父を亡くし、母と共に東京へと引っ越してきた小学六年生の少年が、都会の生活に馴染めずに孤立してゆく中、旅館の一人娘である小学四年生の少女と知り合い、交流を深める姿を描く。
のどかな雰囲気とは裏腹に、…
母の密会を目撃したり、海への逃避行は「大人は判ってくれない」のようで、線路を歩く少年少女はまさに「動くな、死ね、甦れ」。傑作は互いに呼応し合うのか。
画面はシネマスコープだが、世界はとても狭く。そ…
成瀬巳喜男監督作品は、個人的にはなかなか心が掴まれない作品が多い。
作品の勘所が掴みづらい、ドライで無愛想な作風も関係してか、これまであまり印象に残っていない。
しかし、本作は短い上映時間の中で、…
ETV特集で大瀧詠一を特集していた。「幸せな結末」が作られる前後ほぼ仕事をしてなかったというか自分が好きな趣味に没頭していた。本人は生活家と言っていた。2009年の雑誌「東京人」に「映画カラオケのす…
>>続きを読む1960年を境に時代の空気が変わった事を、当時、幼稚園児だった私でも感じた謂わば、昭和の都会原風景に、懐かしさを覚える成瀬巳喜男監督の小品佳作。信州上田から上京した母茂子乙羽信子は、一人息子小学六年…
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