がっている。

そんな中、見どころとなるのはやはり「市川雷蔵」その人だろう。
前作で自らの人生を捨て去り“スパイ道”を邁進することを決めた主人公・椎名次郎の能面のように美しい無表情が、二作目にしてもはや癖になる。
徹底されたポーカーフェイスの中にさりげなくも絶妙に表れる怒りや悲しみ。垣間見せる人間らしい感情を瞬時に押し殺す椎名次郎の葛藤こそが、この作品の味わい深さの肝だろう。

また今作においては、スパイ活動の中で演じ分ける大阪商人ぶりも見逃せない。
軽薄な商社マンになりきって、反逆者の懐に入り込むシーンは、国産スパイ映画ならではの面白味を、市川雷蔵の芸達者ぶりとあわせて楽しめる場面だと思う。

さてこれから主人公が、開戦前のきな臭い時代をスパイとしてどのよう生きていくのか。
また幾つもの屍を乗り越えて、椎名次郎は、スパイの道を歩んでいく。
東京中野に実在した日本陸軍のスパイ養成学校の卒業生たちの活躍を描いた作品。第二弾。

一作目より、理念的な部分が薄いが、スパイものとしては、気楽に楽しめる内容になった。

佐藤慶のふてぶてしい存在感は、若いころから変わらない(笑)。

草薙中佐の情の厚さ、市川雷蔵演じる椎名次郎の理念を引き継いでいく姿は、人と人の繋がりというものの素晴らしさを感じ、感銘を受けた。

このレビューはネタバレを含みます

陸軍中野学校を卒業した主人公は、任地となる中国へ向かう途中に指令変更を受け内地の神戸へと戻る。
そこで新兵器を積んだ輸送船の爆破事件について調査にあたることになるが…。

前作のラストで外地での任務に就くという振りがあり、冒頭は朝鮮半島を汽車で北京へ向かう途中の場面。
しかし重要事件のために内地へとんぼ返り…という流れだけど、まあ実際に続編を作るにあたっては、外国を舞台にするよりも国内を舞台にした方が作りやすいという事情かねえ?などとこの強制リセットの理由を勝手に推測。
でも理由はそんなところだろう。

ということで、今作では神戸を舞台に機密情報漏えいの真相を調査することになるのだけれど、度々映される山の上からの市中の眺めはどうも戦前というよりは戦後の街並みの様な。(当たり前か。)
そこはご愛嬌だし、気にしちゃいかんところだけども。

ストーリーは前作の地に足着いた諜報活動というテイストを守ってはいるし、スパイものではお約束のガジェットやハニートラップも出てくる。
だけど、全体的にはスパイというよりは事件の捜査や推理をメインにした刑事もののテイストが強い感じかな。
90分の刑事ドラマと思えば良く纏まっているし飽きずに観られたけれど、前作で感じたような戦前の空気や身分を捨てた主人公たちの覚悟の様なものは控えめになった印象でもある。
…物足りない、とまでは言わないけれどもね。
まあ前作と同年公開のプログラムピクチャー2作目であれば十分楽しめます。
そういえば、ラストの爆薬探しであの機械はいったい何を感知していたのだろうか…謎だ。

主人公たちに対抗心を出してくる憲兵は佐藤慶のアクの強い感じが良い感じにハマってる。
(こういうキャラが女に脇が甘いのはお約束なのか…?)
主人公を演じる市川雷蔵は、今作では関西弁ペラペラの調子のよい男に変装したりと変化があって面白いね。
市川雷蔵は関西出身なので関西弁もお手の物ですな。
面白かったけどラストの爆弾探しは要らなかった、出来過ぎ。
短いからチョイと観れるのは良いね。
信念がキーワード。ある者は信念のために死に、雷蔵扮する椎名次郎はその信念を引き継ぐように光りに続く廊下を歩いていく。
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