テシス 次に私が殺されるの作品情報・感想・評価

「テシス 次に私が殺される」に投稿された感想・評価

★ 見たら死ぬ!?女子大生が探す殺人フィルムに秘められた謎!猟奇殺人の向こう側に存在する陰謀!二転三転する物語に貴方は犯人を当てることができるか?

情熱の国、スペイン。
実は隠れた“ミステリ映画の宝庫”でもあります。何しろ、本作はミステリ映画なのに、ゴヤ賞(スペインにおけるアカデミー賞)で7部門受賞していますからね。不可思議な謎を好む“お国柄”なのでしょう。

ただ、90年代の作品ですからね。
過剰な期待は禁物なのです。雰囲気としては往年のミステリドラマ。原作は赤川次郎先生…なんて言われても不思議ではない空気が流れていました。

特に顕著なのが人物設定。
主人公は女子大生(好奇心旺盛で向こう見ず…但し、色恋に惑わされる)。そんな彼女の周りに配置されるのは男性二人(一人は猟奇ビデオマニア、もう一人はハンサムガイ)。いわゆるひとつのドリカム編成なのです。

但し、かなり硬派な作風。
中途半端なコメディ要素はありません。また、殺人場面を収めたビデオ…という設定も、21世紀ならば目新しくはありませんが、90年代ならば話は別。当時は衝撃的だったのしょう。

やはり、サスペンスの分野は日進月歩。
現実が虚構を超越し、それを追い掛けるようにして虚構が過激になっていくのです。そう考えると、本作の刺激が足りない…と感じてしまうのは肩が下がる思いですな。

本作を仕上げたのはアレハンドロ・アメナーバル監督。この作品が『オープン・ユア・アイズ』や『アザーズ』に繋がった…と考えると、うん。納得です。

ちなみに本作は音楽の使い方が良かったですね。ヘッドフォンの向こう側で流れる音楽と、現実の映像を合わせた場面は、主人公たちの内面を見事に表していたと思います。

まあ、そんなわけで。
ミステリ好きとして、土曜日の夜(或いは火曜日の夜)に鑑賞すると丁度良い作品。先行きに期待できる“序盤”は高揚感をもたらしてくれると思います。また、ミステリ好きであればあるほど…犯人当ては難しいかもしれません。

ただ、正直なところ、尺が長いのが難点。
折角の高揚感を打ち消すような冗長な展開と、あまりにも非論理的な収束も減点対象ですね。総じて凡庸な評価に落ち着くのも仕方がない話です。うーん。
期待していたわりに普通だった。
あまり犯人探しに興味が持てず
登場人物にも感情移入しにくい。
当時はセンセーショナルだったのか? と思いつつ、『オープンユアアイズ』の方が大衆的で面白いと思う。
田最環

田最環の感想・評価

3.5
主人公が、かわいい。
物語が進むうちに、犯人はこいつか?いや違うこの人か?と、犯人を推理するのが楽しくなる作品。どんでん返しがすごい作品のひとつ。

ショッキングな映像、音声が少し含まれているので、心臓の弱い方は、お気をつけください。
2MO

2MOの感想・評価

3.9
見てはいけない、という警告を無視して。こっそりと陰の方を覗き込もうと様子を窺う彼女もまた、陰の向こうの暗闇にすでに見張られている。
カメラの向こう側に潜む、無数の目に。飽くなき大衆の欲望に応えるように、闇の奥へ奥へと導かれる。
陰に影が重なり合い、画面は一層、黒を濃くする。

あの『ミツバチのささやき』のアナ・トレントの曇りなき眼。その無垢なる眼差しは、無垢がゆえに、恐怖に勝る好奇心と禁忌を破る背徳のささやきによって、人並みの汚れを混じらせるようになる。
その上で、イノセンスを失ってこそ見定められる人間の闇に、スポットライトは当てられる。
その光は、偶像に帰依する名画のそれと対をなす。
ゆり

ゆりの感想・評価

4.0
とても印象に残る映画でした。
素晴らしかった。

★主人公(アンヘラ)が絶妙に嫌な女!

アンヘラが何を考えて何をしたいのかが全然わからないまま話が進みますが、それでいいのです。むしろ痛い目見ろと思うくらい可愛くないところが潔い(でも美人)
そこまで感情移入することなく俯瞰で見られる絶妙なキャラクターでした。


★気が付けば少女漫画みたいな展開!?

