無頼漢の作品情報・感想・評価

「無頼漢」に投稿された感想・評価

櫻

櫻の感想・評価

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江戸は天保の改革により質素倹約。文化娯楽が禁じられ、面白くない楽しくないと江戸の庶民の不満は膨らむ。いくら禁じられてもしたいことして暮らすんじゃなきゃ生きてる甲斐はない、と弾圧に耐えきれぬ芝居役者やらあぶれ者による百鬼夜行。

特筆すべきは、母捨ての放蕩息子の直二郎。この浮世絵から飛び出してきたかのようなビジュアルと言動よ。そんな息子に盲目な母。そこへ転がりこむ花魁の三千歳。最初はふたりの仲を許さなかった母も、三千歳の純情さと、「はいはい、それを承知で惚れました」にあっけらかんと承諾してしまうのも頷ける。だって、私もそんな三千歳に惚れました。嘘じゃないよお、誠だよ。

あぶれ者たちによる一揆が勃発するも、権力は倒れず、変わるだけ。花火は上がれど、うだつは上がらず。ただ色とりどりに散りぬれば、哀しきこの世はただ続く。
yaaa

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4.0
江戸時代。質素倹約を民衆に押し付けるお上に対して、遊女や芝居役者らアングラ、サブカル勢と「悪党には悪党ぶつけんだよぉ」の理論で丹波哲郎が立ち向かう。
映画としてはワンマンプレーやり放題で、それらがギュっと一本線に集約するような完成度の高さはないのだが。
松平健の「マツケンサンバ」、ダウンタウンの「ゲイシャガールズ」(例え古ぅ)みたいな芸達者の余裕の悪ふざけみたいで楽しい。
舞台のような抽象的な美術、それらを横位置で撮る撮影。そして邪魔なオカンは捨てちまえ!の寺山修司の脚本。キレキレではないが狙いは十分わかる。
俳優陣も怪しい人物を通り越して妖怪みたいになって怪演祭り状態。
終盤にある丹波哲郎さんの長台詞が耳に心地よいしカッコいい。

篠田監督の「心中天網島」がA面ならこれは豪華ゲストによる企画ものすぎるB面。それはそれで結構いける。
dodo

dodoの感想・評価

3.0
寺山修司脚本とあり、ワクワクしながら、観ました。
田園に死すや、書を捨てよ町へ出よう、初恋地獄篇、さらば箱舟等のパンチの強さよりかは弱めではありましたが、母を捨てる。何度も捨てる。寺山修司らしい感じも致しました。
ニシ

ニシの感想・評価

3.0
思ったよりずっと面白かった。
丹波哲郎はなんであんなに悪い権力者役が似合うんだろうなー。
寺山修司原作だからか舞台っぽい演出の映画だった。
やっぱり絵金の絵はパンチがあるね。
床ずれ

床ずれの感想・評価

3.0
仲代達矢のべらんめえ口調と、丹波哲郎の長ゼリフは聞いてて楽しいが、期待して観た分ちと微妙…
江戸時代の水野忠邦の改革で娯楽を禁じられた庶民が不満を持ち遊び人を中心に不穏な動きをするお話
仲代達矢に魅力しか感じない。特にババァを殴って担いで投げ捨てるシーンは最高ですよアレ。
「権力は倒れない、変わるだけだ」この言葉が妙に頭に残った。
2017.11.12
仲代達矢という役者はどの時代でみてもかっこよく、個性溢れて素晴らしい方ですよね。これでも地味に存在感を発揮していたと思います。本作は岩下志麻のための映画ですけどね。
寺山修司の脚本を70年代独特のサイケデリックさが意外とマッチしているのが面白い。
悪を討つのは悪、しかも上等な存在である大名や老中に歯向かう人ならざる者たちというストーリーは当時の世相と江戸時代の大塩平八郎がもてはやされた風潮がリンクしたことを感じる。

映画的ではない歌舞伎の言い回しを取り入れた独特のリズムが心地良いが、突然の場面転換で面食らったところもあった。
たぼ

たぼの感想・評価

2.5
“おもしろきこともなき世を
おもしろく

すみなしものは心なりけり”

この映画はまさしく上のそれである。
そして、アート色が強く始終通して色彩の使い方に統一感があり、非常に美しかった。
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