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独裁者たちのとき

独裁者たちのときの作品紹介

独裁者たちのときのあらすじ

深い霞に覆われた色のない廃墟の中で男たちが蠢いている。ヒトラー、スターリン、チャーチル、ムッソリーニなど第二次世界大戦時に世界を牛耳っていた独裁者たちだった。煉獄の晩餐が始まると、お互いの悪行を嘲笑、揶揄し、己の陶酔に浸っている。〈地獄〉のようなこの場所で〈天国〉へと続く扉が開くのを待っているのだったーー。

独裁者たちのときの監督

原題
Skazka/Fairytale
公式サイト
http://www.pan-dora.co.jp/dokusaisha/
製作年
2022年
製作国
ロシアベルギー
上映時間
78分
ジャンル
ファンタジー

『独裁者たちのとき』に投稿された感想・評価

symax

symaxの感想・評価

3.4
"この映像にディープフェイクやAIは一切使用せず、すべて現実に撮影されたアーカイブ映像から再構築した…"

そこは煉獄の地…スターリン、ヒトラー、ムッソリーニ…そしてチャーチル…

四人の"独裁者"は、天国への入口へと向かいその地を彷徨う…

観たい観たいと思いながら、タイミングが合わず結局見逃してしまっていた本作ですが、"見逃した映画特集・夏休み編"の一本として、アップリンク吉祥寺で再上映…"海の夜明けから真昼まで"鑑賞という思わぬ発見にも繋がった鑑賞となりました。

…が、予想以上の怪作…煉獄の地を四人の独裁者が延々と喋りながら、延々と彷徨う姿を、延々と見せられるという…

アーカイブ映像を再構築した努力と根性は凄まじく、そこに広がる世界はダンテの神曲のよう…

映像の素晴らしさに引き込まれていきますが、ブツブツと念仏のような会話がひっきりなしに続いていくと…段々何を見せられているのであろうか?となってくる…

死してなお変わらぬ独裁者達のそれこそ独善的な思考にくだらないとの思いを抱き、嘲りの対象となっていく様は見事と言えます。

押し寄せてくる大波のように一般大衆の亡霊が迫る様は中々のホラー…結構怖いのですが、それに対して嬉しそうな独裁者達…鬼畜度の高さは流石です。

本作は、配信やレンタルでは完走は無理かもしれません…劇場だからこその集中力で何とか最後まで鑑賞出来ました…正直な感想は…怪作なれど退屈…すんごい作品観てしまいました…
フェアリーテール
あーあああ『ベルリン天使の詩』かな…
ポエムなんだけど、出てくるおじさんがレーニン、スターリン、ヒトラー、チャーチル、ムッソリーニ、ナポレオン、キリスト。そっくりさんではなくCGなのかな素晴らしい作品だが、なかなか映画のジャンルとしては不思議な、チャレンジングな芸術作品。
netfilms

netfilmsの感想・評価

4.0
 深い霞に覆われた色のない巨大な廃墟や森。建築物の骨組みだけが僅かに見えるどこの国にもないような不思議な世界。映写機時代の埃のようなぬるっとしたごみやほこりがポコポコ浮いている。その中にぼんやりと20世紀の亡霊たちが姿を現す。いや~これはとんでもない映画を観てしまった。78分全てのショットが厳かな絵画のようにも見えるし、ダンテの『神曲』にも近い。ヒトラー、スターリン、チャーチル、そしてムッソリーニは同じ世界大戦だからわかるとしても、序盤にキリストが出て来たり、中盤突然ナポレオンが現れて面食らった。いったいこれら独裁者たちの映像はどのようにして抜き出され、背景に溶け込むように配置されたのか?寸法や体型の違いをあえて大小バラバラに配置し、ヒトラーの隣に同じくらいのチャーチルを並べて、まるで2人が応答しているように見せている。マルチヴァースのようなわかり易い方法論を芸術的に探究する大胆な試みと言えば良いだろうか?心底とち狂っている。画像はある程度切り張り可能だろうが、当時の彼らの声はレベルが違うので拾えない。音声系AIの抑揚のなさも今は使えるレベルには到達していない。そこでソクーロフはアフレコで役者たちに声だけ吹き込ませた。当時の議事録や発言録を読み、彼らが実際に言った言葉を応答していない場面に呟かせている。

 他の監督なら普通に役者に当時の権力者たちを演じさせ、ストレートに世界大戦映画を撮ろうと考えたはずだが、ソクーロフは画像の収集・抽出に6年もの歳月を要し、今作を作り上げた。作り上げると言っても、登場人物たちをどう画面に収めるかではなく、どう配置するかだけの勝負であり、これは正直に言って映画の領域ではない。漫画の台詞の切り張りといったい何が違うのか?我々がスクリーンで見つめる物語は全て画像データから抽出された単なる画像データによる独裁者たちの羅列に、声優たちが声を入れたに過ぎないのだから。どうしてこんなに心底とち狂った芸当が出来たのかと思う。その途方もない努力には敬意を表しつつも中盤から何だか我々はこれはいったい何を見せられているのかと思ってしまう。とぐろ巻くような驚天動地の背景グラフィックは紛れもないソクーロフの場面設計で、スローモーション・パンにもソクーロフの刻印が見えるのだが、それでも馬鹿っぽい。真の芸術家であるソクーロフは冒頭に、この映画にはAIやディープ・フェイクは一切使用していないと断言するのだが、これがソクーロフの監督作だと依拠する論拠は果たして何だろうか?MidjourneyやStable Diffusionのようなイラスト生成系AIで作られた創作物には残念ながら著作権が存在しない。確かにナポレオン登場からの雷鳴の耳をつんざくような轟音は紛れもない映画体験だったと言える何かを残したにせよ、全ては御伽の企みに終始する。だが多くの生成系AIが成し遂げられぬ要素があるとすれば、それは地面のような地表に顔を出した屍の山。あの場面には心底ゾッとしたのだけど、数年後にはもっとそれらしいものが安価で作られるような予感もある。理系的好奇心が大いにくすぐられる。

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