娘よの作品情報・感想・評価・動画配信

『娘よ』に投稿された感想・評価

結婚という形を取った女性の交換があり、それが、かなり暴力的になされていることを認識できた。
若干展開がご都合主義だけど、ハラハラする緊張感が続き最後まで目が離せませんでした。また、普段見る事のないパキスタン山間部の見事な風景も新鮮。1999年に母娘が逃げた実話に基づいて、監督が書き上げた話だそうです。
パキスタン、インド、中国との国境付近のカラコルム山脈。アッララキは、パキスタン山間部の部族長ドーレットに自身も15歳で嫁ぎ、10歳になる娘ゼイナブがいます。部族間の報復合戦が続き、相手側の老部族長を訪ねたドーレットは、和平の交換条件としてまだ幼い娘を彼に嫁がせることを受け入れるのだが…。




ネタバレ↓




児童婚は、部族間の争いを止めるためや、支配的立場の男性の引退時にご褒美として行なわれる事が多々あるそうです。相手は初老だったりするのですが、少女に拒む権利などありません。オエーッ!!!な世界。
アッララキは、私のストーリーは15歳で嫁いで終わったと話ていました。まだ10歳の娘にそんな思いはさせられないと決死の覚悟で、逃走するのですが、長い事あの迷路の様な家に閉じ込められた生活なので考えが甘いと言うか浅い。未開の山岳·砂漠地帯で隠れる場所もなく、捕まれば殺される。なのに2人の緊張感が薄くて逆にハラハラした。あのトラック運転手に会うのは奇跡だし、ロマンスなんて、あり得ない。この辺からご都合主義なんだけど、アッララキが美人だから助けて貰えた気がする。普通の母娘が、逃げるのは至難の技。ただのラブストーリーではなく、伝えたいテーマは、児童婚や虐げられ続ける女性達の話なので、何か違和感でした。
ラストも一度は死にかけたけど生き返ったアッララキ。敢えて希望を持たせたラストだろうけど、待っているのは悲惨な死だろうと思う。部族間の争いの緩和材として幼い少女がモノの様に扱われる現状は、やはり観ていて辛過ぎる。重いテーマの映画でした。
にしてもパキスタンの女性の衣装が派手なのに驚いた。アッララキが逃亡する時、何でそんな目立つ格好で逃げる?って思ったんだけど、他の女性達も年寄り以外はド派手だった。そして、逃走に使ったトラックは、度肝を抜くド派手さ。もう芸術的。
ウニbonz

ウニbonzの感想・評価

3.5
薄水色に木々が手を掴まんと

(掴→国は人の手で作る→この国は誰が作るのか→蛇の帰る家が冬眠を迎える秋)
未だに続く児童婚。10歳になったばかりの子が初老の男の元に嫁ぐなんて私たちからしたら考えられないし想像したくもない。でもそれが彼女らの現実である。この作品で部族から逃げる母娘にはまだ救いがあるが殆どは逃げ切れず捕まるか殺されるかなのだろう。一刻も早くこんなクソみたいな風習が無くなる事を祈る。
パキスタンの児童結婚問題を「あれ、いない……!」的なトリックショットや緊迫感のある手持ち映像、スパイ映画的な車に固定したカメラからの映像といったアメリカ映画的な味付けで緩急をつけて描く。「効果音で次のカットに移る」演出も多くリズム感からしてアメリカ映画的。監督のアフィア・ナサニエルはパキスタン人だけどアメリカのコロンビア大学で映画を学んでいるので良い意味であまりインディペンデントっぽくない骨太の作品になっている。

構想に10年、撮影も命がけだったみたいでなんでそんなことになるかというとこの映画で描かれているような女性蔑視がパキスタンに根づいているから。本当に嫌で恐ろしい話……。

