静かなる男の作品情報・感想・評価

「静かなる男」に投稿された感想・評価

ねぎお

ねぎおの感想・評価

4.4
ジョン・フォード監督作品⑤
アカデミー賞受賞作品を観よう!①(1952年第25回監督賞/撮影賞)

ジョン・フォードさんはアイルランド系の二世アメリカ人なんですね。
故郷アイルランドへの郷愁を前面に出したのがこの作品だそうです。
原作はIRAだとか出てくるものなんですが、綺麗に排除して愛のストーリーに仕上げたそう。

1936年に映画化権取得していたのでだいぶ温めたんですね。この頃はアイルランド舞台の映画に見向きしてもらえなかったというのが理由のようです。
そんな時リパブリックだっけな、ジョン・フォード監督と三作契約して、「リオ・グランデの砦」(主演コンビは同じ)で低予算&ヒットしたことで今作にGOが出たと。
さらに当時はほぼスタジオで撮影していて、半分近くロケというのはとても珍しかったよう。撮影場所も、映画が来るということでわざわざ電気を通してくれた上にエキストラ協力などウェルカム!それも監督、オハラ他キャスト・スタッフにアイルランド出身者が多かったこともあるそうですね。

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アカデミー監督賞と撮影賞を取った今作。
ジョン・フォード作品としては、真っ直ぐさは共通するものの、やはり自身のルーツであるアイルランドの映画という意味で独特な味わいです。

なんと言ってもこの映画の凄いシーンはラスト対決に向かうジョン・ウェインがオハラを引き釣り回すリアリティ!実際オハラさん、羊のフンまみれになったそうです!

また、トリビアふたつ。

一番最後の主役二人が家の前に座るシーン。オハラさんがジョン・ウェインに何かを耳打ちし、えっ?と驚くような表情を浮かべ、ふたり笑顔で家に走るんですが、ここで何を言ったのか、本人たちは秘密を誓ったんですって。
読唇術などで必死に調べましたが今もってわからない!!

会社側から120分以内で作れとキツく言われていましたがなかなか困難。そこでジョン・フォード監督は重役試写で、クライマックスの格闘シーンでおもむろにフィルムをストップ!!
「残念です。120分だとここまでです」
さすがに折れて129分となったそうですよ。
ネット

ネットの感想・評価

5.0
大好き!!
色彩が最高!ほぼ全てのショットがキマってる!照明も常にめっちゃかっこいい!ヒロインがいつもドタバタしてる!室内に吹きすさぶ風!気持ちいいロケ撮影!二人一組が基本の場で、孤独でい続けるモーリーン・オハラとジョン・ウェイン!走り出す馬車とぶん投げられる花束!「駅馬車」!散歩と逃走!
いつもツンケンしてるのに、恋バナになるとソワソワするモーリン・オハラ、めちゃカワ!スーツに身を固めてシュッとしたジョン・ウェインの正統派なかっこよさ!

赤を映すということは、緑を映すということでもある。(これを数十年後に実践したのがゴダールの「パッション」だと思う)
ジョン・ウェインがやたらとモーリン・オハラに対してあたりが強いのだけは普通に気分が悪いけど、それ以外は完璧すぎる。ケンカを祝祭的に描くのは、いかにもタカ派のフォードっぽい。

ホセ・ルイス・ゲリンって本当にフォードのことが好きなんだなぁ、とか思った。
シズヲ

シズヲの感想・評価

3.2
アイルランド系の監督が撮った帰郷映画。緑広がる自然風景のロケーションはやはり美しく、住民達の長閑で明るい気質も相俟ってさながら御伽噺の世界を思わせるムードを感じられる。酒場の場面などが顕著だけど、主役らを取り巻く脇役陣の愛おしさは間違いなく本作の魅力。デュークとモーリン・オハラが恋愛に発展するまでの流れを“心情”で描かず、帰郷したデュークが羊の世話をするオハラに見惚れる長回しなどの“演出”によって説得力を与えるスマートな手法もジョン・フォードらしい。風雨を“ロマンスを引き立てるアクセント”として効果的に活用しているのも良い。

ただオハラの“気が強い女性”というレベルを越えた気難しさはいまいちピンと来なくて、アイルランド的文化を加味しても沸点が低すぎる彼女の挙動は正直受け入れ難い。本作では比較的温厚だったデュークも結局オハラの性格に触発される形でお馴染みの俺様気質を発揮させてしまうだけに、牧歌性に反発するような主役二人の痴話喧嘩にどうも馴染み切れなかった。夫婦間の相互理解不足をデュークが最終的にパワーで強引に解決して、同等のパワーを持つ兄貴の方と男性的価値観による相互理解を果たしてしまう展開も妙に引っ掛かる。

しかし終盤の粗野っぷりをアイルランド気質で包み込んで“愉快な展開”へと昇華させたことには脱帽する他無い。奥さんをめちゃくちゃ乱暴に引きずり回すし(こういう描写は良くも悪くもフォードっぽい)、主人公のトラウマ克服もそこまで深みをもって描かれている訳でもないのに、住民達が総出で賑やかに騒ぎ出すことで何故か多幸感全開に。もはや殴り合いすらお祭りの如く清々しくなる。やっぱり本作で一番良いのは終始気持ちのいい連中として描かれる“イニスフリーという共同体”なんだよな。
会話おもしろい〜!けどジョンウエインの役が全然好きになれねえ
モーリンオハラが勝気な村娘を超えた挙動不審な美女で、一挙手一投足に目を見張った。リマスターで観られなかったのが残念
JWとオハラが初めて出会うかの有名なシーン、JWが案内人に急かされて馬車に戻るが馬車に乗った後もオハラの方を見つめ続ける。その次に来る羊の群れを従えるオハラのロングショット、映画史が持ち得た最も美しいショットじゃないかと思う。
突風が吹き荒ぶ中での2人のあれやこれやも感動的だった。
JWとオハラの兄の握手の場面は笑った
tiger

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4.0
見ている間ずっと目が幸せ。画面内に赤や青や緑を入れておくことの重要性に気がつく。
hagy

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4.0
アイルランド映画🇮🇪
アメリカ男が生まれ故郷のイニスフリーに戻ってきた
そこは緑でいっぱい
石だらけの畑に静かに流れる川
男たちが集うちいちゃなパブ

そんな愛すべき土地を舞台に、ジョンフォードがどんちゃんやってくれちゃいますから、人生賛歌以外の何物でもないですよ

夢にまで見たイニスフリーは
ものすごく素朴で夢もない
それがとてもよかったです😌
好きな曲が使われていたのも感慨深くて、私には特別な映画となりました
フォードの監督に、ジョン・ウェイン、モーリン・オハラ、ヴィクター・マクラグレンと、揃いも揃った名作である。

血の気の多いアイルランドの田舎町だが、ここには誰ひとりとして悪いやつはいない。
気持ちの良い名作。
大野

大野の感想・評価

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疎外を感じさせない散歩はリンカーンにも見た。そして、秒速で出会いへ。
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