サマー・ソルジャーの作品情報・感想・評価

「サマー・ソルジャー」に投稿された感想・評価

まさかの英語字幕版上映だったので、いつか日本語字幕版も見てみたい。李麗仙さんRIP...
iyori83

iyori83の感想・評価

4.5
戦争の下に異国に閉じ込められ、アイデンティティが失われていく。
闘争運動の裏のもう一つの物語。彼を助けてくれるのは運動という目的があり、それは彼が脱走兵であるからであり、結局は自分はGI、軍隊、組織から逃れることはできない。
苦しさや恐怖、諦めを受けいるまでの過程が本当にきつい。
アメリカ人の若き脱走兵・ジムをかくまう水商売の女。
しかし度重なる捜索から部屋の中に隠し通すのも限界となり、脱走兵を支援する組織に依頼し、男の身柄を渡すことになる。

まさかの日本語字幕なし!
冒頭だけなのかと思いきや、終始英語会話のシーンは字幕が全くありませんでした(爆)
ラスト10分程は全く日本語の会話がなくなってしまったので辛かった。結局顛末もよくわからず(泣)
でも・・・作中で異国を転々とするジムの気持ちを少し味わえたので良しとします笑

6/14追記: ヴェーラのHPによると誤って英語字幕で上映してしまっていたようです。まあ・・・こんなこともあるよね(泣)

6/6@シネマヴェーラ渋谷
mingo

mingoの感想・評価

3.7
勅使河原はカッコ良くないオープニングが無いから武満徹と粟津潔の貢献でかすぎ。エプロンにミニスカート、エロいオーラを纏った黒柳徹子のビンタから「アイムジャパニーズウーマンっ!!」を観れただけでこの映画の価値がある。次の瞬間夫の小沢昭一が気の抜けた台詞を接する、これぞ日本映画が培ってきた「笑い」だと思わせられた。他にも井川比佐志や田中邦衛の「おとし穴」コンビも良い味を出してるが「コミック雑誌なんかいらない」方式に則った豪華俳優を次の家々で登場させる演出はさすがに飽きてくるが、ちゃんと主演外国人が女の人を襲うことによって(字幕なくて何喋ってるか何となくしかわからないからこわい)戦場における心の傷を痛烈に発揮・活躍してくれるから観れちゃう。勅使河原作品は絶対時系列で観ることをおすすめする。
菩薩

菩薩の感想・評価

-
まさかの英語字幕…。英検3級のワイでも半分くらいは理解できたが、肝心のスティーブ・マックイーン熱弁ニキの会話内容が半分くらい分からんかったのはなかなかの致命傷…(なんか革命が…とか解放が…とかだと思うが…)。脱走兵とそれを匿う日本人及び協力組織。一般家庭を転々としていくうちに失われるアイデンティティ、それを取り戻す為に最後は軍に復帰を決意する主人公…と、これもなかなかの安部公房テイスト。黒柳徹子に発情する米軍ボーイがキモい、しかも旦那が小沢昭一(笑が起きる場内)。田中邦衛は英語喋っても「June…」って感じだった(そんな台詞はない)。
ぴよ

ぴよの感想・評価

-
個人的には『他人の顔』より良かった。
役者としては田中邦衛が素晴らしく、小沢昭一・黒柳徹子の演じる夫妻も生活感があって良い。黒柳の流暢な英語にインテリジェンスを感じる。
「政治」ではなく「個人」に還元される印象の結末は、狙いどおりなのだろうか。
うーん。いちばん最初のシーンは良かったけど、あんまり合わなかった。
Jeffrey

Jeffreyの感想・評価

3.0
「サマー・ソルジャー」

冒頭、和式便所の頭上ショット。米軍基地からの脱走兵ジム、匿う女、ボランティア家族、スナック、日本語勉強、強姦未遂、苛立ち、失踪、尋問。今、二人の米軍兵士を基軸日本国内で物語が展開されていく…本作は前作の「燃えつきた地図」の原作者安部公房との長年のダックを離れ、勅使河原宏が監督したベトナム反戦、沖縄闘争などの実際の出来事をドキュメンタリー・タッチで描いた一九七二年の作品で、脚本を執筆したのは日本文学研究家として著名なジョン・ネースン。キャストには数人の外国人や黒柳徹子が出演している。音楽は武満徹と安定の最強組である。



