歌麿 夢と知りせばの作品情報・感想・評価

「歌麿 夢と知りせば」に投稿された感想・評価

美人画の創作に腐心する浮世絵師(岸田森)が、混沌たる江戸文化に官能性を求めていく。喜多川歌麿の伝記を大胆に脚色している、エロティック時代劇。

低予算の時代劇ポルノに採用されているモチーフを、2時間超の本編内にパッケージ化しているような作品。芥川龍之介・著「地獄変」の系譜を根底にしながら、歌麿の特殊極まりない職人脳を多方向から描写している。

実相寺昭雄の仕事が細部まで行き届いており、全カットがフォトジェニックに仕上がっている。だが、大仰な効果音とシンセサウンドが乗っているため、生活音、自然音の再現は乏しい。

女優陣では、最底辺を生き抜いている夜鷹(緑魔子)が印象鮮烈。物語の要点を台詞で吐露してしまうのが残念だが、寛政の改革(奢侈禁止令)へと雪崩込んでいく展開に胸騒ぎを禁じ得ない。公開当時のロマンポルノ裁判を汲み取りながらの鑑賞が最良。
歌麿の絵が美しい、実相寺昭雄の映像がもっと美しい。まぁ、記入するのはつまらない。どうせ素敵な作品ばかりで。
とにかくATG時代の作品より軽い。良い意味でも悪い意味でも。本当に楽しんだけどこれだけ知るなら実相寺監督の大ファンにならなかったと思うから4.0点にするわ。
ブルーレイ欲しい!!
大分前にヴェーラの岸田森特集で鑑賞。二本立てで併映は「修羅雪姫 怨み恋歌」だった。

浮世絵師の執念を描いた作品。奥さんが強盗に襲われてるのを助けず、写生している歌麿は最早人ではなく画鬼。絵師の業を感じたが、緑魔子との出会いから再び少しずつつ人へ戻っていく。
実相寺監督らしいエロティシズムも本作の特徴。女優が裸の上に「薄幸」という衣装を纏ってるよう。

「ウルトラマン」以降、実相寺はミニチュアにフェティシズムを覚えるのか、OPの江戸の町はミニチュア。その後、「D坂~」では劇中でミニチュアを大胆に活用‼
garadama

garadamaの感想・評価

3.5
渋谷ユーロスペースにて
実相寺監督エロスな作品を初めて観ました
歌舞伎俳優のセリフ「所詮この世は夢のまた夢」が印象的
実相寺昭雄大先生の秀作。

この人の世界観が大好きなのです。
清順監督とは異質の夢幻&幻想世界を創り出し、唯一そのジャンルの芸術性において清順監督と肩を並べられる存在であると思っています。
本作も例外ではありません。
フィクションとノンフィクションのバランスが抜群。