きまぐれオレンジ★ロード あの日にかえりたいの作品情報・感想・評価

きまぐれオレンジ★ロード あの日にかえりたい1988年製作の映画)

Kimagure Orange Road: I Want to Return to That Day

製作国:

上映時間:69分

ジャンル:

3.5

「きまぐれオレンジ★ロード あの日にかえりたい」に投稿された感想・評価

伊藤

伊藤の感想・評価

5.0

このレビューはネタバレを含みます

原作読破済み。再度視聴。
原作のコミカルな三角関係ラブコメとは一線を画し、シリアスで現実的な本作品。
ひかるが恭介へキスをしたことをキッカケに三人の均衡は崩れ始める。
原作とは違い、恭介は二人の間で揺れ動かず、まどかは嫉妬深く重たい女になっている。
まどかの「ひかるの事は別にいいの、それよりも春日くんの気持ちの問題なの」という婉曲に恭介からひかるを遠ざけようとした台詞。
親友のひかるの恭介への気持ちを知りながら、曖昧な態度を取るまどかの腹悪くて狡い悪女っぷりがとても良い。
その後、ひかるは恭介にコテンパンに振られるのだが、あまりの容赦のなさに負けヒロインとしてこれでもかというくらい輝いていた。
タッチが引用されており「カッちゃんもタッちゃんも好き。これからもずっとずっと三人一緒それでいいじゃない」と南。「そうだね」と達也。それを冷めた顔で見る恭介とまどか。最高に皮肉が効いていて、そんな予定調和的展開があるはずもないと言わんばかりだ。
ラブコメへのアンチテーゼ的なものになっておりとことん意欲的な作品であると感じた。
内容もさることながらドラマのような演出で展開されていく。
恭介とひかるの会話のシーンで、まどかがフレームインしてきて盛り上がる二人を尻目にひかるが段々フレームアウトして終わるシーンなんか本当に秀逸である。
時系列が現在→過去→現在という構造なのだが、現在はモノクロで描かれる。これは、”三人“だった時の思い出が文字通り色付いていたといういい演出である。
受験の合格発表を見に行く恭介とまどか、段々とカメラが引いていき、モノクロの”二人“は雑踏に紛れていく。
哀しくも色付いた思い出を抱えて生きていくという意味合いであろうか。とても印象に残っている。
このように、卓越した心理描写でいつ見ても色褪せない作品である。
ただ、原作とかけ離れた内容で、当時はファンから叩かれたというのも納得である。
アニメ版では
大人びていて綺麗で優しい鮎川に惚れ、
この映画では
一途で可愛くて明るいひかるちゃんに惚れる。

春日恭介ずるいぞ!!
HIHUMI

HIHUMIの感想・評価

4.1
Netflixで発見。アニメシリーズの方は、なんというかイライラしてしまった部分が個人的に多かった。
ただ、この映画はその自分が苛立っていたものが削ぎ落とされていて、とてもロマンスと切なさに満ち溢れていた。
色々とそのシリーズとのギャップが非難もあったようだけれど、僕はそのギャップの大ファンでしたね
新しく観た映画。眠れなかったのでYouTubeで最後まで観賞してしまった笑
まったく原作の方の知識がない状態で最後まで観て、「ふぅん」と思いながらGoogleで詳しく調べたら

なんとアニメはまったく違うテイストの内容だそうで、強い衝撃とともにめちゃくちゃ笑った
Netflixで配信されたので久々に観ました。うーん、この苦々しくも青春してる残酷物語。何ともう三十年!も前の作品になりますが、是非若い人にも観て欲しい(笑)

実家にパンフレットがあるんで、劇場などの記憶は殆ど無いですが、リアルタイムに映画館で観たんだろうな、と思います。恭介やまどかは世代はほぼ同じのお兄さん、お姉さんなのです。

基本設定は、転校生の春日恭介が同級生のちょっと不良っぽいが実は寂しがりやでミステリアスな鮎川まどかに一目惚れするが、その後輩で妹分の檜山ひかるにも気に入られてアタックされる。まどかも恭介のことを満更でもないが、ひかるのことも気にかかり踏み込めず、微妙な三角関係が続くという古典的ラブコメディ。その劇場版が本作なのですが…

キッパリ修羅場です。ひかるが恭介にキスし三人の関係の均衡が崩れる、それをひかる自身がまどかに暴露したことで、まどかは我慢できなくなり、恭介がひかると別れる方向に突き進む、という話ですが、甘く微妙な三角関係がテーマの原作やテレビシリーズを覆すような、ひかるを冷酷に切り捨てていく鬼畜っぷりが当時も話題になりました。

