夫を戦争にとられた女の愛と狂気と孤独。
下卑た村人達の容赦ない侮蔑に晒されながらも夫の帰りを待つお兼。とにかく見ていて胸糞が悪く不憫に思うと同時に、村社会や軍国主義の暗部を克明に描く本作の表現力に脱…
戦争と村社会に備わる愚かさと恐ろしさに対して唯1人で立ち向かう若尾文子が実に神々しい。本来そういう目的ではなかったにしろ清作に孤独である人間の気持ちを心底理解させた流れにも痺れた。独りで突き進む勇気…
>>続きを読む生計のために老人の妾となったことで、村人から「アバズレ」と蔑まれ、村八分にされる娘。
そんな彼女と惹かれ合う模範青年。
日露戦争という時代と国家によって翻弄される二人の愛と狂気を描いた作品。
村…
何でこの2人は強く惹かれたのか、孤独が理由だけにしてはあんま理解できず、ただただ2人の情事を見させられる。淫売は一生淫売のレッテルが貼られてしまうし、何より自分がその負い目を感じながら生き続けないと…
>>続きを読む何かに寄りかかり、横たわる、自らの体を支えられない若尾文子
@角川シネマ有楽町
若尾文子映画祭 Side.B
2024
増村の映画では、なぜカットごとにカメラポジションが変わるにも関わらず、芝居…
女の愛の狂気を描く。フランソワ・トリュフオー監督の「アデル恋の物語」やミヒャエル・ハネケ監督の「ピアニスト」といった作品を思い出した。終始ヘビーなので私には少々重すぎた。なにしろ明治の時代のお話なの…
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