奥行き研究の実作とのこと。
扉によって生まれる奥行きを意識した部屋の設計が面白い。
舞踊、演劇の練習をするゆかりをドキュメンタリーとして撮り、彼女に振り回される男をフィクションとしてコメディタッチ…
フィルムを見続けてきた男の卓抜な撮影と編集のアイデアが、心理や説話の軛から遥かに逃れながら、デジタルの画面で揮発する。
そのさまこそが美しい、と見ているうちに松平英子が映画の強靭な支持体として立…
とにかくあの部屋のライティングと宇宙船のような照明芸。きらりと光るナイフ、身体アクション、フレーム外からの階段上り下りはさすがに『孤独な惑星』を思い出させる。あとジェリコの壁的な室内も。
が、妙に…
「まだ まだ まだ だね」
演劇!!!! あの舞台のシーンにこの映画のすべてがあるといっても過言ではない。あまりにも良すぎた。まずセットが素晴らしいし、学芸会みたいに観客の方をみて突っ立ってるだけ…
しばらく「ゆかり」という名前に変なバイアスがかかりそうです。
それにしてもビビる程長く感じてしまいましたな。
エンドロールが終わって場内の明かりが付いた時の解放感の半端なさたるやよ。
演劇的手法…
抜群に優れているあの部屋のデザイン。座る(かがむ)ことと立つこと。扉の冴えた演出とそれがあることで強調される現実と演技の境界、自他の境界。かつそれらは曖昧に溶け合ってもいるということ。画面内で交差す…
>>続きを読む玉林亜理による室内のセットデザインが絶品。ドアが同時に開かれ、玄関から寝室までを貫く縦構図の出現とそこからの岩瀬亮と松平英子との切り返しに密かに興奮。演劇シーンでも背景美術のドアが縦構図を平面的に反…
>>続きを読む©2015 筒井武文