その日のまえにの作品情報・感想・評価

「その日のまえに」に投稿された感想・評価

重松清の原作が好きで映画を観たら監督の個性がだいぶ出てて原作とは少し違う世界観の映画だった。でもそれが逆に良くてすごい泣けた。
tsuyo

tsuyoの感想・評価

3.0
原作は拝見してないのですが、ストーリーはすごく楽しめました。
分かりやすい一つのテーマに宮沢賢治さんの作品を寄り添わせて、展開していくのですが、個人的にはちょっとチグハグな感じがあり入り込めませんでした。
違和感がずっと付きまとってしまって。。
それが脚本なのか役者さんなのかはわかりませんが。。
でも永作博美さんはやっぱり光ってたし、「とてちて」ともとても気になりました。
南ちゃんが映画に出てたなんて知らなかった!!笑

死を宣告された妻と懐かしい土地へ二人で旅に出るお話。
お互いが思いやりがあって、言葉態度全てが愛情で溢れてた。

こんな設定で懐かしの場には行きたくないけど、『あの時はこうだったね〜』って懐かしい話をしながら歩くの素敵!

懐かしい話、今の話、未来の話が絶えない関係っていいな〜!
aiueo

aiueoの感想・評価

5.0
誰もが本当らしい映画を作る努力をしているのに、大林宣彦は嘘丸出しであることにこそ映画の価値を見出している。南原清隆の笑顔の異常さは何事だ。
「この空の花 長岡花火物語」が突然生まれたわけではないことがよくわかる。
隠れた名作。
隠れすぎて、全然評価されてない。
本当に素敵なお話。
心に残る名作。
映画が始まってから、涙が溢れっぱなし。
不治の病に犯された妻の永作博美と、その夫の南原清隆。
が、思い出を訪ねて歩き回るのだけど。
すべてが不自然な画面と台詞回しと、不条理な編集とカメラワークの嵐。

不穏さをたどっていけば、そこには「死」しかなく。
その反対の「生」というものを描いているのかと言えばそうとも言い切れず、かと言って描いていないわけでもない。
そもそもこの、「死」としか言えないそれを、そもそも描いているのかすら曖昧。
しかし、明確な「死」を描いているのであるが、そこに「死」によって結びつく人々は明確には繋がらない。
繋がってもそれは無数の点のまま、核心には触れずに、断続的に執拗に「死」が強調されていく。

それこそがまさに、僕らの抱える明確な「死」そのものではないか。
死を前提に、つかの間を生きている。

生きていく中で生と死を区別して生きているだけで。
生きている限り、死が見えなくなっていく。

しかし、死は必ず誰にも訪れる。
そういう意味で、本作は十分に立派なホラー映画だと思って怖くなった。
特に、表現方法が違うだけでまさに黒沢清監督の「回路」にそっくりである。
「回路」ではインターネットを媒介にして死が生を侵食するという話だったが…これは、予め、何のツールもなく余命という出来事と、永作博美の死に向かって生きるということが、様々な死を誘引することで進行する。

まるで進行していくガンみたいだ。

筧利夫と今井雅之が何気なく歩くところ。
くらむぼんの音楽聴き入る柴田理恵の表情。
それらに共通する物語が朧げに繋がり、ほぼほぼ蟹江敬三と一体化したかのごとく名演技を見せる南原清隆によって生と死を隔てる世界は無くなっていく。

生者は、死者によって生かされている。
できれば、その死者の。
もっと言えば生きていることを感じさせてくれる思い出の住人である「愛する人」との時間の中で永遠に揺蕩っていたい、が、できることはじっと目を閉じることと、あの時こうしていれば、悔やむことぐらい。

駅長が何度も叫ぶ「出発進行」は「さぁー死ぬぞー」って聞こえて不気味。

とにかく涙が止まらなかった。
ただ、少し長かった。
iid

iidの感想・評価

3.3
町歩きのシーンが素晴らしくヘンテコで、素晴らしい。
花火の大団円は、この空の花を見た後だと、少し物足りないかな
大林作品は「理由」に続いて2本目だが、がっかりした。
理由で上手く効いていた独特の世界観が、この作品ではすべて裏目にでている印象。安っぽく、違和感の連続。脚本に演出も取って付けたようで気持ち悪い。139分観るのがキツかった。
そんななか、永作博美だけが気を吐いた。
ぺあの

ぺあのの感想・評価

2.0
良い。が、長い。永訣の朝『あめゆじゅとてちてけんじゃ』が大事な役割を担っていることはわかるのだけど、これが長さ(間延びさ)を増長している。ランニングの子供もいらないし。同じシーンの繰り返しも多いし・・・という感じで、もうちょっとコンパクトだったら良い作品だった。と、思いつつ、映画を観てから、本を読んだ。映画ではオムニバスでしかなかったストーリーで、長さだけが目立って、いまいちと思ったが、本を読んだら必要な長さだったのかもしれない。もう一度映画を観たくなった。でも、永訣の朝の部分は長すぎ!
大林「これはとても完成された素晴らしい小説なんだけど、映画にしてより面白くなる物語ではないので、、、今回は、映画台本制をとらせてもらいます、、、」
そう言いながら、まるで若い女優を脱がしていく時の様に優しく平気な顔をしながら、ばりばりと大幅に原作に色々なものを付け加えて自分流にしていく。
しかしそうしながらも、大林監督が毎回人の生き死にの話を組み立て直しながら、これだけは変えないという箇所があり、そこが大林映画の精神なのではないだろうか。
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