yukacafeさんの映画レビュー・感想・評価 - 5ページ目

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海辺の家(2001年製作の映画)

4.0

「ラストベガス」ですっかりファンになったケヴィン・クライン目当てで鑑賞。彼の出演作を一度も観たことがなかったのが信じられないくらい、その存在感にすっかり魅せられてしまった。

特に忘れられないのは、彼
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ラストベガス(2013年製作の映画)

3.8

以前からウォッチリストに入れていた本作。日曜夜の憂鬱な気分を吹き飛ばしてくれるようなエネルギーに溢れた作品で、明日への元気をチャージしてもらった。

何よりもまず特筆すべきはそのキャスト。マイケル・ダ
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黒猫・白猫(1998年製作の映画)

4.0

クストリッツァ監督作4本目。
冒頭から結末まで疾走感に溢れた、文句なく楽しい作品。言葉の壁を感じずに、誰が観てもわかりやすい笑いが散りばめられている。クストリッツァ監督ならではの動物や音楽、銃声などは
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オン・ザ・ミルキー・ロード(2016年製作の映画)

3.8

今年1月にギンレイホールのオールナイト3本立てでクストリッツァ監督作に出会って大きな衝撃を受けて以来、初めてリアルタイムで公開作を観られるのを楽しみにしてきた。

特にUndegroundは個人的ベス
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ボブという名の猫 幸せのハイタッチ(2016年製作の映画)

4.0

人生には運命としか言いようのない不思議な出会いがあって、それは何も人間に限ったことではないのだ、と教えてもらえる作品。

野良猫ボブへのちょっとした好意がジェームスの運命を切り開くことになるのだが、彼
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サーミの血(2016年製作の映画)

3.8

信号もないような田舎で生まれ育ち、現在は都会で暮らす私にとっては、特別な思い入れを持たずには観られない作品だった。田舎を離れて暮らす人なら、少なからず心に響くシーンがあるのではないだろうか。主人公エレ>>続きを読む

パターソン(2016年製作の映画)

3.8

初めてのジム・ジャームッシュ監督作。ハリウッド映画ではなかなか味わえない独特な作風で、何気ない日常を淡々と描いているように見えて、引っかかりのあるエピソードが少しずつ積み重ねられていく感じ、個性的な登>>続きを読む

僕のワンダフル・ライフ(2017年製作の映画)

4.2

初めから終わりまで、こんなにも泣き通しになってしまう作品は久しぶりだ。犬と暮らしたことがある人なら、そしてその存在に救われたという経験がある人なら誰でも、特別な思い入れを持ってしまうに違いない。

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ドリーム(2016年製作の映画)

4.2

アカデミー作品賞にノミネートされたのを知って以来、日本で公開されるのを心待ちにしてきた。

実際に作品を観て受け取ったのは、「社会的マイノリティでも、諦めなければ夢は叶う」というメッセージよりもむしろ
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おとなの事情(2016年製作の映画)

3.8

イタリアのアカデミー賞、ダヴィッド・ディ・ドナテッロ賞で作品賞、脚本賞を受賞したというだけあって、イタリアらしさが存分に詰まった作品だった。

スマホ公開ゲームが進行していくにつれ、登場人物たちの抱え
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ブランカとギター弾き(2015年製作の映画)

4.0

大好きなクストリッツァ監督が認める才能と聞いて、公開をとても楽しみにしていたのだが、同じ日本人であることを誇りに思う素晴らしい作品だった。

監督自身がマニラのスモーキー・マウンテンを旅した経験から撮
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ギフト 僕がきみに残せるもの(2016年製作の映画)

4.0

ALSについては、ホーキング博士を描いた"The Theory of Everything"や、数年前のアイス・バケツ・チャレンジで、徐々に身体が動かなくなる病気だということは知っていたが、その実情は>>続きを読む

アンタッチャブル(1987年製作の映画)

4.2

「午前10時の映画祭」で観る機会を逃していた本作をついに鑑賞。前評判通り、映画を観る醍醐味を凝縮させた傑作だった。

何と言っても、登場人物のキャラクターがとにかく魅力的だ。財務省の役人エリオット・ネ
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小説家を見つけたら(2000年製作の映画)

4.2

映画を観る大きな楽しみの一つは、まだ観ていない過去の名作が山のようにあるということだ。この「小説家を見つけたら」も、これからの人生で何度も観直したい大切な作品になった。

年齢や立場を超えた心の交流を
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ダンサー、セルゲイ・ポルーニン 世界一優雅な野獣(2016年製作の映画)

4.0

自己表現とは無縁の業界で仕事をしていることもあって、その人でなければ成立し得ない、唯一無二の存在になれる人達には果てしない憧れがある。中でも、自分の身体を使って感情や情景を表現できるダンサーは、その究>>続きを読む

きっと、いい日が待っている(2016年製作の映画)