本作は冒頭に、和式便所の頭上ショットが映される。そこに一人の外国人男性が入る(カメラはそのまま頭上撮影し、スタッフ、キャストの名前が流れる)。彼は便所の中に衣服を捨てる。続いてカットが変わり、裸になっている男女が体をタオルで拭いている。女は東洋人で男は外国人(白人)。そこに一人の隣人の女が訪ねてくる。

とっさに男は押入に隠れて、女は"もうちょっと待って今出る"と言う。カットが変わり、河原で米兵が立っている描写に変わる。そして次のカットでは白人がカメラに向かってベトナム戦争や様々な持論を訴えている。カットは都内の路上を映し、スナックのようなお店の中に変わる。そこでは一人の東洋人(日本人)が洋服を脱ぎ、おっぱいを丸出しにし踊る。


続いて、米兵が書いたであろう可愛らしい絵が写し出される。そして絵を書いている白人の家にノックが鳴り響き、白人は怖がったように体を後ろに戻す(彼は畳の上にある机で絵を書いていた)。続いて、カットは冒頭に流れた体を洗っていたニ人の男女の部屋の中に変わる。そこに憲兵のような白人と日本人がやってきて、この男を知らないかとモノクロ写真を見せる。そして部屋の中を物色するが、女が啖呵を切り追い出す。何とか押入に隠れた白人は見つからずに済んだ。


そして女は仏壇らしきものに向かって南無妙法蓮華経を唱え、白人の男も正座し、同じく手に数珠を絡ませて南無妙法蓮華経をする。そしてシーンは変わり米軍岩国基地へ。そこにやってきたその女が隊長と自分の部屋に転がり込んできた米兵のことで話をする。

続く、その女と米兵の男が東京までの電車の切符を購入してどこかへと向かう。そして電車の中へとカメラは移り変わる。どうやら彼はベトナム戦争の体験から軍へ戻ることを拒否して脱走した兵士の様だ。そして女がとある男性にこの脱走兵をかくまってほしいと言い、彼が泊まる部屋まで車に乗り連れて行く。

続いてカメラは、その脱走兵がたどり着いた部屋のショットを映す。電話が鳴り、脱走兵身上調を書く手のクローズアップ、料理を作る彼をかくまっている日本人男性、二人はぎこちなく話してご飯を食べる。続いてカメラは米兵の男が映画の事について語る場面を写す。

そして彼がなぜ脱走したかを色々と関係者が尋問の形で色々と聞く。その脱走兵の白人の名前はジムである。そして彼は脱走兵と言うことで代わり代わりいろんな日本人の家に泊まらせてもらう。そこで彼は小骨が多くある魚を食べにくそうに食べるも、そこの奥さんが優しく小骨をとって彼に魚を渡す。そして彼は紙に日本人の優しさを記録する。

続いて彼は、リビングのソファーに座りギターで音楽を披露する(彼は歌を歌っている)。それを聞く日本人家族(拍手喝采)。そしてジムは様々な仕事(バイト)をして日本人の人たちと交流を深めていく。車の整備士の仕事をしている彼に優しく手順ややり方を教える日本の青年、ジムを泊まらせている家族の娘がシャワーを浴びている扉の隙間から覗くジム、それを見かけた父親(無言)。

翌朝、彼は女の子をカフェで見つけて、一緒に食事をしたいからお世話になっている日本の家族の両親にお金を貸してくれとせがみに行く。そして数千円渡されて彼は家から外へ出る。続いて夜の描写。彼が夜な夜な扉をこじ開けて、お世話になってる日本人家族の家やってくる。そこで奥さんが彼を家に入れて、話をする。

女に逃げられてしまって、脱走兵になってから五カ月間も女とセックスをしていないと奥さんに伝え、彼が彼女を半ば襲ってしまう。そしてビンタされ、夜中の物音に目が覚めてきた旦那が下へ降りてくる。そしてその一部始終を見て、奥さんは憤慨しつつも、警察を呼んだらかくまっていたことを全てばらすと男に言われ、諦める。

