春なれやの作品情報・感想・評価(ネタバレなし)

「春なれや」に投稿された感想・評価

tetsu

tetsuの感想・評価

3.0
U-NEXTで配信されていたので鑑賞。

学生時代、男女が校庭に植えたソメイヨシノ。
それから数十年後、老いた彼女は約束の地に向かうが...。

ムーラボで監督の最新作『海辺の途中』を観たので、気になって観てみた。
遠い過去の約束を信じる吉行和子演じるおばあさんと、それに巻き込まれる村上虹郎の若者によるプチロードムービー。

オープニングの回想シーンを経て、時間を隔てた現在に至る構成は、『海辺の途中』にも通じていた。

過去に囚われる主人公像は、監督作品における主題の1つと言えるのかもしれない。
認知症になっても何故だか覚えている記憶。
それが何かもわからないまま動き出す体。
桜ってどうしてこんなに人を魅了するのだろう、、、

吉行和子と村上虹郎の2人の組み合わせがなんかすげー良かった。
パケほ

パケほの感想・評価

3.2
60年後に証人に。
抜け出してきて、答えないだけで認知症に。子供に対してもそうだが、決めつけかねない。

閉鎖的な空間という意味で、立場は違えど同じような境遇。
短編ではあるものの、少し進んだ感覚は印象良いかな。

現実の施設はもっと悲惨であると聞くからこそ、少し苦しくなるところも。消えるのをただ待つのみ。宣告を受けているような感覚に陥ってまいそう。

自然な音、桜並木、の感じがとても綺麗。散る前かな。

あなたも私も暇はないよ。
セリフ、声に出さない返事、環境音の使い方はさすが外山監督

「此の岸のこと」「わさび」に比べると……

キャストのプロフェッショナル度の高さというか想定内の安定感が、丁寧なカメラワークと相まって仕立てがよすぎて逆に物足りなく

けっこう甘口でもあったし

老いアイコンの吉行和子がきれいすぎたのも大きい……84歳と知ってびっくり

老けメイクして腰を丸めたほうがいいレベル

そして正しい篠原篤、Cocco

監督、マフラーフェチ?

外山文治 3/7
村上虹郎 10/23
篠原篤 4/12
「ソメイヨシノは60年咲くことができない」
60年前に植えた桜が咲いているか確かめるために、
一人で施設を抜け出した高齢の女性。
青年に案内を頼み、桜を植えた場所を目指す。

20分弱の短編。
心地よいピアノの音楽、咲き誇る桜並木、
そして和やかな二人の会話。温かい。

施設でこのまま一生を終える。
ただなんとなく同じ町で生きている。
でも勇気を出して一歩踏み出せば、
悲しい現実が待っているかもしれないが、
その一歩に人生を救われることだってある。
人生に宿命なんてない。
あなたの選択と勇気次第で変われるのだ。

「認知症」という言葉は出てこないし、
女性と青年は普通に会話しているのに、
冒頭で保護した警官の「徘徊」という言葉に、
私たちは無意識に女性を「認知症」と思い込む。
本人の言動よりも、他人の言葉を信用する。
徘徊や問題行動といった私たち目線の言葉。
「認知症かも」というだけで緩む言葉や態度。
根深くかつ残酷な偏見がここにある。
素敵、以外の感想が出てこない。
吉行さんの行間のある芝居、村上虹郎の受け、少ないセリフ、綺麗な桜。
なんのこっちゃない話といえばそうなんだけど、短い尺の中にも映画的な魅力がいっぱい詰まってた
shu

shuの感想・評価

3.5
とても静かで、穏やかで、優しい春の温もりを感じる作品。

老人ホームの閉塞感と、死を待つ日々、という運命の残酷さ。
年老いて、ただでさえ生きるモチベーションを保てないところにこの環境は実際のところ相当厳しいものがあるのだと思う、認知症等の症状もさほど出ておらず、「正常」な当事者にとっては。

「運命も春には敵わず」
という言葉に象徴されるように、60年で咲かなくなるという桜の運命への抵抗という静かな戦いを通して、明日を生きる細やかな希望を見出す。

可愛いお婆ちゃんを演じさせたら吉行和子の右に出るものはいないかもしれない。
村上虹郎の掴み所のない若者も、良い味出してる。
『短編3部作オムニバス』

橋を自転車で渡る引きの画が素敵でした👍🏻

そしてCoccoが染み渡る♪
ゆき

ゆきの感想・評価

3.6
“また”

学生時代に植えたソメイヨシノは60年後も咲き続けているのか、その真相を求めて老人ホームから抜け出した女性と偶然巻き込まれた青年のひと時を描く。

なんとなく過ごす、これって贅沢なのかもしれない。
信じたものが希望に添えない結末を迎えたと知るよりも希望の中で生きたほうがいいのかな。
次の世代への伝統する大切さがぐっとくる。
チャーミングすぎる吉行和子さんと咲き誇る桜に見惚れる一作。
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