アンヘラの協力者として登場するオタク(チェマ)がどうしたってイケメンで集中できない!小学生レベルの悪口とヒステリーをおみまいしてくるんですけど、メガネかけててもわかるんです、おまわりさん、この人イケメンです!
そして遅れて現れる裏起毛ジャンパー着用男(ボスコ)は怪しい雰囲気を纏いつつチャラチャラしたワンコ系のイケメン。奴のwayはいちいちおしゃれ!
陰のイケメン(チェマ)と陽のイケメン(ボスコ)と可愛くない美人(アンヘラ)のまさかの三角関係…?どこのパフェちっく!やねん、っていうね。


★しっかりサスペンス

96年の映画なので、当時のテクノロジーを土台としてストーリーが進みます。スマホや携帯やネットのない時代の登場人物の行動・心理描写・アプローチは、シンプルだけど説得力があってドキドキします。


★強烈な余韻

私はミステリーやサスペンスが好きです。
暴力的なシーンが映されても観ます。寧ろ、誰かがひどい殺され方をしたらワクワクします。暴力が好きなわけでも、惨殺死体をずっと眺めていたいわけでもなく、それを観る理由はそこにはありません。

私はきっと、この先も映画をたくさん観ますが、その内容が暴力的で猟奇的であればあるほど、この映画のラストシーンを思い出すと思います。忘れられない1本になりました。面白かった!
しづお

しづおの感想・評価

4.0
細部まで素敵。何度も観れる。それぞれのキャラが説得力あってよし。主人公に少し好意を寄せるオタクがとても魅力的。彼の部屋の作り込みが、なんだか全てちょうどよい。
ホラーかと思ったら、違いました
サスペンススリラー+ミステリーでした
原題は「テシス(tesis)」だけで
意味はスペイン語で「論文」です
「次に私が殺される」は日本が付け足したみたいですね
公開時は「殺人論文 次に私が殺される」だったみたいで、DVD発売の時に「テシス」にしたようです
でも、TSUTAYAの検索では何故か
「殺人論文」じゃないと出てこないです

これぞスペイン・サスペンスの本流!
現在のスペイン・サスペンスの二転三転
して誰が犯人か揺さぶる映画の原点では
ないでしょうか?
って勝手に1995年以前にはなかったような書き方をしている私
それ以前のスペインサスペンスは
まだ観てないから決めつけましたw

さっきも書いたとおり
二転三転する展開で犯人が何人も浮かび
上がるのです
私はその度にこいつが犯人だと確信
するんですが、そう思ったら違う展開に
あれ?違ってた
その繰り返しだったような
まあ見事な惑わしと言いましょうか
あんなに堂々と考えられうる容疑者たちを見せながら
ラストまで絞らせない展開は見事です!
それが緊張感の持続にも繋がったかな
もしかしたら私がわからなかっただけ
かもしれませんが
いや、たぶん皆さんもそうなると
思いますよ!

あとこの映画にはグロはありませんので
大丈夫ですよ
あらすじには惨殺され死体がバラバラに
される様子と書いてますが、隠してます

上映時間が125分と2時間をちょい
越える映画でしたが、飽きさせない展開
ストーリーは見事でした!
ただ時々、主人公のアンヘラには
ちょっとイラッときました
ちょっと自分勝手というかワガママな
ような・・・

最近私がスペイン・サスペンスが好きになった
「ロスト・ボディ」「インビジブル・ゲスト」等々、最近色々観たけどやはり
スペイン・サスペンスは凄いなと改めて
思いました
まだまだ観てないスペイン・サスペンス
を含めスペイン映画がたくさんあります

この映画でハリウッド映画とスペイン映画について教授が語る講義があるのですが、今スペイン映画は質で言えば決して
負けてないと思います!
ずっと怖い。
最後まで犯人予想を揺さぶってくる展開がシンプルにおもしろいし終わり方もいい。
hinaoba

hinaobaの感想・評価

3.7

このレビューはネタバレを含みます

「オープン・ユア・アイズ」のアレハンドロ・アメナーバル監督とノリエガ君、そして「ミツバチのささやき」のアナ・トレントの映画ということで、以前からすごく気になっていた作品。

何よりもまず、アナ・トレントが綺麗だな〜、と。彼女の凛とした清楚な美しさがサスペンスの緊迫感を盛り上げる。

ノリエガ君がもう、怪しい、妖しい(笑)。危険とわかっていながらアナ・トレントが彼に惹かれていく感じや、2人の絡みはラブストーリーっぽくてよかった。

サスペンス映画としては、派手さはなく定石どおりの展開ですが、「映像における暴力」というテーマや観客に対するメッセージ性、アンヘラとボスコの関係、アンヘラとチェマの関係、細かい演出、全体のダークな雰囲気が素晴らしい。

最後のシーン、結局はニュース番組までもが猟奇的なシーンを売りにして視聴者の好奇心を惹きつけ、視聴率をとろうとする、そして今この映画を観ているあなたもそれを観たいんでしょう?という、メディアに対する風刺でもあり、観客に対する辛辣な問いかけでもあり、実に面白いオチだった。
Shizka

Shizkaの感想・評価

3.6
やはり大人になってもアナトレントは綺麗だ。

ストーリーはかなりよくあるものだが、スペイン流、二転三転するので犯人を絞らせない。最後は皮肉って終わらせるところが好き
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