さすらいのレコード・コレクター 10セントの宝物の作品情報・感想・評価

さすらいのレコード・コレクター 10セントの宝物2003年製作の映画)

Desperate Man Blues

上映日:2018年04月21日

製作国:

上映時間:52分

3.6

あらすじ

アメリカはメリーランドに暮らす、最強のレコード・コレクター、ジョー・バザード。自宅の地下室に降りるとそこには壁一面に78回転のSPレコードが鎮座している。 その昔、発売当時たった10セントで売られていたブルース、カントリー、ブルーグラスなどなど様々なジャンルの貴重なレコードを、彼は大事そうに一枚一枚プレイヤーにかけ、踊ったり口ずさんだりしている。20世紀初頭、ラジオと並んで音楽が人々の手に…

アメリカはメリーランドに暮らす、最強のレコード・コレクター、ジョー・バザード。自宅の地下室に降りるとそこには壁一面に78回転のSPレコードが鎮座している。 その昔、発売当時たった10セントで売られていたブルース、カントリー、ブルーグラスなどなど様々なジャンルの貴重なレコードを、彼は大事そうに一枚一枚プレイヤーにかけ、踊ったり口ずさんだりしている。20世紀初頭、ラジオと並んで音楽が人々の手に入るきっかけとなったSPレコードの普及から、誰もがいつでも音楽を享受できるようになる現在まで、アメリカ音楽は世界中の音楽好きの耳をとらえてきた。 自分の本当に好きな音楽を聞くために!あらゆる音楽ファンが抱く願望を体現する、この男のミッションは「本物のアメリカン・ミュージック」のレコードを探し、救うことだった!

「さすらいのレコード・コレクター 10セントの宝物」に投稿された感想・評価

kimidori

kimidoriの感想・評価

4.0
コレクターってこうゆう事かと感動した。レコードに針を落とした時の至福な表情をみて、私も幸せな気持ちになった。
ゴーストワールドのシーモアのモデルとなった人。他人の意見に耳を貸さず自分の価値観を貫いてて清々しい。レコードに限らないんだけど、蒐集という趣味に自己嫌悪するのやめようと思った。
s2c

s2cの感想・評価

3.0
1920年代から40年代最高。
ロックはクソと言い切る爺さん。

ライフスタイルは憧れる。
上映時間が短く残念。
もっと深く追って欲しい。
Hiros

Hirosの感想・評価

3.5
アナログレコード好きなのでかなり期待して観たがイマイチ。
そこまですごいコレクターとは思わなかった。
ジャンルが興味無くてももうちょっと観れると思ったが、好きなGRIND、パンク、ハードコアだったらもっと興味深く観れた気がする。
山

山の感想・評価

-
桁外れのレコード愛、ミュージックラヴァー
金言だらけ、かっこいい!!
「この1枚は棺桶に入れる。誰かが掘り返してくれるだろう」
貴重なブルーズのレコードを沢山聞ける。まぁ映画としてはおっちゃんがレアなレコードかけながらウンチク語る場面がほとんど。発掘系の話は十分あるかな〜ぐらい。
幸福なひと時を過ごせました。

10代のジョーバザードのように道端で彼らの音楽を聴く、そんな人生を送りたかった。

レコードを聴く姿がとても楽しそうで、観ているこっちも幸せな気持ちになりました。
たとえロックは音楽の癌だと言う人でもね。
shibamike

shibamikeの感想・評価

4.0

このレビューはネタバレを含みます

面白かった。しかし、なにゆえ2003年の映画が今頃?もう日本では「平成」が終わるよ。

上映時間が52分と短く潔い。
最近、観ている映画の終わりが早いと微妙に嬉しい。映画ファン失格である。フェアプレーポイント0でグループリーグ敗退である(?)。
ジョー・バザードというジイちゃんがどういう人で、どうやってレコードを収集していったかなどがシンプルにまとめられている。

ジイちゃんの自宅。の地下室。壁にコレクションのレコードがズラーッとある。「まあ、そりゃあそんくらいはレコード持ってるだろうな。」とスクリーンを般若のごとく睨みつける自分。しかし、レコード達の様子がおかしい。貴重レコードのほとんどにレコードジャケットが無さげなのである。全部見たわけではないので自信無いが、映画で映ったレコードはすべて白いスリーブに収められていただけのように見えた。このジイちゃんは1920-40年代のSPレコード、それも世界中にもうほとんど残っていないような希少価値の高いものばかり収集しているらしく、レコードのジャケットというものが当時(1920年代とかには)無かったのか、はたまた状態が悪くて残っていないのか、はたまたジャケットは別の場所で保管しているのか、はたまた白いスリーブで統一したいという無印良品みたいな発想をジイちゃんがしたのか、よくわからないが何か印象的であった。

ジイちゃんは1920-40年代のブルース、ジャズ、ブルーグラス、トラディショナル音楽などが特に好みのようで上映中BGMとしてそれらが湯水のごとく流れる。確かにカッコいい。そういった自分の好きな音楽が流れると身体を揺らしたり、足でリズムとったり、エアギターをおっぱじめたり、じっとせずに無邪気な子どものように笑顔で楽しみだすジイちゃん。なかなか可愛いやんけ、合格ぅっ!

