あけましておめでとうございます。狙ったわけではないのですが、今年最初で、1000本目の感想です。
物語を信じることについての映画。何度も見返している大好きな作品。
シックスセンスで「伏線回収の人」>>続きを読む
ろう者の方の苦労と全く次元が違う話ですが、大概私も1日の大半を無言で過ごしている人間でして、喋れないケイコに自分を重ね、ぐちゃぐちゃのメモを閉まってジムに入るとことか、試合での叫びとか、かなり泣いてし>>続きを読む
IMAXレーザーGTで見たが、早よ海行け殺人魚見せろと思っているうちに最初の方ちょっと寝てしまった。展開は驚くほど古典的で問題含み。多少の寝落ちは問題なく、海に出てからは楽しかったです。のけ者扱いだっ>>続きを読む
ちょっとビックリなドキュメンタリーでした。凄かった。
かなり多層的な映画で、インセプションを見ている気分になりました。ネタバレ気味ですが、いろんな人に見てほしいですし、作品の魅力を損なうものではない>>続きを読む
映画館で見るべきだった…。
自分と他人とを隔てる境界は、体の輪郭、即ち皮膚にあるが、体型の変化に伴い、自己同一性はボロボロと崩れてしまう。アレクシアは妊娠、ヴァンサンは老化によって体の自由を失いつつ>>続きを読む
冒頭の絵が端的に示しているが、人を形作るレイヤー、表層と奥行きを意識させる画面構成を徹底しており、ある意味アバターの3D表現みたいだと思った。狭目の画角の選択も的確だ。見えない顔を見てやろうと、フレー>>続きを読む
このレビューはネタバレを含みます
お馴染みの時空のずれ、記憶の不一致テーマを、被災者と非当事者の認識の違いに落とし込んでいる。非当事者と当事者は相容れない。新海誠の絵は、当然に観客を傷つける。その断絶を描いている。
アメノウズメでミ>>続きを読む
すずめの戸締まりから連想し、再鑑賞。
9.11で父親を失った少年が、父の遺した鍵に合う扉を探してNYを訪ね歩き、次第に喪失を受け入れる。
NY中のブラックさんを探し、片っ端から鍵穴に鍵を差し込む少>>続きを読む
フローレンス・ピュー好きなら見てもいいだろうが…。映像は綺麗だけど、スリラーとしてもテーマの掘り下げもスカスカなこの感じ、去年の「ラストナイト・イン・ソーホー」に近い。
・オリビア・ワイルド監督、「>>続きを読む
昼飯はマックにしました
コンテンツ過多の時代に情報だけ食ってる消費者への、作り手からの逆襲。
シェフは世界を縮小して再現する映画監督だ。計算された見せ物で感情を動かし、分刻みで時間をコントロールす>>続きを読む
「雨の日の東京の良さ」の映像化には成功していると思うが、感情をストレートに口にするセリフ回し、話の展開にはついていけなかった。
空の匂いを連れてくる雨。ここではない何処か、憧憬の対象が空であり、雨が>>続きを読む
音が鳴ってストーリーがあって役者が動いてれば映画やろ?という実験。風吹くしスモークもいっぱいでしっかり黒沢清。
にっかつロマンポルノ「女子大生・恥ずかしゼミナール」として制作したが、にっかつからお蔵>>続きを読む
短評。1960年代のカリフォルニアという、時間も空間もズレた場所への憧憬。バラバラな個がすれ違う都市で、敢えて相手の空間に「入っていく」「覗き込む」。感性が同期すれば、時空の縛りは映画のように飛び越え>>続きを読む
アクションの強度は現行の映画界最強。ただ私は、神話ネタの散りばめ方に沼のようにハマってしまっている。語弊を恐れずに言えば庵野作品のようなノリだ。
入門書をかじっただけで無限にこじつけられてしまう多層>>続きを読む
IMAX3Dで鑑賞。音圧が凄くて、物理的にその空間と対峙しているような臨場感があった。ざっくり感想。
・木が倒れるシーンすごく良かった。デカいものの向きが縦から横に変わり、生きるための意識づけも刻々>>続きを読む
フランスのゴシックホラー。スケキヨ的なマスクや凝った手術ももちろん不気味なのだが、皮膚の移植に成功し、綺麗になった娘との夕食シーンが印象深い。
手術前と同じように、瞬きひとつしない彼女の表情は、マス>>続きを読む
ナチスが「解放」したキーウ。右から左へ行進させられる人々。轟音、爆発、死体の山。今度はソ連による「解放」。反対方向へ歩かされる人々。轟音、爆発、死体の山。
シンメトリックな「反復」と「往復」。行進す>>続きを読む
スラップスティックなテンポでぐいぐい進む。主人公と弟の婚約者(アン・シャーリー)の信頼関係の構築と、目の前の危機の脱出が、包丁の受け渡しで描かれる。同じ船に乗った人々が移動しながら、物の受け渡しで難題>>続きを読む