そして物語はここからあらゆる展開を見せていく…。


さて、物語はベトナム戦争の体験から軍へ戻ることを拒否して脱走した兵士の逃亡の日々を追う。本土の中では最大の米軍基地の街、岩国。基地に隣接する繁華街に勤める礼子は、自分のアパートに店で知り合った若い米軍兵士ジムを匿っていた。ジムは派遣されたベトナムで負傷し送還されてきたが、悲惨な現実を目の当たりにして再び軍に戻ることを拒否した脱走兵だった。ジムは礼子から日本人による脱走兵援助組織を紹介されるのだったが……。


いや〜今まで出てきた役者がほとんど勢ぞろいしている作品である。


それにしても脱走兵がジャップって言う日本人を侮蔑、差別する言葉がこの作品には一カ所だけ出てくる。脱走兵が用意された女子と無理やりセックスするシーンも強烈だし、白人の兵士が朝方ランニングしている時の森から見える日の出の美しい紅が、まるで森林火災のような雰囲気を味わえる。このシーンは映画を見ないと分からないと思う。

やはりこの70年代と言う時代は日本にとってはベ平連などが出てくる位、ベトナム反戦運動や70年安保や沖縄闘争などで社会が揺れ動いてきた。そういった歴史の流れを読みつつこの映画を見ると様々なことに築ける。

、まず何が面白いって、脱走米兵が日本で逃亡生活をするって言う前代未聞の企画がまず笑える。

そして脚本を作ったのがハーバード大学研究員そしてプリンストン大学教授を歴任してきた三島由紀夫などの書籍を英語を翻訳してきたネースンである。どんな作品に仕上がったか非常にワクワクドキドキしかない。ところがやはり安部公房のあのシュルレアリズムの完璧なまでのカメラワークや演出は全くこの映画にはない。


だから、この映画も面白いことに、実際に1967年に空母イントレピッドから脱走した4人をはじめ、日本人組織の援助を受けた脱走兵は結構いたらしくて、実在の2人をモデルにドラマが作られているそうだ。それに色々と調べていくうちに、主人公演じたジムは国内オーディションで見つからなかったらしくて、勅使河原宏自身がニューヨークへ渡り、ケンタッキー出身で当時ファーストアルバムを出したばかりのフォーク歌手キース・サイクス、そしてもう1人の脱走兵にオフ・オフ・ブロードウェイで演技指導していたグレッグ・アントナッティを起用したそうだ。

この作品かなりドキュメンタリータッチで描かれており、撮影日数はたったの60日間だそうだ。基本的に監督が1台のカメラを回して他に3台のカメラで写してるような形だと思う。


余談だが、その素人を起用したアメリカ人2人は後に自分たちがやりたかった仕事についたそうだ。そしてタイトルはアメリカ独立戦争中の1776年のトマス・ペインが書いた"アメリカの危機"の冒頭からとられているそうだ。

やはり原作なしに自らの企画でフィルムを作った勅使河原宏の特徴が結構出ていてよかった。この映画を見ると当時米国がベトナム戦争をしているときに日本の基地からも支援物資や武器などが運ばれたりしたと言う事は前々から知っていたが、実際、岩国基地とかで行われていたことを改めて知るとなるほどなと改めて勉強になった。


結局この作品が勅使河原宏の長編映画の締めくくりになり、そこから彼が本格的に映画を撮る事は十八年近くなかったそうだ。

このサマー・ソルジャーも結局のところ脱走した兵士=失踪してしまったと言うテーマに置き換えてみれば、前作の「燃えつきた地図」の探偵があの後はどこへ行ったのか、初期のモノクロ三作品も全て疾走している。結局、安部公房原作では無い本作のオリジナルの作風にも失踪と言うものを取り入れている。

そして監督自身が映画界から失踪してしまったと言う出来事はシネフィルにとっては非常に残念なことであろう。
GT

GTの感想・評価

-
ベトナム戦争時代の日本(安保闘争とかが激化していた時代)で、アメリカの脱走兵とそれを匿う日本人を描く映画。多分、この時代の運動だとか空気だとかを知らないと、何が何やら全然分からないと思われる(自分は意味が分からなかった)。教養のない自分には、スコアも付けられなければレビューも出来そうにない…。ごめんなさい。
邹启文

邹启文の感想・評価

3.6
カメラワークが完全にドキュメンタリー
特にフィックスのところと、三脚にカメラすえた状態で突然パンとティルトを同時にこなした時のあのブレ感

あなたにおすすめの記事