フットライト・パレードの作品情報・感想・評価

「フットライト・パレード」に投稿された感想・評価

No.72[トーキーに潰されないよう頑張る舞台興行主のトーキー映画] 78点

「犯罪王リコ」が作り出したギャング映画というジャンルの中でロビンソンと並んで称賛される俳優の一人にキャグニーがいる。彼もロビンソンと同じく小柄で早口の濁声だったが、二人の違いと言えばキャグニーが歌って踊れるということ、そしてロビンソンよりキャグニーの方が親しみやすい顔だったということだろう。そんな彼が強面興行主を演じているのに違和感を感じていたが、最後に怖じ気付いた主演俳優に変わってキャグニーが歌って踊るという演出には泣いた。

本作品はベーコンとバークレーの前作「四十二番街」で作り上げた文法を完全に引き継ぎ、発展させた作品だ。前作では田舎から出てきた女優の成功物語だったものが悩める興行主の物語に変更され、メロドラマに終止していた前作を軽々と超えてみせた。激務を卒なくこなすキレ者キャグニーとその甘い汁を吸って搾取する周りのバカどもという構図はアメリカ人の大好きなランド『肩をすくめるアトラス』を思い出す。紆余曲折を経て有能な秘書と有能同士くっつくという展開も似ている。

にしてもトーキー映画に潰されないよう頑張る興行主をトーキー映画にしちゃうんだから絶妙に馬鹿にしているというかなんというか。しかも舞台では出来ないプールや大乱闘、銃などを使って完全に潰しに来ていて質が悪い。今回のバークレーショットはシンクロナイズドスイミングみたいになってた。十分な時間があって満足。

取り敢えず、ベーコンは振付師に恨みでもあるんだろうということだけ分かった。「四十二番街」でも虐めまくってたし。
げん

げんの感想・評価

5.0
ドラマ部分とレビュー部分がはっきりと分かれているおかげで、歌や動きに集中できるよう頭が切り替わる。

その純度は想像を凌駕していき、
美術や衣装、ライティングやカメラワーク、全てが駆動し、膨らんでくる、圧倒的大パレード。
最高すぎる。
見世物小屋のような映画。物語パートのぎこちなさに、ミュージカルのアトラクション性が感じられる。水中バレエは人の動きよりも、水を見てしまう。
Mayashico

Mayashicoの感想・評価

3.5
ドラマパートが異常にスピーディー。めちゃくちゃ速い。思わず再生速度を確認。
確かにレヴューシーン(水中のマスゲームとか)は盛りに盛られてたが、あまんりグッと来なかった。
ハリー・ウォーレンとサミーカーンの音楽、バスビー・バークレイの
振り付けで最後の40分間の三つのミュージカルは盛り上がったが、
そこにたどり着くまでが、無駄なシーン、セリフのオンパレードでキツかった。
mmm

mmmの感想・評価

4.6
前半は早足でバックステージもののドラマが展開し、後半の怒涛の3連続レビューに泡を吹いて倒れそうになる。


一曲目の「Honeymoon Hotel」は、一度聞いたら耳に残る曲が素晴らしい。前半で愛を育んだ主演2人の幸せそうな姿に見惚れる。

二曲目「Human Waterfall」が個人的には大本命。妖精に扮した女性たちが水中バレエをするのだが、その完成度の高さが尋常じゃない。バークレーショットを用いることで芸術性にも磨きがかかっており、”生のレビューでは表現できない演出”というミュージカル映画の醍醐味を堪能することができる。

三曲目の「Shanghai Lil 」は主演のジェームズ・ギャグニーもさることながら、ルビー・キーラーのタップダンスを魅せているのに燃えた。軍隊の洗練された行進の中に紛れる「上海リル」のカットも印象的だった。
レオタードの女性達がガヤガヤ叫びながら一斉に食堂に駆け込み並んで食事をする姿から女子校の閉鎖的狂気を思い出した。
Aika

Aikaの感想・評価

3.8
トーキー映画の進出により仕事がなくなってしまったミュージカル演出家。
そこで思いついたのは映画が始まる前に行うレビューを作ること。

ジェームズ・キャグニー演じる演出家はとってもパワフル。
しかし出る杭は打たれる世界。ときに破天荒にすらみえるキャグニーを健気に支えたのは秘書。これぞ縁の下の力持ち。

そして紆余曲折ありながらも、最後に3本のレビューを披露。

このレビューがすごい。派手だし規模が大きすぎて現実の舞台では絶対にできない。
でもそれが叶うのがミュージカル映画の世界。水中バレエシーンは必見!

もちろんキャグニーも見事なダンスを披露してくれます。
彼のタップは躍動感があってとてもパワフル。観ていてつい笑顔になってしまうようなダンス、大好きです。

レビューは見応えたっぷり。そしてラブコメ要素も楽しめる良作ミュージカルでした。

122/2017
t

tの感想・評価

4.2
一大エンタメ絵巻。異様なテンポの良さで語られる前半のキャグニー一座のドラマも面白いし、後半はレビューをたっぷり観れるしで満足感がすごい。
後半3セットの中でもとりわけ2つ目、水着美女たちによる水中マスゲームは圧巻…バスビーバークレイ万歳。
キャグニーは超有能なんだろうが、このボスの下で働きたくはないな…
エスター・ウィリアムズ以前の見事な水中レビュー

スパイがいるとみて情報漏洩防止のために三日間スタジオに演者全員を封じ込めるって
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