真夜中の妖精の作品情報・感想・評価

「真夜中の妖精」に投稿された感想・評価

このレビューはネタバレを含みます

田中登のカナリアの恋 



脚本桃井章。
監督田中登。



日本映画の裏街道から今や名画座のメインストリームをなす映画現象「日活ロマンポルノ」

その中でも絶大な人気を誇る3代人気監督として君臨している監督達、神代辰巳、曽根中生、そして田中登だ。

田中登作品をおさらい。

間違いなく50年後の名画座でも上映されているドヤ街達天使の解放区「うち。この街が好きやねん」芹名香の一世一代の街放浪絶望歩き「マル秘色情めす市場」

シンプルなサドマゾに雪辱の雪風景が広がる、私の中のロマポル10傑に入る「責める」

もっと評価上がって欲しい、日本映画史上の一級怨念スラッシュホラー「丑三つの村」

本作は田中登監督未見作をレンタル。何やらピンクなジャケにブライト姿。ほぼノーマーク作品。



カナリアの歌が耳にうるさいなあというほどの連呼。

不思議丸出しの氷に乗る不思議引きずり廻し。

冒頭からただならぬ雰囲気。

からの、斎藤工と鈴木福君を足して太らせたような若き風間杜夫。彼が出てからの一連のガヤガヤ引っかき回しがオールカットになってもよいほどの主演、山科ゆみを見つめる映画。

山科ゆみのスナックママ、父の風情が大変素晴らしい。執拗にボコるので若者の通過儀礼のようだ。ある意味必見。

このロマンポルノの「暴力」はどの作品でも必見。
ていうかロマポルの暴力がどこで発動されるのか結構重要だ。

無垢な笑み
完全にいってる突破口スマイル
無用に突き進む歩き
無駄に胸を出す
無駄に紫の花がつく

カナリアの歌うたいがいつのまに恋にめざめ
なんやら闘争に目覚める。さながら田中登の凌辱版マイクニコルズ「卒業」のようだ。

「おとおちゃん!!!、、。おとおちゃん!ベロベロするか!」

とやたら擬音語を使う風間杜夫が笑える。

後半もなかなか強引展開。

何やら風間杜夫パートナをばっさり切ってもいいのでわないか。
この風間杜夫のボコラレ方必見。

とにもかくにも明るい出演してるには、マイナスポイント満載なのに無駄にしかもナチュラルスマイルありきの妖精攻撃を

やや太めの風間杜夫と伴に御覧ください。



さて
田中登のカナリアの恋 
卒業するカナリア

ぜひ!



追伸
なんか風間杜夫の出るロマポル、相性悪いんだよなあ。神代辰巳「壇ノ浦狸合戦」だけど。
C

Cの感想・評価

4.0
知恵遅れの山科ゆりの熱い気持ちに心を開く風間杜夫に泣きそうになり、2度目の金持ち宅襲撃でなぜか襲った家族の前でやりだす2人に笑った。昔の新宿ゴールデン街はあんな感じだったのかあ、廃線がいいなあ
割れ目niロンことレイパー風間杜夫。知恵おくれツインテールの薄幸少女に山科ゆり。二人の織りなす昭和場末暴走純愛物語。

オープニング3分で名作の予感がしたが…。小道具が丁寧に練られ効果的、映像のカット、音楽も絶妙。でも登場人物の多くの心情がいまいち分からず。唯一薄幸少女のみ、ある意味まともな感じ。

この少女を秋田色白微乳美人の山科ゆりさんが熱演。女優を目指し上京、ウェイトレス等を経て太く短い女優人生を送った彼女に敬意。この時、二十歳。

このレビューはネタバレを含みます

狂ってて面白い。メンヘラなんて言葉では足りないくらい狂ってる山科ゆりさいこー。白いウェディングドレスが血で真っ赤に染まるラスト!ひゅー★ 田中登はゴス好きだな。

僕は、山科ゆりがオープニングで氷に乗って街中進むシーンと、西瓜をアイスピックで滅多刺しにして、片手で赤ん坊を揺らしながらがっつくシーンが好きです。

そういや本作の、線路と隣接したスラム街のロケ地って、森﨑東の『喜劇 女生きてます』と同じだよね??
t

tの感想・評価

3.8
山科ゆりのイノセンスにやられた。あの街、あの路地の抱えたどす黒さの中で唯一光輝く存在。
カナリアの歌と主観から始まる冒頭シークエンス完璧だな。この廃線を挟むロケーションが良すぎるがどこなのだろう。「牝猫達の夜」にも登場したような。
氷、スイカ、サングラス、マネキン
冒頭、デカい氷に乗り友人と楽しくドライブ(引き摺られるだけ)する知恵遅れの山科ゆり。ツマラナイ映画な訳がない。それにしても無垢?馬鹿?な山科ゆりがかわいい。
赤子の世話と売春行為を両立させている知恵遅れの少女(山科ゆり)が、とある一家を恐喝した犯罪者の青年(風間杜夫)を自分の夫だと思い込んでしまう。本能の赴くままに生活している白痴の少女と、その少女に振り回される周囲の人間たちを対比させて、「本当にマヌケなのはどっちなのか?」を提起しているロマンポルノ。

山科ゆりが素晴らしい芝居を披露しており、表向きは白痴なのだけれど、裏ではすべてを見透かしているという、「知恵遅れの美学」を享受することができる。少女に名前がなく、カナリアという愛称で呼ばれているところや、底抜けに明るい性格で「Let it go!(流れに任せて突き進め!)」しているところなど、悲惨なのだけど愉快な気分にさせられる。いわば、陰性の幸福感に浸ることができる。

本作の風間杜夫は、権力によって恋人を奪われた、忌まわしい過去をもつ青年という役どころ。幸せそうなカップルに憎悪を向ける爆弾小僧なのだが、カナリアが彼に癒やしを与える女神となって接近する。しかしカナリアは白眼青眼が定まらない人間でもあるため、青年の犯罪性を理解することができない。

捜し人が都合よく何度も見つけられたり、明らかに怪しい人物が他人の結婚式場に侵入できてしまったりなど、ツッコミたくなる部分は多々あるけれど、煙に巻かれる感覚と情感に訴えかけてくる感覚が全編に渡って同居しているため、鑑賞後の満足度は高い。
まこー

まこーの感想・評価

5.0
私的田中登ベスト。山科ゆりのあんな純粋さを出す演技を魅せられたら泣くしかない。
蝋燭でサングラスを作るシーンが印象的。純的なものを中心に汚れた世界を描くのか。観てて死にたくなった。
影虎

影虎の感想・評価

3.5
日活ロマンポルノの名手と名高い田中登監督の映画。
売春バーみたいなところで知的障害のある女の子がある荒くれ者に出会って…というニューシネマみたいな話。

主人公の女の子がなんだか土屋太鳳に似ている気がするのはさておき、うらぶれた飲み屋の並びとか路地裏とかオカマに群れとか、見ていてアウトローな雰囲気が実にロマンポルノらしい。
昔の日本はこんなにもエクストリームでイかれてたんだなぁとしみじみ楽しませてもらった。さながら日本むかし話。
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