「人間は結局1人」
耳が聴こえないことで味わってきたこれまでの苦労がそのひと言に詰まる。
ただ彼女の周りは確かに動いている。炊事場の流しっぱなしの水が溢れるように少しずつ少しずつ…悪い方向にも良い方…
日常音、映像の質感がレトロで、冒頭から一気に引き込まれるような映画でした。
ラストBGMを使わずに日常的な音が使われていて、縄跳びの音で終わるのも未来が明るいような感じがしてよかった。
花さんの手…
頑なな気持ちがほどけてく
結局人はひとり
なんてことはない
それを静かに、だけど確かに伝えてくれる映画だった
弟の彼女、ジムの先輩、そして対戦相手とも
ケイコの頑なな気持ちがほどけていく描写にグ…
恵子に共感できなかったけど、観客である私が聾者である恵子に共感できないことはフィクションでありながらもリアリティに溢れていたと思う。
作中にBGMが流れていなかったけど、弟のギターの音やボクシング…
コロナ時代を衒いなく描いていると思った。
ジムの「絶対検温」ってポスターがやけに印象に残る。
あの時、エッセンシャルワーカーを含めて弱者がより苦しくなるという論点があったが、ぼくは貧困や寝たきりの人…
BGMやモノローグがない新鮮さ。音楽がなくても(弟の弾き語りはあったけど)映画って成り立つんだ…。
()で見える環境音で小説を読んでいるような気持ちにもなった。
恵子の言葉がなくても喜怒哀楽がじわり…
©2022 映画「ケイコ 目を澄ませて」製作委員会/COMME DES CINÉMAS