修道士は沈黙するの作品情報・感想・評価(ネタバレなし)

修道士は沈黙する2016年製作の映画)

Le confessioni

上映日:2018年03月17日

製作国:

上映時間:108分

3.5

あらすじ

ドイツ、ハイリゲンダムの空港に、イタリア人修道士、ロベルト・サルスが降り立つ。彼は迎えの車に乗り、ある国際的な会合が開かれる場に向かう 。バルト海に面したリゾート地の高級ホテルで開かれる予定のG8の財務相会議。そこでは世界市場に多大な影響を与える再編成の決定がくだされようとしている。それは貧富の差を残酷なまでに拡大し、特に発展途上国の経済に大きな打撃を与えかねないものだ。 会議の前夜、天…

ドイツ、ハイリゲンダムの空港に、イタリア人修道士、ロベルト・サルスが降り立つ。彼は迎えの車に乗り、ある国際的な会合が開かれる場に向かう 。バルト海に面したリゾート地の高級ホテルで開かれる予定のG8の財務相会議。そこでは世界市場に多大な影響を与える再編成の決定がくだされようとしている。それは貧富の差を残酷なまでに拡大し、特に発展途上国の経済に大きな打撃を与えかねないものだ。 会議の前夜、天才的なエコノミストとして知られる国際通貨基金(IMF)のダニエル・ロシェ専務理事は、8カ国の財務大臣と、ロックスター、絵本作家、修道士の異色な3人のゲストを招待して自身の誕生日を祝う夕食会を催す。会食後、サルスはロシェから告解がしたいと告げられる。翌朝、ビニール袋をかぶったロシェの死体が発見される。 自殺か、他殺か? 殺人の容疑者として真っ先に浮上したサルスは、戒律に従って沈黙を続ける。間近に迫るマスコミ向けの記者会見。ロシェの告解の内容をめぐり、権力者たちのパワーゲームに巻き込まれたサルスは自らの思いを語り始める。果たして謎の死の真相は? そしてロシェがサルスに託したものとは 。

「修道士は沈黙する」に投稿された感想・評価

重厚な会話劇だったけど、仕事帰りで眠気が…

ワンちゃんが可愛かった
まり

まりの感想・評価

3.4
バックで流れている暗い音楽がよかった。

一見複雑なようでいて、最後まで観るととてもシンプルで、寓話的な映画だったとおもう。わかりやすいという意味ではそれはよいが、サスペンスというか推理をするものだと思っていたので観たあとは肩透かしを食らった気がして、ストーリーについてどこまで考えていいのかがわからなくなったりした。

でもこの監督の伝えたかったと思うことにはすごく同意する。本当に正しいこととは。
marika

marikaの感想・評価

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人々は権力者の考えに安易に同調し過ぎている、人を幸せにする為の経済が金儲けの為のマネーゲームになっている、本来の目的を忘れたエコノミストは偽者である、ただのバカヤローである、みたいな痛烈な皮肉と権力批判をバシバシ感じた。
mikan

mikanの感想・評価

3.8
彼の死に動く人間たちを見ていると、ケインズの林檎の例えは、この映画を包括しているように思える。経済学はモラル・サイエンス。
liftman

liftmanの感想・評価

3.8
経済、キリスト教、数学、政治と全く自分とはかけ離れた世界。
興味深く鑑賞しました。

世界のトップが集まる会議ということで、ロケーションからインテリア、カメラワーク全てが心地よく上質。
ストーリーは単なる修道士探偵の謎解きとはならずに、昨今我々を取り巻いている経済情勢なんかについても考えさせられるものでした。

各国首脳のキャラがイタリア人から見たそれぞれのお国柄と言うべきか、あるいは今の世界経済においてのそれぞれの国の役割と言うべきか、発言が昨今の情勢とリンクするところもありなかなか面白い。
アメリカの小物ぶりだったり、日本は意外にもいいようにみてくれてたり、イタリアはそりゃまあ正義だったり、それだけでも楽しめます。

修道士の俳優さんが素晴らしく、黙ってても絶妙なニュアンスのお芝居でこんなの他の人にできないんじゃないかと思います。
ちょっと変えれば上質のコメディにもなりそうだし、何を演じても面白い役になりそうと思いを馳せながらの鑑賞でした。
たくみ

