再会の奈良の作品情報・感想・評価

再会の奈良2020年製作の映画)

又見奈良/Tracing Her Shadow/Seeing Nara Again

上映日:2022年02月04日

製作国:

上映時間:99分

ジャンル:

あらすじ

「再会の奈良」に投稿された感想・評価

Yola

Yolaの感想・評価

5.0
中国の監督によって作られたということに驚いた。日中の将来は明るい、ありがとう。
ユーモラスな小ネタもはさみながら、最近話題としては少なくなった中国残留者の問題を改めて考えさせる。
満州軍に属していた身内の言い難い苦労を思い出させてくれた。
qーp

qーpの感想・評価

3.8
【又见奈良】2021年3月、劇場で。

日本へ帰国して数年後に連絡が途絶えた元残留孤児である娘を、里親お婆ちゃんが奈良へ訪ねに来るちょっとしたロードムービー。日本側の役者は國村隼や永瀬正敏など。音楽担当の鈴木慶一はやっぱりカメオ出演。

奈良出身の河瀨直美がプロデューサーに名を連ねる「なら映画祭」の企画映画で、中国人監督による全編日本ロケの作品。日本では2020年秋に奈良とTIFFで上映されたようですね。

冒頭、ユーモラスな音楽と共に短いアニメで「中国残留孤児」の歴史的背景と、映画の時代設定である2005年までの流れが分かりやすく説明される。

里親お婆ちゃん・日中ハーフの知人女性・女性が働く居酒屋の常連客(國村)。聞き込み情報や今までの手紙や写真などを頼りに、ドラクエの様に奈良各所をトボトボ尋ね歩く3人。

笑わせるシーンも多いし程よく泣ける。オフビートな演出で私が好きなタイプの邦画に近い。

3人の前で、別の残留孤児女性が旦那のエアギターならぬエア胡弓の伴奏で京劇の一節を披露するシーンでは、なんか涙あふれつつ可笑しくて、泣き笑いしてしまいました。この方もそうですが、実際の帰国残留孤児も多く出演しています。

ドキュメントも見ましたが、お婆ちゃんとジェスチャーで交流する肉屋役が監督でした。
TsukiY

TsukiYの感想・評価

3.3
尊い映像化。低コストでありながら、抑えるべきポイント全て押さえてある。
特に全編を通して流れる控えめな雰囲気と、奈良という街が見事にシンクロ。
成長社会の中国でこれだけ落ち着きのある作品が生まれること自体、多様化が進んでいる証拠なのかもしれない。

お笑い、サスペンス要素はもう少し欲しかったところ。
若干平坦すぎるが、そこがこの作品にはフィットしているのかもしれない。

ラストシーンのアプローチも、大胆な印象を受けた。
中国残留孤児をテーマにした反戦(?)ロードムービーもの。河瀬氏の故郷・奈良が舞台なだけあり、県からも市からも助成が入っているため、若干観光ツアー映画的な趣が否めない。しかし、小津・カウリスマキ的な演出と3人のメインキャストのノンバーバルな駆け引きが絶妙にマッチし、2時間まったく飽きさせない。とくに婆さんの演技はバスターキートン並みにコミカルだ。日本人に帰化した子供を探す三人、ラストに安否が判っても、新たな噂にすがりつき決して探すことを諦めない姿勢はまさに人間の性だ。戦後75年以上経って問題の当事者が殆ど亡くなっている中、この映画はその記憶を永続させるものとして大いに機能するであろう。
泉くん

泉くんの感想・評価

4.0
残留孤児問題をユーモアたっぷりに描けるのは外国人監督だからなのか。笑って考えさせられる映画って最高の映画だよね。
CHEBUNBUN

CHEBUNBUNの感想・評価

3.0
【ノンバーバルコミュニケーションは越境する】
EXILEグループを取り纏めるLDHは吉本興業並みに近年映画業界に参入している。『HiGH&LOW』シリーズといった通俗なものだけではなく、近年は河瀨直美や青山真治といった若干落ち目の日本映画監督を上手く操って国際進出を狙おうとしている。さてそれが功を奏したのか河瀨直美とジャ・ジャンクーがプロデュースする國村隼映画に関わることとなったLDHはまた一歩前進した。

國村隼が中華料理屋で若い女性店員に絡む。

「あんた、どこ出身?」

彼女は、「日本人です」と語るが、電話を取れば中国語で話し始める。彼女は差別を受けないように日本人名で日本人として生きているのだ。そこに残留邦人の養女・麗華を探しにおばあちゃんがやってくる。そして國村隼が偶然、二人と再会したことから三人で人探しの旅が始まる。

本作はバーバルコミュニケーションの中にある潜在的な差別意識と、それを乗り越えるノンバーバルコミュニケーションのせめぎ合いが面白い作品だ。例えば、おばあちゃんが家に居候していると、そこへ孫の元彼が現れる。おばあちゃんは咄嗟にロシア語で会話し始める。そして別れの際に「パカー」と言う。これはロシア語で「じゃあね」と言う意味なのだが、彼は「馬鹿」と受け取ってしまう。冒頭の國村隼とのやり取りもそうだが、言語を通じたコミュニケーションの中にある差別がチラつくのだ。それは悪意がなくても発生してしまうことを示唆する。

それに対して、例えばおばあちゃんが羊肉を買おうと肉屋に行く場面がある。おばあちゃんは「メェ〜」と演技をする。店員は何かに気づいたのか「ブゥ」と豚の真似をしたり「モゥ」と牛の真似をしたりして彼女のニーズに答えようとするのだ。

同様に、國村隼もおばあちゃんと写真を見せ合いっこする際に間を使ってコミュニケーションを取る。言葉を介さないことで、越境してみせるのだ。

一見、アキ・カウリスマキの二番煎じなゆるーいドラマに見えて演出面で鋭い。そんな映画にLDHが関わっているのをみると、今後LDHはもっと成長するぞ。2010年代吉本興業が全く映画業界で名声をあげられなかった一方でLDHの未来は明るいと感じました。
良かったけどラストの反応がよく分からず…
おばあちゃん可愛かったのと、チョイチョイ挟むユーモアは良かった!
冒頭の音楽はあれは突っ込んで良いのか…あの打ち込み感は狙ったのかな笑

このレビューはネタバレを含みます

生きててよかった。

わざわざ奈良まだ行ったのにtiffでもやんのかよー。

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