「新宿マッド」
冒頭、新宿の街に転がる死体。モノクロとカラーフィルム。演劇中に息子が刺し殺される。田舎から上京した父親、死の真相を探る、警察、若者、淫らな行為、夜の街、寝床探し、フーテン、火炎瓶。…
怠惰なエロと閉鎖的暴力に明け暮れる左翼的な若者。
彼らのリンチの的になった異分子が覚醒し、若者達に逆襲するという流れ。
「またこの流れか」とも思ったが、『処女ゲバゲバ』ほど観念的でも無く、ぶっ飛んだ…
1970年という時代に新宿という舞台を選んだこと。それこそがこの作品の全てであり、田舎で郵便配達夫として勤労してきた父親という「異物」がそこに組み込まれたことで物語という形式が自然と出来上がってしま…
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