16、17歳の頃から、レコード収集を始めたらしく、この道47年の大ベテランとのこと(2003年公開の映画なので、今生きてるのか死んでるのかわからないが、生きてたら47+15=62年か)。そしてレコード収集の話が一番驚いた。普段、周りの人が「趣味はレコード収集なんです。」と言ったら、「あ、じゃあレコード屋さんに行くのとか、探すの好きなんですね。」くらいを思う。
が、このジイちゃんは探しているものがそもそも、1920-40年代のものなので、HMVやそこら辺の中古レコード屋に行ってもそんな博物館レベルの代物はそもそも置いている訳がない。売っていない。
じゃあ、どうするのかというと、車でアメリカ全土を旅行し、ひたすら田舎の僻地に行っては、普っ通~の民家を尋ね、「レコードありませんか?」と聞いて回ったらしい。「マ、ママパパマママジか…!!!?!」と座席で自分はテンギョー(仰天)した。ちょっと漏らした。やっていることが民俗学とか考古学とかの研究をしている大学教授とかと一緒なのではないだろうか。もしくは飛び込みのセールス営業マン(レコード売らずに買う側だけど)。
ニコニコしながら、ジイちゃんは話をしていたが、邪険に扱われた回数半端ないと思う。
ただ、時代的にタイミングが良かったときもあった、と言っていた。丁度テレビが普及しだした時期とかだと、「あぁレコードならいくらでも持って行ってくれ。もう要らないんだ。」とテレビの台頭により蓄音機は勿論のこと、レコードは不要品として廃棄を希望する人も多かったらしい。
じゃあ、民俗学、考古学の教授と飛び込みのセールス営業マンと廃品回収のおっさんを一人で演じていた訳である。ただ、このジイちゃんがヤバいのは「無給」でそれをやっているということである。恐るべし「好きこそものの上手なれ」。

ジイちゃんが世間の目に対しての考えをさらっと言う。「人の意見は気にしなかった。こっちは"本気"だぞってね。」ちょっと極道のような怖さがあった。

ジイちゃんは自分の好きなものにとことんこだわり抜いて、仙人みたいになって浮世離れしてしまってるのではないだろうか?と思ったりもしたが、確かにそういう感じも多少あるっちゃあるが、結婚し、子どもも孫もいたり案外やることはやって幸せそうな日常である…と思ったら、ジイちゃんの奥方がまた凄い。ブルーグラスのレコードコレクターで数千枚のコレクションがあるとのこと。要するに類は友を呼ぶなんてまどろっこしいことをせずに、類はさっさと男女を夫婦に結びつけたのだった。それはそれでやっぱすげえよ(奥方は既にお亡くなりになっているとのこと)。ジイちゃんはデカイ四駆っぽい車でブイブイ走り回るのだが、その赤い車がイカシテいた。

この映画の公式ホームページを見てみたら、監督の言葉があるのだが、その中で「ジョーは執着心(レコード収集)の代償を支払いました。人間関係は損なわれ、彼の飽くなき追求のなかでモラルが守られなかったこともよくあります。」とある。"モラルが守られなかった"…一体全体ジイちゃんは何をしでかしたんだよぉっ!!

ブルースやカントリー、ブルーグラスの超1級品を毎日浴びるほど聴きまくっているジイちゃんが、"ブルースの子ども"と言われたりもする「ロックミュージック」のことをどう思っているのか?というのは現代人の興味持つ所である。

が、ジイちゃんは即答。「ロックは音楽の癌。絶っっっ対に認めない(激怒プンプン爺)。」要するに昔はブルース、ジャズ、カントリー、民族音楽その他諸々においても音楽にはかなりのバリエーション・多様性があったらしいのだが、ロックミュージックが登場してから、多くの音楽が消え去ってしまい、退屈になってしまったとのこと(きっとロックの方が売れるからであろう)、ということでロックが大嫌いらしい。ここら辺すげえ面白かった。「ロックは絶対的に正しいもの」、と半ば怯えるように盲信している嫌いのあった自分は、結構心が軽くなった。プレスリーもチャック・ベリーもビートルズもストーンズもピストルズも末期癌!ステージ5!歴史を遡ると、もはや誰が悪なのか訳が分からなくなる。

1920-40年ということはブルースでいうとジイちゃんは所謂、"戦前ブルース"がお気に入りなのだろう。映画ではサンハウスの演奏映像や、チャーリー・パットンの音源が登場する(この二人くらいしか分からなかった)。昔、自分も背伸びして聴いてみたりしたが、わけ分かんないボーカルと地味な演奏にしか聴こえず、まっっっっったくハマらなかった。まさしく埃をかぶった音楽にしか思えず、自分の耳は埃だらけになったような気がした。

