ムーンライトの作品情報・感想・評価 - 764ページ目

ムーンライト2016年製作の映画)

Moonlight

上映日:2017年03月31日

製作国:

上映時間:111分

ジャンル:

3.6

あらすじ

名前はシャロン、あだ名はリトル。内気な性格で、学校では“オカマ”とからかわれ、いじめっ子たちか ら標的にされる日々。その言葉の意味すらわからないシャロンにとって、同級生のケヴィンだけが唯一の友達だ った。高校生になっても何も変わらない日常の中、ある日の夜、月明かりが輝く浜辺で、シャロンとケヴィンは初 めてお互いの心に触れることに・・・

「ムーンライト」に投稿された感想・評価

mito

mitoの感想・評価

4.1
本年度アカデミー作品賞、助演男優賞、脚色賞を受賞。
人種、貧困、LGBT…様々な要因で差別される事を余儀なくされた少年、シャロンの成長していく姿を幼年期、青年期、成人期の3つの時代で描いた作品。

話自体は非常に心苦しい話。
幼年期、細い体、口数が少ない故に「オカマ」「リトル」とからかわれ、母親は娼婦でネグレクト気味。そんな彼に救いを与えたのは麻薬ディーラーだったフアン。彼の登場時間はたった2,30分程度。それこそ、幼年期以外全く出てこない。
なのに、この作品には最後まで彼の姿形が背後に漂う。成長したシャロンは間違いなく彼を模範に生きている。。。
いないのにこの存在感を放つ、助演男優賞は当然の結果と言える。

このあと、青年期、成人期と話は進むが、
シャロンは最後まで底辺で生きて行く事を余儀なくされる。
それは、貧困家庭の連鎖であり、彼が黒人であり、そのような生き方しか出来ないから。でも、そんな絶望も感じ得る世界でも僅かな彼へ注がれる愛が彼を救う。
本当に、その刹那。その瞬間に心が大きく揺り動かされる。

特徴的なカメラ視点や色彩の使い方が彼の取り巻く世界の描写に一役買っている。
また、彼の問題が今のアメリカが抱える問題に直結しているのも考えさせられる。

今年のアカデミー賞大本命は「LA LA LAND」なのは間違いなかったが、そんな中、作品賞を取るもの納得の出来。
3io

3ioの感想・評価

3.6
Firstly, congratulations on winning the award of best picture. Something funny happened but this is it.

A story of a boy named Chiron.
This comes with three parts of composition.
Chapter one: Little
It talks about his childhood. It seems that he'd spent tough times because he was bullied by some folks. But also he got only one who he can call as friends.
Chapter two: Chiron
An adolescence moment in high school.
This time he figured out who he is. What he wants.
Chapter three: Black
Even though he became totally different looking, I felt he is still he. He chose that way, because he realized that nobody protects him even people who he loves or loved. In my opinion, he eventually could get a right place for his peace.

Compared with La la land, honestly I can't. It's so hard to compare, because both of them have really different colors and tastes.
Many people could sympathize with La la land.
とえ

とえの感想・評価

4.5
貧困層の黒人たちが暮らす街で育った少年シャロンがゲイであるという自分のセクシャリティに悩みながら成長していく話。

良い映画だったなぁ。

主人公のシャロンがとても無口。
でも、その無口がとても良い。
最初から最後まで静かな場面が続き、最後にシャロンが言った一言に私の感情が溢れ出し
エンドロールを観ながら泣いていた〜

最近の私の中のブームは、「瞳が語る愛」なんだけど
これこそ、まさに瞳が愛を語ってた。
ちき

ちきの感想・評価

3.5
昨日試写会見てきて、今日アカデミー賞作品賞受賞!っていう驚き。
個人的には感情移入がしづらかった作品でした。
Masato

Masatoの感想・評価

4.2
アカデミー賞作品賞受賞!!!おめでとうございます!リバティースクエアという危険な街からアカデミー賞まで、素晴らしい成り上がりをしたバリージェンキンスに拍手!!!

