渡辺儀助、77 歳。大学教授の職を辞して 10 年―妻には先立たれ、祖父の代から続く日本家屋に暮らしている。料理は自分でつくり、晩酌を楽しみ、多くの友人たちとは疎遠になったが、気の置けない僅かな友人と酒を飲み交わし、時には教え子を招いてディナーを振る舞う。預貯金が後何年持つか、すなわち自身が後何年生きられるかを計算しながら、来るべき日に向かって日常は完璧に平和に過ぎていく。遺言書も書いてある。も…
渡辺儀助、77 歳。大学教授の職を辞して 10 年―妻には先立たれ、祖父の代から続く日本家屋に暮らしている。料理は自分でつくり、晩酌を楽しみ、多くの友人たちとは疎遠になったが、気の置けない僅かな友人と酒を飲み交わし、時には教え子を招いてディナーを振る舞う。預貯金が後何年持つか、すなわち自身が後何年生きられるかを計算しながら、来るべき日に向かって日常は完璧に平和に過ぎていく。遺言書も書いてある。もうやり残したことはない。だがそんなある日、書斎の iMac の画面に「敵がやって来る」と不穏なメッセージが流れてくる。
筒井康隆の小説『敵』1998年
さほど新しくはない小説を映画化しようとした時
主人公儀助に長塚京三をキャスティングできたのが大きい成功要因
フランス文学の教授を退官し、妻には先立たれ、少ない知人と…
まじで舞台がほとんど家の中。
生活に彩りや楽しみはあれど、最後まで閉塞感が拭えないのがパーフェクトデイズとの大きな違いかなーと思った。
実際にお年寄りと暮らしてみると感じるが、本当に生きる世界がそん…
人生最後に残るモノはなんだろう?という話。丁寧な生活をしている一人暮らしの元大学教授。朝のルーティンはきっちり決まっていて、食事も食材選びから自分で買い物に。料理も丹念に、ざるそばのゴマも自分で摺り…
>>続きを読むこれが映画かあ…。
夢・妄想と現実が共存してそれらに囲まれて生きている。だんだんそれぞれが混ざり合ってわけがわからなくなってくるんだけどなんかわかる感じ。何が現実、というか真実なんだろうか…と思え…
ⓒ1998 筒井康隆/新潮社 ⓒ2023 TEKINOMIKATA