たくみの感想・評価

3.5
サスペンスかと思わせておいて見事にスカされた感w

渋谷のBunkamura ル・シネマで観賞したけど、いかにもこの箱らしい映画だった。

修道士と言う聖職と、IMFと言う経済団体の対比が面白い。

修道士の白い服ってなんかジェダイみたいねw
寝てしまった。bunkamuraはどうしてもダメだ。寝てしまう。
面白かったけど。あのオチは色々な取り方ができるね。

でも他の人が言うように絵本作家呼ぶのは違和感あるし、そもそも世界中のお偉いさんにまで知られてる絵本作家って設定もだいぶ不自然な気が…。
いや、でもトーベ・ヤンソンとかディック・ブルーナで考えればまぁありか…。

全然違ってるけどカナダ人がシェパード犬って呼んでたのは脚本とか翻訳のミスじゃなくて意図的なものだよね?おわり
観ていくうちにパズルを解いていく様な種類の作品でない事はすぐわかるが、パードレと他のそれぞれの者の禅問答の様なやりとりを聞くだけで何だかとても面白い。
数式とかマクロ経済学者と宗教家との組み合わせって一体何なんだろう?映像もシャキッとしていて、なんか妙な具合のユーモアを感じる。
 貨幣は経済の血液という。血液は酸素や二酸化炭素だけでなく、いろいろなものを運ぶ。それで生物の活動や新陳代謝が成り立っている。貨幣も同じように社会の隅々に行き渡り、経済活動を容易にする。物々交換に比べて貨幣のほうがずっと効率的なのだ。
 何にでも交換できる貨幣は、たくさん集めることで交換できる物の種類や量が飛躍的に増加する。つまり金持ちの誕生である。そして貨幣を他人に期間を決めて貸し出し、利息を取ることを思いつく。金融のはじまりだ。
 資本主義が発達して貨幣に資本という別の価値を生むと、資本が金融と結びついて金融資本主義となる。資本は付加価値を生み出すから、金融は資本と資本、貨幣と貨幣の間を渡り歩くだけで莫大な利益を得ることができる。マネーゲームである。
 インターネットを頂点とする通信技術の進化によってマネーゲームはスピードアップしていく。と同時に、金融強者と金融弱者、ネット強者とネット弱者などの要因で、金銭的な格差もスピードアップする。持てる者は格差を固定化して変わらぬ夢を見続けようとし、持てない者は格差を解消する夢を持ち続ける。
 持てる者は権力を掌握していて非常に有利だが、数は持てない者が圧倒している。持てる者はいつか滅びるが、持てない者の中から次の持てる者が現れる。それは歴史の通りである。

 さて、本作品は格差を巡る覇権争いや権力闘争の深謀が、にこやかなうわべの裏で火花を散らす国際会議の開催中に、利害の外にいる聖職者がどのようにかかわり合うかを静かに描いている。神という絶対的存在に対して人間の価値観はなべて相対的である。今だけ、自分だけ、金だけという刹那的な価値観を修道士から一喝されると、頭脳明晰な出席者たちは、まさに頭脳明晰であるが故に反論の言葉を持たない。
 金融資本主義が世界中で固定的な格差を生み出し続ける世の中で、相対的な価値観に倦みはじめるのは、貧乏人よりもむしろ金持ちだ。今だけ、自分だけ、金だけという金持ちに神の許しを与える聖職者はいないだろう。ある意味胸のつかえがおりるような、爽快感のある映画であった。
mittsko

mittskoの感想・評価

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【書きかけ】とても興味ぶかく観ました、面白かったです。メッセージは大変「欧州的」、ないしは「キリスト教的」なものです。日本の観客がこれをどう受け止めるのか、他の方の感想が聞いてみたいです(*´ω`*)

映画作りの面で一点、書き記しておきたいことがあります… 社会派の骨組みにサスペンス・ミステリの肉づけがしてあり、映画の世俗的な枠組みを溶かすガジェットがいくつか散りばめられる… という、映画作品の構成形式をよく表す一作でした(その形式の見事さが、表現としての高みにどこまで達しているかには異論がありましょう。ボクはさほどでもない、と感じましたが…
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