日本最速試写会にて

アカデミー賞の大本命ララランドの対抗馬である本作。
1人の黒人男性を少年、青年、成人期と3つの時代を通して描くドラマ。

ララランドはミュージカルで素晴らしいまでに多彩な感情を表現した明るい映画であるが、ムーンライトは詩的な映画で、セリフも少なく、語ることも少ない。とてもセンシティブな映画だった。
これも映像美で、青みがかった月の光が印象的。

主人公を3つの人生の時代に分けて描く本作だが、見事に3つの時代しか描いていないということ。ということは、3つの時代の間にあったことは一切映像に表現されない。
段々と主人公が成長していく様が描かれるが、どうしてそうなったのかがじわじわと見ていくうちに断片的にわかるようになり、そこが素晴らしいなと感じた。

主人公の母親が麻薬中毒者で、自覚する前からゲイといじめられていた。この映画にはそこまで直接的な描写はないので、その環境の辛さをあまり感じないが、監督と脚本の人がこの映画の舞台の出身で、本当に親が麻薬中毒者で育児放棄状態だったということを考えると、これは違うなと。こんな中で監督たちは必死に頑張って学士をとったり、イェール大学でトップになったりと本当にすごいなと思った。そこで主人公のシャロンを自分と置き換えてみたら、とても辛い事がわかった。こんな人生に生まれたら希望なんて持てないよ。

LGBTや貧困問題をメインの背景に、時事的なものを取り入れながら進んでいく。しかし、この映画にはもっと大きなテーマがあるなと感じた。多分それは町山さんが言う通りに、「自分の人生は自分で決めろ、周りには決めさせるな」っていうセリフが大きなテーマだったのかもしれない。
そう思うと、終盤の主人公は本当に"あの人"を大切に思ってるんだなって今更じわぁと感じてる。

マハーシャラアリ凄い。これに尽きる。なんか凄い演技。いつまでも主人公のそばにいてくれる感覚が本当にすごい。
ナオミハリスも演技の幅が広いです。
トミー

トミーの感想・評価

3.2

このレビューはネタバレを含みます

アカデミーというより、カンヌで受けそう。


正直、途中までどこを軸にしている話なのかわからなくて「これなんの話?」と思ってしまった感は否めない。
ただ、それを差し引いても画面に視線を釘付けにする映像的な魅力は持ち合わせた作品だと思う。

作品の持つ独特な雰囲気というか、
他の作品では観ることのできなかった空気感が心地よい2時間弱。
これまた他の映画では感じなかった台詞回しの異端性、
音楽や手持ちの醸し出す雰囲気の妖婉さに息を呑み、ストーリーの持つ力強さに圧倒されること1時間弱。

「でもこれって結局、なんの話?」

そう思い始めた辺りでガスヴァンサントの「エレファント」の様な、
流れるように起きるある「事件」。
その周辺でようやく理解する。

「あ。この映画、ラブストーリーだ」。


この作品からはあえて、
シャロンの周辺が激的に変動するシークエンスが省かれている。
1.リトル→2.シャロンの間にあるフアンが亡くなる件。
2.シャロン→3.ブラックの間にあるシャロンが売人として登り詰める件。
どちらも他の映画であれば主として描かれそうな物語にも関わらず、「その後」を軽い台詞で説明するくらいの触れ方しかしない。
何故か?

それらどんなことより、シャロンにとってケヴィンとの触れ合いが何よりも愛おしく、切ないものだったからに他ならないと僕は思う。

レゲエ野郎に一発かましたのだって、
「自分がケヴィンにぶん殴られたから」ではなく、
「ケヴィンに自分を殴らせたから」だったんじゃないかなぁ。

シャロンが素でいられたのは、
振り返ってみればいつだって彼の前でだけだった。
映画を観た後「そういえば、」と振り返ってみた。


僕がこの作品を通して観て受けた印象は、
グザヴィエ・ドランや橋口亮輔監督作品(特に中盤辺りで差し込まれる海での二人のシーンはモロに「渚のシンドバッド」。)に近いもの。

