エッシャー通りの赤いポストの作品情報・感想・評価

「エッシャー通りの赤いポスト」に投稿された感想・評価

あ

あの感想・評価

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熱量映画
バックで流れてる音楽すごくよかった
なんであんな選曲できるんだろう、園子温だからかって感じ
絶対劇場で観るべき(音が響くから)

監督、今年還暦ってまじか?
KUBO

KUBOの感想・評価

3.5
園子温監督最新作『エッシャー通りの赤いポスト』をマスコミ試写で鑑賞。

最新作とは言っても、コロナで『プリズナーズ・オブ・ゴーストランド』の撮影が延期になった時にこの企画を思いついて撮ったということだから、制作順では一個前。

園子温が、彼のワークショップに集まった新人俳優たちを使って、若い監督がオーディションで選ばれた新人俳優たちと「新作映画を作る」という程の映画を撮った。

要するに、そのまんま。

前半はその多くが無名の俳優のオーディション風景で、リアルとフィクションがオーバーラップして、とても「生々しい」!

その園子温が見出した新人たちがまたかわいい。51人全てが主人公とは言うが、それでも、

安子役の藤丸千は、クールビューティー&キレキャラ。切子役の黒河内りくは、二階堂ふみをかわいくして上白石姉妹的親しみやすさを足した感じ? 方子役のモーガン茉愛羅は、巨乳好きの園子温に谷間強調して撮られてるけど、かわいいハーフでこれから絶対出てきそう。

個人的にはメインから外れてるけど、女劇団の5人組の件が好きだったな〜。

みんな個性強くて見ていて楽しい。

ただ、後半エキストラがかんでからダレる。だいたい、こんな勢いが大事なインディーズ作品で146分は長すぎ。

特に「人生のエキストラになってもいいのか?」などと言っているが、少なくとも映画作りをしている人間が、影で映画を支えてくれているエキストラをモブキャラ扱いにして否定するのはいかがなものか? 作品中にはだいぶエキストラをいじってる箇所が見受けられるが、それが現場での監督側から見たエキストラあるあるなのかはわからないが、まじめにエキストラをしている友人もいるので、あの茶化し方はどうなのよ(?)と疑問を持った。

それでも、このワークショップにかけて集まった51人の新人たちの本気は伝わるし、メジャー作品の大人の事情に息が詰まっていた園子温が発散しているのも伝わってくる。劇中の小林監督の叫びは、きっと園子温の心の叫びでもあるのだろうな。そういう意味で、本当にリアルだ!
最高。
園子温監督、おかえりなさい。
大好きな、園さんでした。
理解の及ばない領域まで、物語が昇華する。
それって奇跡だなと思います。
園子温監督 #エッシャー通りの赤いポスト のぼせるくらいの熱量…!ワークショップに参加した51名の役者と作る「素人歓迎の映画オーディション」がテーマの群像劇。初見の役者さんが殆どなのに全員の顔が頭に残ってる。喜びも苦しさも、今ここで映画が産まれるぞ、という映画の出産に立ち会ってる感覚。
12/25公開、おすすめです!
試写で鑑賞
素敵すぎ
上映後に心臓もガクガクしてふらふらになって外出た
51人の脆さがあまりにも攻撃力高すぎる
最高です。
さよこ

さよこの感想・評価

4.5
【園子温監督の青春映画🎈】
園子温監督の最新作にしてインディーズ映画を試写会で鑑賞。

オーディションに掛ける役者さんたちを描く群像劇。1人1人の想いを端的に描きながらも、熱量が凄く、そしてキャラが濃い。終盤はあっと驚く展開で、2度観たくなる仕掛けが凄い。青春ぽくて最後泣いた。

