1960年代イタリア。詩人で蟻の生態研究者のアルドは教え子のエットレと恋に落ちる。ふたりはローマで暮らし始めるが、エットレの家族が彼らを引き離し、アルドは教唆罪で逮捕、エットレは同性愛を治療する矯正…
>>続きを読む同性愛は存在しないもの、とされているイタリアでは誰も理解などしてくれないし犯罪者として扱われてしまうのね。
アルドは崇拝されるが故、生徒達を弄んでいた、というか。
立場を利用していた様な気配もあって…
罪とは何なのか。のお話。
「我が国に同性愛者はいない。ゆえに法律もない」
言葉のインパクトが強すぎる。
しかもこれが実話ならなおさら。
法律は必要ないと謳いながら、何らかの罪を着せて監獄に入れよ…
良かった!
と、言うより…
観た意味が私にはあった!
監督が描く事物についての
素養も知識もないことに
気付かされ、
それらをいろいろと知りたい
調べたいと思えた作品。
キリスト教、蟻の生態、…
彼らの恋愛の物語というより、
ファシズムや共産主義に揺れた時代のイタリア社会の価値観が、印象的だった。
この作品の裁判シーンを見ていると、
同性愛を恋愛の一形態ではなく、
カルト教団の洗脳のごとく…
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