ただ、その2人の作品に比べ、
荒削りすぎる感も否めなかったかなあ。
小難しい話なようで、実は単純すぎる内容でした。


「月明かりで、お前は青く輝く」。
このひと言は、アカデミー作品賞獲得に値する名台詞。
Ei

Eiの感想・評価

4.1
ナオミハリスが気になってたのだけど、観てみたらマハーシャラアリの存在感のほうが強く印象に残った。すごく温もりを感じる役だった。

シャロンを3人の俳優が演じてるんだけど、ちゃんと1人だった。


社会派とTVで紹介されているのを目にして。
貧困や性などによる差別はもちろん見られるしそれも重要なテーマだとは思うのだけど、わざわざ意識して観ることもないと思う。シンプルに、プラトニックな想い(またその見せ方)にグッとくる。
saiki

saikiの感想・評価

3.5

このレビューはネタバレを含みます

差別といえば人種差別とゲイ差別がまず頭に浮かぶ。
もし人種的に差別される人がゲイだったら、それってマジで最悪なんじゃないか。最近そんな事を思ってた矢先にこの映画を見た。

主人公はゲイの黒人。おまけに彼はいじめられっ子で、貧乏で、お母さんはヤク中。最悪の状況。

そんな設定だからドラマチックな映画だろうと予想していたが逆にものすごく抑制された映画だった。
主人公は無口。怒ったり泣きわめいたりしない。

3部構成で少年期・青年期・成人期と主人公の成長が描かれるが、その間に起こったであろう事、例えば刑務所に入った時の事とか、その後ヤクの売人としてのし上がった事など、映画的に盛り上がる所は描かれない。
じゃー何を描いてるかって言ったら、それは彼がゲイであるって事。そこに焦点を絞ってる。
いくらでも観客を泣かせられるけど、あえてそうはしてない。
アカデミー賞で争う相手、ララランドとは真逆の印象だった。

主人公はおじさんに、黒人は月明かりの下ではブルーに見える、って話を聞く。そして自分が何者であるかは自分自身で決めろ、と教えられる。
この時僕は、彼がブルーになっていく話なんだと思った。
やがて青年期になりゲイである自覚ができる。
そうか。ブルーになるって事は、ゲイである自分を偽らないって事なんだ、と思った。
しかし初恋の相手の黒人青年は主人公をブラックというあだ名で呼ぶ。ん?ブラック?
その彼とは文字通りムーンライトの下で結ばれる。偽りない瞬間。なのにブラック?
その後2人は成人して再会するんだけど、すっかりマッチョのヤクの売人に変わってしまった主人公に対し、お前は一体だれだ?そんなんじゃなかっただろ?と言われる。

これ、やはりあだ名はブラックじゃないほうが良かった…と思うのは自分だけだろうか。
ミスリードになってしまって、雑念になってしまった。受け取り方の問題だろうか。その一点が気になった。

今作は撮影をたった25日間でやり、
ヤク中の母親役のナオミハリスはたった3日間で撮影したらしい。1日1部。すごい。

今作はブラピの映画会社プランBの製作。プランBは良い映画ばっか撮ってて、映画賞もとりまくってる。
なかでも最近は黒人映画が多いと感じる。
「それでも夜は明ける」
「グローリー」など。
「それでも夜は明ける」ではブラピは黒人奴隷を助ける白人役。
ブラピは一体何者なんだ。。
Miyuu

Miyuuの感想・評価

4.0
日本最速試写会にて見てきました!
これは思ってたのと全然違う作品だったな個人的には。
凄く素敵なんだけど、シンプルな話を評価で現代問題に絡めすぎてるような気がする。
まぁここまでアカデミー賞やらほかの賞やらでノミネートされたらそれもしかたないのかもしれないけど。

一人の男の子が同性愛者だと自分が自覚する前から周りに指摘され、自覚し、若い頃の独特な経験と葛藤をジワーっと描いてる作品だと思った。

昔の苦い恋がもう1回自分の人生に戻ってきた時のドキドキ感を久しぶりに感じたw

あとマハーシャラアリの存在の濃さww
存在感あるわぁ。。
助演男優賞にノミネートされるだけある。

あと、やっぱりナオミハリスかしら。うまくヤク中ママさんを演じてたけどまさかあれを3日間で撮ってたとはw
毎日どんだけ老けていくのw綺麗な女優さんなのにメイクと演技の力は凄し。
そもそもこの作品自体25日間で撮ったとのこと。スゴすぎるw

