ブラッド・スローンのネタバレレビュー・内容・結末

ブラッド・スローン2016年製作の映画)

Shot Caller

上映日:2017年09月30日

製作国:

上映時間:121分

3.7

あらすじ

エリートコースを歩み順風満帆な人生を送っていたジェイコブ(ニコライ・コスター=ワルドー)。ふとした事故を起こしたことで監獄に収容され、人生が一変する。収容された監獄は、殺し合いの抗争渦巻く暴力が支配する世界だった……。この酷薄無情の悪の世界で生き抜く術はただひとつ、“殺られる前に殺る”。男は体を鍛え全身凶器と化して、熾烈な抗争に立ち向かう!

「ブラッド・スローン」に投稿されたネタバレ・内容・結末

アメリカの極悪ムショを牛耳ってんのは、ポンコツ看守やなく囚人やったって、日本もあんまり変わらへんのちゃうかなぁ。
ヤクザモンの幹部と行くとこも銭も無い無銭飲食の罪でぶち込まれた収容者が同じ待遇やとは決してないやろし日本の刑務所でも。
この映画はマジって書いて本物のギャングや前科もったモンたちが多数出出てるだけあって、リアルやし、迫力あった。
本物の刑務所で撮影されてるってことやし、この映画の前に『甲州プリズン』ってVシネマみたけど雲泥の差がかるくらいマジリアルやったし、ハラハラしたかな。
映画の始まりは、主人公のジェイコブが出獄する場面シーンで、彼はすでにギャングの大物として扱われとって、舎弟(お!ジョン・バーンサルが役を演じてるやん!ウォーキングデッドのニックの親友やないかぁ)が迎えに来て放免祝いのパーティーを開いてくれたりで、なんか期待はずれかなって思いながら眺めてたらハマるハマる。
家庭的なリーマンがアホな飲酒事故を起こし、極悪ムショに収監されて人生転落ガタガタ物語ってのや、ションベン刑で刑務所話の類やろって予想してたさかい、
せや、アララのアラレちゃん。
今と前を巧いこと代わり番こ描く手で、引き込まれマクリマクリスティ。
この映画の場合は、主人公が顔だけじゃなく、筋肉すらキレッキレのダークになって行く姿が、幸せを謳歌しとるリーマン時代とコントラストにくっきりクッキー分かるし、演技も最高!
おもろいなぁプリズンモノは!今『ウェントワース女子刑務所』ってドラマにハマってるけど、おもろいなぁ。
尻を掘られないため(自分もお尻処女なんで同じ状況なら死守する)生き残るためにギャングの仲間になるしかあらへん主人公に妙に分かるわ~。
せや、悪の仲間になるちゅうことは、己も悪に染まらなあかん。
主人公と奥さん、そして息子の心を考えっと、切なすぎる。
最後に○○からの手紙をジェイコブが読んだ時にゃ、
オッチャンはいたたまれんようになって、泣いてもた。
まぁ、普通に生きてりゃ経験でけんリアルなアメリカ刑務所を感じられる一本ちゃうかなぁ。
収容されたこの狭い世界で生き抜くには…精神的・肉体的・頭脳…強さしかない。だんだんと勇ましく主人公の豹変ぶりがわかってくる。
ただ、時系列が遡りながらの現在と混沌とするため理解に時間がかかった。

しかし、血だらけの最後のシーンに総ての意味が。私的にあそこで終われば余韻に浸り良かったのではないかと思ってしまった。最後に救いの光があることは良いけども。
順風満帆なイケメンサラリーマンがヒゲモジャタトゥーまみれのギャングになっていく様が面白かった。
結局家族を守りたかったってことでいいのかな?
成り上がっていくことに快感を覚えたってのもあるのかな?
なんせ主人公が、良いパパ&旦那な時も、タトゥームキムキ囚人の時もどっちもたまらなくかっこよかった。
監督の Stephen Dunnはゲイであることを公言しているそうです。
そしてコレは半自叙伝だとか。
ゲイの人はゲイの人が分かるのだそうですが、コナーは自分は自覚していないの。ダダ漏れに溢れだしているんだけど。
だけど、幼い頃からそのワードが耳に入り心に引っかかっている。
それはマイナスなイメージで。
父親は息子のその片鱗に怯えている。

思春期の少年たちが、ゲイを自覚する良作な映画は色々有るけれど、これもまた名作です。

幼い頃目撃してしまった事件のトラウマから、自分の中に有る恐怖。
自分自身が受け入れられない。だけど視線はいつも彼を追って居て、彼が女の子に見せる態度にショックを受ける。
もう、恋する乙女そのものですから。可愛いのよ。

ワイルダーは多分性の垣根を越えられる子なんだろうけど、あの思わせぶりな発言の数々は、罪ね。裏切らないし、優しいけど。

認められなくて、でも愛しくて、優しさも哀しくて、戸惑って。
父親の事とか、母親の事とか、進路の事とか、親友のハムスターの事とか。
思春期の悩みは多い。

ハムスターが良い味出しているのだけれど、若すぎて気が付かない、父親の苦しみを、親の優しさを、静かに語りながら、去って行くラスト、良いです。
今は、理解出来なくても良い。いつか分かるから。許せるかもしれないから。
振り上げた棒の行き先が、憎しみだけじゃない、父への思いを物語っていた。

ゲイは、まだまだ市民権を得ていないのね‥哀しい事だわ。