試写会で知った制作エピソードは後半のほうにあります🙌

***

①園子温らしさが好き。
今回の作品は、オーディションを軸にたくさんの人生が描かれていて、ともすると青春映画とも呼べる作風。ただし、そこはかとなく園子温のカラーともいえる狂気が隠しきれていなくて非常に面白かった。妄信する怖さというか、集団ヒステリーにも似た描写があり、青春映画のなかの程よいスパイスになっていた。昔「冷たい熱帯魚」を観た衝撃で数日ほど肉料理食べれなくなったので、自分には園子温のアクの強さはこのくらいがちょうど良い。


②構成が好き
ストーリーを進めながら、要所でオーディションを受けに来た総勢20名近く(もっといるかも?)の人の日常や抱えてる想いをショートショート形式で描いていく。5分〜10分程度のなかで端的に描きながらも中身がぎゅっと詰め込まれ、非常に濃い。突拍子もないものではなく、私達の身の回にありそうなエピソードが溢れており、きっと観ている人も1人くらいは共感できる人生があるはず。エキストラおじさん三人衆のリーダーは、かつて役者を目指していたのかもしれないと思うと、少し切なく思えた。オーディションを受けにくる夢と希望を持った若者たちの果てのようにも思えて少しゾクリとした。

一見繋がらないセリフがあとから繋がって大きな物語となったり、終盤にタネ明かしされて驚くような仕掛けがあったり、これはもう一度最初から観なくては!と思った。


③色彩が好き
凄い映えるんですよね、衣装。5人組の女のコたちのカラフルな和服姿や、白でまとめた衣装は特に印象的。白い衣装はさながらカルト宗教の白装束のようで凄い良かった。よく俳優さんやモデルさんたちを観て「画が持つ」というけど、本作では役者さんたちの雰囲気に加えて、衣装でもその役割を担ってると思う。

そして風景のインサートも色彩&構図が完璧(というか自分の好みにドンピシャ)だった。そのままポストカードにして飾りたいくらい美しい。陽の光、ビビッドな新緑、丸型のクラシカルなデザインのポスト。凄く良い。爽やかな風が今にも吹きそうな優しい時間が流れ、新しい園子温監督を知れた気がした。ロケ地巡りしたいな。


**

ここからは心に残ったふたりの役者さん&制作エピソードを紹介。

■藤丸千さん
特に印象的だったのは安子役の藤丸千さん。凛とした存在感がありながらも、ふとしたときの表情が儚げで透明感が凄い。つい目で追ってしまう。人を惹きつける魅力に溢れる人。血まみれの手で○○をペチペチしながら「これでやっと中途半端じゃなくなった」とつぶやくシーンは圧巻。他の出演作品も観たくなった。

制作レポ📝
①アパート前のマイクパフォーマンスは監督がカットをかけなかったので後半のセリフはアドリブ(にはとても思えない迫力だった)
②元々はパンクロック風の衣装を着る予定だったけど藤丸さんが「自分のイメージでは白なんですよね」の提案で真逆の白シャツに変更(たぶんそこから安子のシャツは○○のお下がりを着てる、のエピソードが生まれたんじゃないかと推測。白シャツ凄く似合ってた)

新人が衣装に口出しするもんじゃないよと言いつつ、アイディアを採用する園子温監督の柔軟さも素敵👏

*

■黒河内りくさん
もう1人、印象的だったのは切子役の黒河内りくさん。なかでも「歩いてるときの演技」はどこまで計算なんだろうとインタビューしたくなった。顔つきや歩調だけでなく、肩や腕を振る角度も全部演技プランに入ってるのかもしれない。全身から切子の意思がビシビシ伝わってきて凄かった。

制作レポ📝
①黒河内さんは、これまで園子温監督作品を観たことがなく、本作を作るきっかけになったワークショップに参加し、見事メインキャストを勝ち取った(似たエピソードが劇中で使われてます。園子温監督が彼女をみてインスピレーションが湧き、現場で急遽決まったセリフらしい。監督の直感凄い)
②終盤の商店街のシーンは体調悪くて点滴してから撮影現場に戻った。
③渋谷スクランブル交差点のシーンは周りはエキストラではなく、ほんとに一般の人たち(途中で登場する警察がリアル過ぎる。ホンモノじゃない…?よね…??)

