新女賭博師 壺ぐれ肌の作品情報・感想・評価

新女賭博師 壺ぐれ肌1971年製作の映画)

製作国:

上映時間:81分

3.5

「新女賭博師 壺ぐれ肌」に投稿された感想・評価

obao

obaoの感想・評価

3.7
@シネ・ヌーヴォ
『女の賭場』から続いた江波杏子さん主演の女賭博師シリーズの最終作。“新”と付いているのは一旦主役を妹分である安田(大楠)道代さんに譲ったからなのでしょうか?(知らんけど)
そして、監督に三隅研次を迎えためドラマに重きを置いたストーリーとなっていました。

大筋は女賭博師シリーズとして一貫したもの。江波杏子さん扮する“昇り竜のお銀”が悪役たる対抗ヤクザの謀略にかかりながらも賭博によって快哉を得るというもの。
しかし、日本人って決まり事が本当に好きなのですね。寅さんにしても何がどうなって最終的にどうなるか解っているのに47本も観てしまう…それが楽しかったりする。今シリーズも17本、大筋が同じようなものが作られているという。

強い女である江波杏子さんですが、今作では恋する女でもありました(第一作『女の賭場』では普通に結婚を夢見ていたのですが)。
その相手となる本郷功次郎がカッコよ過ぎる役で、何ともズルかった。

【おとなの大映祭】にて
☆☆☆★★

2016年3月3日 国立近代美術館フィルムセンター大ホール
1966年から始まった大映の「女賭博師シリーズ」の第17作。直後に大映の倒産によってシリーズ自体が打ち切られたため実質的な最終作である。かねてから「東映のヤクザ映画を含めて、任侠ヤクザ映画は大嫌い」と公言していた三隅研次が職人監督として表現した任侠世界は、異様なほどの残酷な厳しさに満ちており、なかなか哀愁やヒロイズムの入り込む余地が無い。さらに言えばイカサマが飛び交う賭博勝負のサスペンスやカタルシスも、感情を含む人間の能力の中途半端な限界によって巧妙に脱臼されており、我々がふつう任侠映画に期待するような快哉は皆無、釈然としない後味の悪さのみが残る。任侠映画というジャンルのある特性を突き詰めていくことによってその映画自体が持つ魅力が減退していくという事実は、しかし貴重な批評とも言えるかもしれない。