ただラストの展開だけモヤモヤする。ああなる必要ないよ。婉曲的に「ああなるのがパキスタンの現実です」ってことなんだろうか。ラストカットのタイミングはめちゃくちゃ良かった。
matsu

matsuの感想・評価

3.9
世界にはびこる悪しき習慣の「児童婚」の問題にメスを入れる映画

パキスタンの女性映画監督の作品


※ネタバレ含みます

パキスタンのある山岳地帯に2つの部族が生活している

A族とB族は対立して報復合戦を繰り広げ、多数の死者を出していた

A族はB族に対して今までの恨みを全部帳消しにする条件として、B族の族長の10歳の娘をA族の族長(老人)に嫁がせる事を要求する

B族の族長は快諾する

B族の族長の妻アッララキは娘を連れて逃げる

アッララキもかつて児童婚でB族の族長のところに嫁いできた過去があった

デコトラ(ど派手なトラック)の運転手に頼みこみ必死で逃げる

激怒した両方の部族の幹部たちは2人を捜索し追跡する

その逃亡劇がハラハラドキドキ…

非常に興味深い内容の映画でした!!

児童婚は完全なる人権侵害である
厳しい状況から始まって、ありきたりの甘っちょろい話に変わっていきます。切迫感がありません。がっかりしました。

・色鮮やかな目立つ服装のまま逃走しない
・外便所が使用中なら裏に回って空くのを待つ
・逃走初日くらいは徹夜してでも距離を稼ぐ
・夜の荒野の真ん中で焚き火はしない
・母に会わなければならない理由は無い
・母に見張りが付いてることは容易に想像できる
・・・

命がけで逃げてるはずなのに、やはりお約束のロマンスがあります。お相手はムジャヒディンの元戦士。ど派手なトラックの運転手です。取ってつけた感があり白けます。

終盤では皆んなでキャーキャー言いながらゴールガッパー(※)を食べる場面もあったりします。

※ゴールガッパー
小麦粉や豆粉でできた中が空洞のピンポン球サイズのプーリー(揚げスナック)に指で穴を開け、茹でたジャガイモなどの細かく切った具材を入れ、コリアンダーやミントなどと一緒にタマリンド(マメ科の植物で甘酸っぱい)が効いた酸味のある緑色の冷たいチャトニー(スープ)を流し込んで、最後に上から甘酸っぱいシロップ(香辛料や塩、砂糖などで味付けされたもの)をかけたスナック。


パキスタンでは、この映画の内容くらいならお花畑レベルと思われるほど壮絶な話がいくらでもあります。そういう話はあまりにもドン引き過ぎて?/身の危険があるから? 映画化できないのでしょうか。
・・・ 確かに映画化されても正視できないかもしれません。
安部

安部の感想・評価

3.5
まだこの風習…あるんだよなぁ…しみじみと悲しい
不安を煽るカットとかの演出が繊細で内面を感じれたのが良かったです
歩

歩の感想・評価

3.9
パキスタン山岳の対立する部族間のトラブルを収めるため、相手の部族長で気持ち悪い爺さんと結婚させられるはめになったわずか10歳の娘を守る為に結婚式の当日に母親が連れ出し母子の命懸けの逃亡劇が始まる。
娘に自分と同じ道を歩かせたくないという母親の強い想いが痛い程伝わってくる。とにかく追ってから逃げきって欲しいとそれだけを祈った。
hisauk

hisaukの感想・評価

3.8
パキスタン山間部の部族長のドーレットの妻アッララキには10才の娘ゼナブがいた。
部族間の争いが絶えない中、和平の交換条件として相手側の老部族長にまだ幼い娘を嫁がせる事に。
そして、アッララキはゼナブを連れ未開の山岳地帯の中の逃げ出す。


児童婚。
なんともおぞましい習慣。
まだ10歳の少女を初老の元へ嫁がせるなどもってのほかだ。
アッララキも夫であるドーレットともかなりの年の差がある。
15歳で嫁いだと言っていた。
きっと児童婚だったに違いない。

強制的な結婚を女性は一切拒む事ができない。
拒めば同じ部族の人間に殺されるか、家族に殺される。
こんな非人道的な事がまかり通っている。

この映画も実話を元に作られた作品。

この母娘は大きな展開があり、悲劇として終わらなかったのが救いだった。

観ていてハラハラするばかりだった。

同じパキスタンでも進歩的な場所もあれば、このような後進的で非人道的な部族も残っている。
産まれる場所を選べないという事は悲劇だ。

パキスタン出身の女性監督
アフィア・ナサニエル監督作品
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