演技未経験ながら、園子温監督に「ほぼプロだと思った」と言わせるの凄い。努力と才能のかたまりかも🔥


園子温作品の中で1番好きな映画になりました。観れて良かったです!



︙⚠️ここから先は個人メモ⚠️





※名前分からないんだけど、でんでんの愛人役で青いタイトなワンピース着てる女の人がめちゃめちゃ愛人顔で凄い良かった。全然喋ってないのに、目つきと仕草だけで愛人ぽさ出せるの凄い。そして超可愛い。

※とある男女が、彼女のことを下の名前で呼ぶのに対して、彼女のほうは彼氏を「コバヤシ」呼びするの、可愛すぎる。ふたりが相手に求める距離感が少しだけ違うように思えて超好き。コバヤシって連呼しながら、追いかけっこしてるシーンが好き過ぎて頭から離れない。

※劇中に出てくるセリフで好きなのは「エキストラの人生が気になっちゃう」。自分も映画に映ってない部分を想像しちゃうほうだからちょっと分かる。

※キャラで好きなのは監督。奇才だ天才だとカリスマ的な人気を誇る一方で、身内には字が汚いだの脚本が遅いだの少し頼りない監督と思われていたり、見る人によって真逆の印象を持たれているのが印象的。たやすく人を天才と呼ぶ人は片側からしかその人を見れていないだけなのかも。撮影のときはさておき、そこそこ普通の人として描かれてるのが良いなって思った。

※余談1※
今回、マスコミ向け試写会に初めて参加。当選通知を貰ったものの、自分はマスコミ関係者ではないので(※プロフにも会社員て書いてるし…きっと運営さんも把握してるはず…たぶん)実は当選は何かの手違いで受付で門前払いされるんじゃないかと凄いドキドキしながら行ったのを覚えてる。一般試写と違って、園子温監督や役者さんたちのインタビューが記載された資料が配られ、ステッカーまでもらえて超豪華。そして制作までの過程や、その想いを知って俄然応援したくなった。(だって役者さんたち自ら街でチラシ配りとかしてるんですよ、応援するっきゃない🔥)

※余談2※
資料や紹介記事でキャストを褒める常套句として「まるで○○のようだ」と他の女優さんの名前を引き合いに出してたのが気になった。褒めるなら誰かと比較したり、並べたりしない表現でその人を褒めてほしいなって思ったり。

※レビューの星の数※
若手俳優が中心のインディーズ映画だということを差し引いたとしても、何人かちょっと演技が散らかってる(ように見えた)人が気になったので少しだけ星を減らしました。

とはいえ、前述のとおり、園子温監督作品で一番好きだし、上映が始まったら観に行きたいし、観に行くときにはパンフも買いたいです!🙌
【園子温、エキストラ目線の『8 1/2』】
『愛のむきだし』、『冷たい熱帯魚』で知られる鬼才・園子温がワークショップで制作した作品『エッシャー通りの赤いポスト』が2021/12/25(土)より渋谷・ユーロスペース、大阪・第七藝術劇場、福岡・kino cinéma天神にて公開される。

株式会社ガイエさんのご好意で一足早く観賞したので、感想を書いていきます。

鬼才というのは、自分のスランプを映画化したがるものだ。フェデリコ・フェリーニの『8 1/2』を始め、ボブ・フォッシー『オール・ザット・ジャズ』、コーエン兄弟『バートン・フィンク』など今までたくさん作られてきた。その多くは監督や脚本家、舞台振付師など現場のトップ、あるいはトップに近い者が主人公である。しかしながら、園子温版『8 1/2』こと『エッシャー通りの赤いポスト』はエキストラ目線で監督のスランプを捉えている。

