スリの作品情報・感想・評価

「スリ」に投稿された感想・評価

原田芳雄 石橋蓮司というキャスト目当てで見たんだけど、微妙でした

流石に原田芳雄が老いすぎだし、石橋蓮司も禿げすぎだし、老いって辛いんだな
2000年キネマ旬報ベストテンにも入っている作品なのに、全然面白くならないうちに終わってしまった。

黒木和雄監督の作品だったから期待していたのに、残念である。

電車で痴漢をさせながらスリをする女(真野きりな)、スリをしようとするがアル中で手が震える男(原田芳雄)、「東京断酒再生会」という会を作って断酒活動をする女(風吹ジュン)などが出てくる。
途中、「スリというよりアル中の話か?」と思えるほど、アル中に話が傾くが、原田芳雄の指震えを抑えるために断酒してまでしたい仕事が「スリ」という流れであった。

同名映画のロベール・ブレッソン『スリ』の様に、スリの華麗な指先テクニックを見せる映画ではなく、スリを生業としている男の生き様を描いた映画だった。

この映画、物語がスリに集中していなかったので、散漫な印象を持たせてしまう感があった。残念である。
くぅー

くぅーの感想・評価

3.7
落ちぶれた名スリ師と彼に関わる者達のドラマは、派手さとは無縁の世界ゆえに覚悟されたし。
ある意味、孤高の一匹狼の男に魅せられる者達が描かれているのも見所だが、ストーリー的には中盤で取りとめが無くなり、ラストも今一つ上手く締まらなく感じでしまったのはもったいないが…それでもやはり味のある俳優陣にニンマリ。
そう、原田芳雄が激渋のハマり役で、刑事役の石橋蓮司とはもはや阿吽の呼吸共演を魅せ、密かな香川照之や真野きりならの熱演もいい。
スリの主人公を肯定化して考えて、人は簡単に変わらないこと、依存の虚しさを感じた
屈折した人間像に原田芳雄は絶妙だった
スリの巧みさは巻き戻して見てしまうほど。
重傷を負わされてもまだなお変わらないその依存たるや。
石橋蓮司との関係性がよかった
牛丼狂

牛丼狂の感想・評価

2.0
2000年公開。
1960年のロベール・ブレッソンが監督した『スリ』は鑑賞済み。

登場人物の視点からではなく全体を通して客観的な視点として物語を描いている邦画を久々にみた。
説明的なセリフが少なく、複雑な人物関係を見事な構成で描けていたと思う。
しかし、アル中要素はいるのか?という物語の根底となっているものに疑問を抱いてしまった。
やはり「スリ」という行為へのアプローチがもっと欲しいところだ。
非道な行為なんてことは十分に知っているので、そこから葛藤をする人物を描くよりは、依存性だとか醍醐味を見せてほしい。
原田芳男と石橋蓮司、二人の名優の枯れ始めた頃の演技が素晴らしい
映画の中身は、ATGっぽいね
obao

obaoの感想・評価

4.4
@シネ・ヌーヴォ
人の心の弱さ…何かに依存しないと生きていけない人間模様の悲喜こもごも。

アル中で思うように指が動かなくなったスリ、そのスリを捕まえることを生き甲斐としながらスリの腕前の復調を願う刑事。スリに育てられ彼を父のように慕う娘とスリに弟子入り志願の青年との恋。断酒会の女性とその会員たち。
…誰もが何かに頼りながら生きている。

スリ 原田芳雄の巧さが…シリアスにもコミカルにも際立つ。相対する刑事 石橋蓮司との友情のようにも思えるライバル関係も可笑しく。

鑑賞前の昼ごはんでお腹いっぱい、眠くなったらどうしょう…と、臨んだことが杞憂であったように、まったく退屈することなく、スクリーンに引き込まれました。ドキドキしたり、同調したり、愛おしくなったり、笑ったり。面白かった。
すごくいい映画でした。

【没後十年 黒木和雄映画祭】にて
ヒラノ

ヒラノの感想・評価

5.0
ものっそい良かった。無駄なシーンが無いくらい映像も内容もグッときた。
(メニュー画面の写真のチョイスはよく分からないけれど。)

自分がダメな人間だと気付きながらも生きている苦しみとか、それでも生きようと
もがく感じとか。
かっこ良くないのに、かっこ良かった。
老スリが擬似家族を持つドラマ。原田芳雄と石橋蓮司の友情が良い。