このレビューはネタバレを含みます
▽ジュープから考える
OJシンプソンはお茶の間の見せ物にされた。ピールがTwitterで公開したGordy's Homeのオープニングにはスペースシャトルが映るが、これは発射失敗が中継されたチャレンジ>>続きを読む
ハンセン病患者に対する無根拠な隔離政策を喧伝したプロパガンダ映画である。1940年度のキネ旬邦画1位。洋画の1位がリーフェンシュタールの「民族の祭典」だった事からも時代感が窺える。映画の内容に入る前に>>続きを読む
「大人は判ってくれない」のジャン=ピエール・レオ演じるドワネルないし、トリュフォーの分身が、子供と呼ぶには良い年になってきて仕事を始める。相変わらず好き勝手に画面内を暴れ回るものの、周囲の大人の姿に少>>続きを読む
星条旗が揺れる墓場。白と黒が転倒した世界。白人が窓に手を突っ込んで黒人を襲う構図は、「國民の創生」終盤のひっくり返しだが、庭先では一方、黒人が白人を殺す、ステレオタイプな構図も演じられる。最後の空撮、>>続きを読む
連想したのはスワロウと脳内ニューヨーク。
「詰め込まれる」ことへの嫌悪感と「吐き出す場がない」閉塞感。タバコの煙、嘔吐や排泄を通した解放→根底に妊娠、出産=吐き出すことへのプレッシャーを受け続け、時>>続きを読む
2人で同じ夢を見るって凄い
「即興演技や偶然=ヌーヴェルバーグを体現する主人公2人が、ロジカルで旧態依然としたハリウッド的メロドラマを壊す」んだね〜ハイハイ、とぼんやり見ていたが、ラストシーンでジュ>>続きを読む
お前らにはウクライナとロシアの区別もつかんだろという挑発的な見せ方
知識ゼロで行ったので「ロズニツァってドキュメンタリーの人だよね???」と混乱したが、この半年至るところで「映画のよう」という言葉を>>続きを読む
短評。「言葉」に塗り固められた人生を、アニメーションの力で解放する(幼少期の「アニメ的」な動きが減っていく人生)。文字の黒で体が染まってしまう演出良かった。過去の語りだけでは一本調子に陥りがちなところ>>続きを読む
・音楽よかった。時代に合ってない曲をぶっ込むバズラーマン演出、いつもは苦手なんだけど、今回は「エルヴィスの影響下にある音楽」という意味付けがちゃんあって、ミックスでエルヴィスの歴史を語っている。最後の>>続きを読む
熱帯夜の空気を吸い込んで、車の窓全開でサントラ聴きながら帰った。
大学生の頃ブギーナイツを見ていなかったら映画好きにはなっていなかったし、Life On Mars?の予告編の時点で「これは好きなやつ>>続きを読む
実子を売ろうとする母。他人の子を盗む母を描いた「万引き家族」から、テーマはそのままに立場をひっくり返している。
法を逸脱した疑似家族の逃避行に「3人の名付け親」を連想したがやはり意識したようだ。>>続きを読む
先週GAMERA1999の感想を書いたのは、今作が同種の「制作における地獄巡り」になるのでは、と予想したからだ。少なからずその予感は当たっていた。しかしながら、中身は非常に粗かった。個人的にも仕事でそ>>続きを読む
平成モスラのメイキングを収めたVHSが実家にあった。正直本編より面白くて、子供の頃何度も何度も見ていた。精緻なミニチュアを一瞬で爆破したり、踏み潰したり、再撮影のために組み直したり…。気の遠くなるよう>>続きを読む
何本もリメイクされているようだが完全に初見。なんとなく内田吐夢版をチョイス(3部作とも知らずに)。他のバージョンも見た上で点を上下させる予定。
・オープニングが一番びっくりした。マジで「峠の向こう側>>続きを読む
夜の闇、夜明け前の薄い青、昼の澄み渡った青空。光と影とその中間、3階層を彷徨い続けるジョージー(イーストウッド)。
家族を殺された彼は、文字通り影を背負って殺し続ける。人の顔に当たる照明、室内での陰>>続きを読む
選手のアイデンティティを強調したことで「負けても人生は続く」以外の答えが許されない構成に。身体性の賛美など、伝統的な五輪映画のスタンスを否定するのは良いが、その分、競技の面白さも感じにくくなっている。>>続きを読む
▽訓練に意味がある
訓練を「実戦に向けた演習」にした事で前作の難点を大幅に改善している。
前作は「訓練を成績一位で突破できるか」というぼんやりとした目標があり、卒業式の最中に招集がかかる。訓練と実戦>>続きを読む
バーで酔い潰れていると思ったら水しか飲んでなかったくだり、マーヴェリックの真面目な性格とガチ落ち込み感が出てて好き
・変な映画。ほとんどが敵のいない訓練、実戦でも敵の顔が見えない演出が施され、フォー>>続きを読む