ひかるはね、すごくいい子なんですよ。ややうざいが、恭介に対して献身的で情熱もある。恭介以外の男は見えていない。でも恭介にはひかるとの間にまどかとの間のようなロマンティックな物語(恭介が孤独な不良少女まどかの理解者となり心を少しずつ開いていく…)がないんです。酷い話しではあるが、恭介はまどかとの恋物語の合間に、受動的にひかるの好意に身を委ねている。そりゃ何でなのかと言えば、この映画の中でも度々仄めかされているが、思春期男子の性欲ゆえ(一線は越えていないが)。そんなに好きでなくても、女の子に好意を持たれれば修羅場になるまでは身を浸していたくなるのだろう。

というわけで、なんだか男が酷すぎる話のようにも思えるが、この映画の中では、ひかるは恭介がまどかの事を好きなのを知っていた、という設定になっていて、そこには女の打算もある。更には、まどかも恭介のことを好きな事に、ひかるが本作の途中で気付くという描写が取られている。キスした事をわざわざまどかに暴露している所をみると、それ以前から予感もあったのだろうが、途中で確信してしまう。

ここでひかるの悲劇が始まります。何せ、鮎川まどかは不良少女ながらも、文武に優れ音楽の才能にも恵まれたお嬢様という設定のスーパーウーマンですから。まどかが恭介を相手にしないなら兎も角、両想いなら勝ち目はない。ひかるは言う。「まどかさんが先輩(恭介)のために何かしました?私は何だって出来ます!まどかさんはずるいです!」悲痛な叫びだが、どうしようもない。

多分、ひかるは恭介が身体を求めれば、身体だって捧げただろう。キスという先手を打ち、攻勢を仕掛けたつもりなのが、いつの間にか劣勢になっている。将棋の伝説的名人に挑む若手棋士のように、何だか分からないうちに逆転されているひかるが哀れです。何せひかるが猛攻を掛ける間に、まどかは自分の弱さを恭介にさらけ出して見せただけ、で逆転されてますから。

本作の心理描写はとても繊細で、まどかが恭介を電話で呼び出し、駆けつけた恭介がキスをしようとする、まどかは恭介がひかるとキスしたことを即座に思い出し、露骨に顔を背ける、そしてキスなしの抱擁に身を委ねる。このシーンがとても好きである。分かるよね、まどかの気持ち。簡単に男の不実を許せはしない。だが、想いは抑えられない。

遂に、雨の夜、恭介は持ち前の優しさを棄てて、自分をいつまでも待ってずぶ濡れになっているであろう、ひかるを完全に切り捨て、妹想いだったまどかはそんな恭介を許すことで、ひかるをやはり、切り捨てる。原作者が、こんなふざけた話は認められない!と憤り、黒歴史にした気持ちも分からないではない(笑)

しかし一方で、ひかるはミュージカルのオーディションに受かり、新たな自分だけの道を見つける。恭介とまどかのような物語を共有しないひかるにとって、実は恭介は唯一無二の相手ではない。その事を青春の痛みと共に知って、ひかるは一歩、大人になる。

余談 今回初めて気付いたが、まどかと恭介は母校の先輩かもしれない(笑)

追記 80年代って、やっぱり豊かだな、と。作品の作画の質とかも今見て何ら遜色がないし、作中で描かれる生活も今と変わらない、それでいて、空が突き抜けるような未来への希望がある。こんなに修羅場の作品でもね(笑)
waon

waonの感想・評価

3.0
友達関係だった3人が三角関係!
見てて辛かった。
これが青春だ!
ムノウ

ムノウの感想・評価

3.0
原作付きの劇場アニメの中でも異端な存在。
あまりの作風の違いにうる星やつらのビューティフル・ドリーマー、ルパン三世のカリオストロを思い出す(作品としては名作だが原作派から観るとどうなの?という意味で)

きまオレといえば三角関係を扱ったラブコメというイメージだがこの映画ではその三角関係に決着をつける話になっているのでひたすら痛々しい描写が続き救いがない。
私の記憶ではこの主人公は超能力が使えたような気がするのだが超能力要素も一切なく終始暗い。
私の知っているきまオレではなかった。
でも原作の事はこの際忘れて男女の生々しい恋愛ものとして見れば雰囲気自体は悪くないと思えた。
一周回ってこれはこれでありかも。

最後のひかるちゃんはとても可愛い。
昔はくるみ派だったけどひかるちゃんも可愛いな。
atushi

atushiの感想・評価

3.9
痛々しい…青春の残酷な部分だけ描いてある。最後が暗いのもまた
r

rの感想・評価

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こうなるとは思っていたけど
そうなるとは思わなかった

最後の笑顔に救われちゃったな。
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