真実の作品情報・感想・評価(ネタバレなし)

上映館(14館)

「真実」に投稿された感想・評価

kaito

kaitoの感想・評価

3.7
去年の目玉であった「万引き家族」をまだ観ていないので、これが初の是枝監督作品でした。

『真実』
「嘘」を仕事にする人たちが、「真実」を求める。是枝監督作品に多い、一風変わった家族が今作でも描かれていた。

切り取ると絵になりそうなシーンがいくつもあって、それは淡い色で、美しく、目が癒される。そんなカットが多いように感じた中で、個人的にお気に入りなのは、娘が窓から叫ぶシーン。ここ好きだった。

母娘の関係性も好きで。近すぎ遠すぎない絶妙な距離感がほんとに繊細でよかった。家族ではあるんだけど何か距離がある。面白い。

初の是枝監督だったが今後、彼の作品を観ていきたい。
お母さんったら、素直じゃないんだから、もう。
意地を張る姿もありのまま。
強がる姿勢も弱きの象徴。
さすれば偽った中に真実あり。
かつての栄誉と名声に縋って過去をも現実にしようとする生き方は、やはり現在に余程の不満と浪漫を併せ持っていないと出来ないことですよね。
ふんぞり返って広げた両手に何もなかったことが分かれば、あとは娘さんを招き入れるだけです。

俳優しかり、映画監督、脚本家、ミュージシャン、小説家・・・その全てに共通しているのは資格がないということ。名乗って御すれば得られる肩書ではある。
勿論のことそれだけではモノにはならない訳で、では、何がそういった人間たちにとっての資格と成り得るのか。

それは他称にある。

どれだけの他人が、この人は俳優である、映画監督である、脚本家であると自分の事を称してくれるのか。
だからこそ、勝ち名乗りの様な「私は女優よ」は、完膚なきまでの敗北宣言にしか過ぎない。

負けを認めた人間からは、途端に魅力が溢れ出て来る。
それは過去とかイメージとか肩書とか余計なモノを通り越してその人本人の色やら音やらが表出してくるからんだろう。
本質を表に出す作業には勇気が必要で、ともすれば苦しい思いをしなくてはならないのかもしれないけれど、逆説的に垣間見えてしまうくらいであれば最初から曝け出してしまった方が楽なんだろう。

是枝作品の中で群を抜いて温かな映画だった。
yukorin

yukorinの感想・評価

3.8
「これは真実?」

真実でも筋書きがあっても

心はしあわせを願いたい。

こうまんちきな(懐かしい言い方笑笑)

大女優のお母さんを持つと

こーなっちゃうのかーー!!!笑笑

人のハナシは聞かないようで

実は心にささっているのだ。

この大女優みたいな知人がいる。

実は小鹿のようなココロなので

それを自分でも見えないほどの垣根を

たかーくたかーくたかーくする。

それは素晴らしい創作という

嘘だったり、

負けたという思いを隠して

新たに突き進んだり。

筋書きがあってもなくても

ココロは通い合う。

最後に

「あーーーよかったーー!」

と家族の行く末を思い

ホッとしたのです❤︎
mikan

mikanの感想・評価

3.8
フランスの大女優である母とアメリカで脚本家を務める娘…母の自伝「真実」を巡る。是枝監督の優しい映画の方。
登場人物の会話、どこまでが本心でどこまでが演技なのか…私達の日常生活と同じ、思った事を場合によって演じている。
秋~冬の情景が綺麗!
すごくよかった。
何があったのか、わざとらしく映像にしないで、会話から知っていくところとか。
すごく嫌いでも、やっぱり親子はそう簡単には縁は切れない。どうしても期待したいから諦められないし許せない。すごくめんどくさい関係だけど、めんどくさいだけじゃない。
Natalie

Natalieの感想・評価

3.8
あまり評価が高くないが、是枝さんin Franceって感じで普通に楽しめた。テーマも一貫しているので、わかりにくいということは特にないかな..
Mshi

Mshiの感想・評価

-
バランスよく生活できればいいけれど、人生なかなかうまくできない。特に女に生まれると。私の家族もバラバラだけど、何が嘘か真実かはおいておいて、どんなかたちの家族であれ、年に1度くらい会ってこういう風に話せればいいなと思った。
drama

dramaの感想・評価

3.0
佳作。ただ期待はもっと大きかったんだよなあ。

マノンが可愛らしいのに、低いトーンの声でグッときた。ワンピースも可憐で、幸せ感が出ていた。

パンフレットで、監督がマノンを声で選んだと言っていて納得。
カトリーヌドヌーヴもジュリエットビノシュも美しい。家族のすれ違いは、あてにならない記憶と言葉足らずが生むのかもしれないね。
カロン

カロンの感想・評価

3.9
全然プロモートされてなかったから危うく見逃すところだった。公開からだいぶ経ってたんだな…。

面白い、のは間違いない。母娘の確執がメインテーマだが、周りを固める役者も自然だし、印象的なシーンも多かった。終盤、母娘仲が融解してきてからのいくつかのシーンは思わず顔が綻ぶし、ラストの娘と孫の小芝居なんか最高だった。
なんか物足りない感じがしたのは、期待値が高すぎたからかなあ。でも、この映画にあと何か足したらめっちゃ邪魔な気もする。

タイトルでもある真実、という言葉からは、何が真実であるかは分からないが、嘘の中に真実が、真実の中に嘘があるということ、そしてそれが一人一人の中にある、という含みを感じる。記憶は当てにならない、というカットも、今回の真実に対するスタンスを補強している。そして、それを肯定的に描いているのが好印象。『奇跡』のときにもそんなことを書いた気がする。
ラストシーン、温かな空気に包まれて、家族が空を見上げる。全員が同じ空を見ているが、それぞれにとってどんな空に見えているのかは誰にも分からない。観客にも。

是枝監督の他作品からも感じることだが、描き手の視座が高い位置にあるな、といつも思う。映像はいい意味でとても生々しいのに。

なぜ物足りない感じがしたのだろう。是枝監督の作品からこうした感想を抱く経験をすでにしていたからかな。あるいは、最近自分の好みが少し刺々しい眼差しの映画に寄っているのかもしれない。
物足りないとか言っていてなんだが、感想もつらつらと書けたし、いい映画だったと思う。
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