そして、ブルース聴き始めの頃に必ずぶち当たる巨人が「ロバート・ジョンソン」である。この映画でもジイちゃんのお気に入りとしてロバート・ジョンソンが登場する。このジイちゃんにとどまらずロバート・ジョンソンに関しては、キース、クラプトンなどのそうそうたる有名ミュージシャン達が「ロバジョン、ハンパないってもう~!あいつハンパないって!後ろ向きのボールめっちゃトラップするもん!そんなんできひんやん普通~。そんなん出来る?言っといてや、出来るんやったら~。」と手放しで絶賛している。恐らく英語で。
キースが大好きなら…と自分も恐る恐るロバート・ジョンソンを昔、聴いてみたが、サンハウスやチャーリー・パットン以上に「これの何が良いの?」という感想で感情が持ちきりであった。

が、しかし!がしかし!餓死菓子!餓死or(か)死!(両方死んでる!)
今日、この映画でロバート・ジョンソンの「クロスロード・ブルース」が流れた時、「あれ?カッコいいかも?」という感想で感情が不安定に。
自分が年を取って好みの守備範囲が広がった、とか思いたいが、そうではなく恐らくこの映画でロバート・ジョンソンが流れる前に散々1920-40年代の色んな音楽を聴かされており、自分の耳がプチ1920-40年代状態になっていたのだと思う。そこへ、ロバート・ジョンソンが耳に入り込んで来たので、これまで映画で流れていた音楽と明らかに異質に聴こえて「あれ?カッコいいかも?」と思えたのであろう。やはり西暦2000年代の耳でいきなりロバート・ジョンソンだけ聴いても耳が埃だらけになるだけで難しいのかも。感覚の鋭い人は初視聴でその凄さが分かるのかも知れないが、自分のように耳の中にウンコがつまっているボンクラだと、1920-40年代の音楽をたくさん聴き込むという、音楽に積もった埃を取り払う作業をしてからでないと、耳の中がウンコと埃だらけになってしまうだけっぽい。こういうことはビートルズの音楽を聴いているときにも思う。50,60年代の米と英のヒット曲コンピレーションをしこたま聴いている時に、ポッとペーパーバックライターとかデイトリッパーが流れたりすると未来の音楽のように聴こえる。

あと映画に関係ない話(ほとんど関係無い話ばかりだが)。最近、音楽市場ではレコードの売上が上がっていると聞く(カセットテープも)。世の中のほっとんどがディジタルへ面舵いっぱい切っているのに、こと音楽に関してはアナログが粘っている。自分のイメージとして「レコードで音楽を聴いている人は、音楽を本当に理解している真の音楽愛好家」みたいな風に思っている節がある。実際、この映画では音楽キチガイのジイちゃんはまさしくレコードを愛している。じゃあ、自分はレコードで音楽を聴いているかというと、聴いていない。i-Pod shuffleのヘビーユーザーである(生産中止がマジで悔やまれる)。mp3とかのデジタルで音楽を聴いても自分は興奮するときは激しく興奮する。別にアナログだからって興奮する訳じゃない気がするが、しれっとレコードをこれからは聴こうとも考えている。なんじゃそりゃ。

ドキュメンタリーって高得点つけてしまいがちなので、「最高でも4点」という自分ルールを発動(じゃあ、この映画満点じゃん…)。100%作り話でフィクションの映画の方がドキュメンタリー映画よりも面白く作るのが、難しいと思う。

大迫ハンパないって!

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上映後、Soi48というグループ?チーム?のDJお二人のトークショーにてレコードコレクター達の話が聞けたが、本作のジイちゃんだけでなく、世の中にはこのジイちゃんみたいなことをしている人が案外大勢いるっぽい。トークショーのお二人はタイや東南アジアのSPレコードを収集しているらしく、知らない話だらけで、聞いていてとても面白かった。「昔のレコードになるほど、ガチで歌が上手い人、演奏が上手い人しか録音させて貰えなかった」という話が印象的だった。昔の偉人しか自画像を描いて貰えない、写真を撮って貰えない、と似たようなところであろう。

大迫ハンパないって!
こんぬ

こんぬの感想・評価

3.5
ほぼ音楽、残りはおじさんの語り口調で進む。心地よい音楽でレコードいいなって思いながらうとうとしちゃったのもいいかなって思える映画
BGMもSP盤から取ったのか、チリノイズまじりの音。カントリー、ブルース、ジャズ。偉大なルーツミュージック。
自分の好きなものを突き詰め続けることは素晴らしい。50年間集め続けてるのに、まるで初めて聴いたかのようにはしゃいで足をばたつかせる姿に同感しかない。
俺も頑張る。
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