あとこの作品は一人の男の人生を幼少期、青年期、成人期と三つに分けて描いていて三つともカメラが違うのです。
このポスターもそうだけどすべて色が違うの。
カメラを変えるとまたそこに映る色も変わってくるという素晴らしい考え。これは見事に作品とマッチしていてそういう点も評価に値したんだと思う。

ちなみにこの作品はブラピプロデュース。ブラピって役者よりもうプロデュース業に専念した方がいいんじゃないのw凄いよww

きっとこの作品に出ると決めた役者陣はここまで大きく評価されるとはきっと思ってなかっただろうけどたくさんのメディアや人々に評価されてるという素晴らしい快挙。

だけど根本的にこの話は男の子のラブストーリー、出会ってきた人々との繋がり、生き方。
そういう話だとシンプルにね。
そう思いました🙏🙏 あしたのアカデミー賞が楽しみできっと今日は眠れない。。 今年もラジオやらせて頂きます!
楽しみだ!!!
四コマ映画→ http://4koma-eiga.jp/fourcell2/entry_detail.htm?id=1712 …

「この子らを世の光に」は社会福祉の父と呼ばれる糸賀一雄の言葉。

この子ら(に)世の光(を)
じゃなくて
この子ら(を)世の光(に)。

「障害児に光を当ててあげよう」ではなく、
「障害児の光を世の中に当てよう」という考え方。

この映画の主人公は、貧困層の黒人でセクシャリティ的にも未だに後ろ指を刺されるもの。

本当はなんの困難でもないはずのこの3つ(貧困は困難ですね…)だけど、社会の無理解や堂々とした差別感情によってただ普通に生きるということを阻害されてしまう。

映画では、主人公シャロンを年代別に子供、高校生、大人のパートに分けて3人の俳優で演じ、一人の男性の半生を静かに描いている。

少年期のシャロンは、家にはシングルマザーで麻薬中毒の母がいるがネグレクトでさらに学校に行けばいじめられる。

ある日、いじめられて廃墟に隠れているところをあるおじさんに助けられ、その後困った時など助けてくれる存在になってくれる。
シャロンがおそらく初めて、彼の家の真っ白でふっかふかの枕とベッドで眠る姿が愛おしくも悲しい。

この人物、シャロンにとって父親がわり、そして生きる道しるべの人物となる。

高校時代のシャロンもまた、学校でのいじめは続き、母の麻薬中毒も強まっており、自分のバイト代も母の麻薬を買う金として使われてしまう。

そして、大人になったシャロン。
華奢だった体はアニメのような筋肉隆々になり、周りを威嚇するように装飾品をつけ、高級車をステレオガンガンで走らせる。
が、その目だけは、かつての弱い、常に怯えたような目のまま。

***

衝撃なのはこれのほとんどが実話だということ。
主人公に起きることは全部、原作者か監督に起きたこと、だそう。
(原作者の母も、監督も母も麻薬中毒であった)

実際に起きた(つまり現在も起きている)衝撃的なエピーソドの連続だけど、直接的な描写はなるべく避けて、ひたすらに美しい映像の中で意外と淡々と物語は進む。

こんなに過酷なストーリーなのに「もう一度見たい」と思えるのは映像が美しいからかもしれない。
この世界にもう一度浸りたいと思える。

****

シャロンの父親がわりになるフアンという男がかっこよくて、いちいち名言を言ってくる。

「自分の人生は自分で決めろ 周りに決めさせるな」はわかりやすい名言だけど、

本当に何気ないし、
全然名言のつもりもなかったと思うけど
僕がぐさっときたのは
「ここで何してる」。

あ、俺ここで何してるんだろと思っちゃうし、
そういえば「ここで何してる」ってあんまり言われたくない。。

おそらく大人シャロンも昔フアンに言われた「ここで何してる」という言葉が常に自分を追いかけてきてるんだと思う。

***

話が個人的であればあるほど普遍性を持って観る人の心に直接刺さってくる。

それはつまり、住んでる場所が違おうと体の表面の色が違おうとセクシャリティが違おうと、人間であれば何が悲しくて何が嬉しいかは同じだということ。

本当はこんな映画なければよかった。

こんな映画が生まれない世の中ならよかった。

「観てください」なんて言わなくていい世の中ならよかったのにね。

http://4koma-eiga.jp/fourcell2/entry_detail.htm?id=1712 …