4.0

事前情報の全くない状態で鑑賞したこともあって、久しぶりに思い切り頭を殴られたような衝撃を受けた。

幼いエリックとエルマーの兄弟に次々と襲い掛かる苛酷な試練の数々は、思わず観るのを止めてしまいたくなる
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ダイ・ビューティフル(2016年製作の映画)

3.8

初のフィリピン映画鑑賞。これまでLGBTを題材にした作品を何本も観てきたが、その中でも最もリアルに感じられる作品だった。

主人公トリシャに巻き起こる出来事をオブラートに包まずに描いていて、直視できな
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シェフ 三ツ星フードトラック始めました(2014年製作の映画)

3.8

各種レビューで好評の本作。実際に観てみたら、人気の理由が良くわかった。作品全体に溢れる疾走感を楽しみながら、あっという間に鑑賞した。

組織の中で働くことに窮屈さを感じていれば、主人公カールの痛快な転
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タレンタイム〜優しい歌(2009年製作の映画)

4.5

年々アジアへの興味が高まっている中、導かれるようにこの作品にたどり着いたのだが、初めてのマレーシア映画体験がこの「タレンタイム」で本当に良かった。マレーシアの文化的、宗教的背景について予備知識がなくて>>続きを読む

歓びのトスカーナ(2016年製作の映画)

3.8

パオロ・ヴィルツィ監督作を鑑賞するのは「見わたす限り人生」「人間の値打ち」に続いて3本目になるが、どの作品にも共通しているのは、嫌な部分も含めた人間の本性がこれでもかとえぐり出されていることだと思う。>>続きを読む

イエスマン “YES”は人生のパスワード(2008年製作の映画)

3.6

気楽な映画が観たいという気分にぴったりの本作。ジム・キャリー演じる主人公のカールをはじめ、キャラクターの宝庫といった人物たちが次々と登場し、声を上げて笑ってしまうシーンの連続。個人的には同僚ノームのキ>>続きを読む

遠い空の向こうに(1999年製作の映画)

4.2

各種レビューで軒並み高評価なのも納得の、心から出会えて良かったと思える作品だった。

まだ何者でもない、少年時代の葛藤を描いた名作はたくさんあるが、その多くは少年の限られた目線から世界を見た、ファンタ
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アメリカン・スナイパー(2014年製作の映画)

4.0

クリント・イーストウッド監督作10本目。

凄惨なシーンを嫌でも目にしなくてはならないことが想像できるので、普段は戦争を真正面から描いた映画はなるべく避けて通ってしまうのだが、これは絶対に観ておかなく
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パーフェクト ワールド(1993年製作の映画)

4.2

長年名作として語り継がれているのには確固たる理由がある、ということを再認識させてくれた作品。クライマックスシーンでは、久しぶりに涙が止まらないほどの感動で心が震えた。

1960年代のテキサスを舞台に
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ローマ法王になる日まで(2015年製作の映画)

3.8

現ローマ法王が初の南米出身者だというくらいしか前知識のない状態で鑑賞。法王になるまでの道のりやその人となりがわかるような、静かで穏やかなストーリーを想像していたが、思いのほか深いところまでえぐられる内>>続きを読む

イヴの総て(1950年製作の映画)

4.0

以前途中まで観たものの、何となく続きを観そびれてしまっていた本作。「午前十時の映画祭」での上映が決まってから、スクリーンで観られるのを楽しみにしてきた。

同じ年にアカデミー作品賞にノミネートされた「
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ジーサンズ はじめての強盗(2016年製作の映画)

3.8

マイケル・ケイン、モーガン・フリーマン、アラン・アーキンの3人が一堂に会すというだけで必見の本作。3人が馴染みのダイナーでテーブルを囲んで座っているだけで、何とも言えずかっこいい。最初から最後までテン>>続きを読む

セールスマン(2016年製作の映画)

4.0

同監督作の「別離」を観る機会を逃しながら数年が経過してしまい、念願叶って初めてのイラン映画鑑賞。面白い映画とはこういうものだったと思い出させてもらえる、とても好きなタイプの作品だった。

ある事件をき
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ハロルドとリリアン ハリウッド・ラブストーリー(2015年製作の映画)

4.0

老境に差し掛かった人物が、それまでの人生を語るというフォーマットがとても好きで、ついその嗜好に偏った作品ばかり観てしまうのだが、本作で映し出されたハロルドとリリアンの生き様には特に強く心を打たれた。ハ>>続きを読む

Viva!公務員/公務員はどこへ行く?/オレはどこへ行く?(2015年製作の映画)

4.0

留学をきっかけに、意識的にイタリア映画を観るようになって50本以上になるが、典型的なイタリアのイメージから連想される底抜けに明るいこのようなコメディは、意外にも少ないのではないかと思う。皮肉や風刺を言>>続きを読む

20センチュリー・ウーマン(2016年製作の映画)

4.0

マイク・ミルズ監督前作の「人生はビギナーズ」がとても良かったので、公開初日に鑑賞。

女性キャラクターがそれぞれ確固たる信念を持っていて、自立しているのがとにかく魅力的だ。監督が自身のお母さんをテーマ
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