大物俳優を夢見る者、監督のファン集団たちがオーディションを受ける。そこには、身体に収まりきらない程の情熱があり、オーディション会場であっても殺気こもった迫真の演技を魅せる。

しかし、監督は全然脚本を仕上げることができない。往年の名作にも脚本が全然完成しない状態で制作したものはある。自分たちの作品も、その伝説に乗っかれるはずだと空元気で進む。脚本に口出しする女、無茶苦茶なオーディションに頭を抱えるスタッフの、そして暴走するエキストラによる混沌が2時間半かけて描かれる。

スランプを客観視するためにエキストラに目を向け、現場の陰で活躍する者に光を当てるアイデアは非常に面白かったのですが、2020年代において監督の痛みを女性が癒す話は少し厳しさを感じた。確かに、『シン・エヴァンゲリオン劇場版:||』のような傑作もあるのですが、本作の場合無数の女性のエキストラが亡霊のように現れては消えを繰り返し、監督に映画愛を伝える演出となっているので、女性が映画の駒としてしか機能していないように見え問題かなと感じた。

一方で、ユニークな演出が多いのも確かだ。

例えば、オーディション会場に女性たちが向かうと、入り口の前で工事が行われている。この工事現場を乗り越えないと会場に辿り着けないのだが、工事現場の職員が通せんぼしている。それを彼女たちは強行突破する。これは、オーディションの特性を象徴したシーンと言える。目と鼻の先にある栄光。しかし、そこまでの道のりは険しい。手に届きそうで届かず、届くのは監督を応援する声のみというオーディションの残酷さを物語っているのだ。

緊急搬送からの黄泉の国の入口を経た園子温監督が、園子温色を限りなく透明にさせて自分と映画の関係を見つめ直した『エッシャー通りの赤いポスト』は2021/12/25(土)より渋谷・ユーロスペース、大阪・第七藝術劇場、福岡・kino cinéma天神にて公開である。
園子温監督の久々の自主製作映画。

鬼才のカリスマ小林監督と、その映画に人生かけてオーディションに臨む役者たちの群像劇。
「地獄でなぜ悪い」をゆるくした感じ。

最近で言えば、入江悠監督も「シュシュシュの娘」で自主制作したが、原点回帰的な意味合いがありそう。
小林監督のモデルはほぼ園子温監督自身。

売れない役者に”出演したい監督は?”と聞くと、だいたい園子温監督の名が挙がる。
監督の作品を観ていると、感情の爆発があるから演じ甲斐がありそうに思うんだろう。
その人の役者としての将来性が不安だが、そこは触れないでおくとして…
小林監督に集う役者志望の盲目的な熱狂ぶりは、園監督への眼差しのまさにそれ。
彼らを歓迎こそすれ、半ば呆れて揶揄しているようにも思えた。
それと同時に、園監督の自己愛っぷりがひどく滲み出ていて、ちょっと引いた。

比較的落ち着いた空気だったけど、終盤に行くにしたがっていつものテンションに。
エキストラがエキストラの役割を果たさずにカオスへ。
結局、叫んで暴れて押し通すところは変わっていない…。
『プリズナーズ・オブ・ゴーストランド』でも書いたが、”自由”の定義を履き違えている監督さんなんだなって…やはり思う。
自由は責任が伴う。
ルールをぶち壊して、責任から逃げる行為は自由とは呼べない。

でも、近年の園監督作品の中では、まだマシな方。
映画を作る映画なので、それなりに楽しめると思う。
モラトリアム人間の心に刺さるセリフを散りばめていて、一定数の需要は見込めそう。
個人的には、心に刺さるセリフの有無で評価が左右するのは、耳当たりのよい言葉が並ぶ自己啓発本に満足しているようなもので、脆く危うい鑑賞スタイルと思うけども…。
素晴らしい作品です❗
人生のエキストラでいいのか!
今のわたしに突き刺さりました。

やっと作品登録されて嬉しい。

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