青春残酷物語の作品情報・感想・評価

「青春残酷物語」に投稿された感想・評価

ヒルコ

ヒルコの感想・評価

3.0
思ったより全然過激ではなく、音楽は煽情的な割りに別にそんな強いシーンもないし、ヒロインはブスなんだけど、当時の独特の青春のうらぶれた感じとベッタベタの湿気はすごい伝わるし、いつの時代もこの年頃の男女は、好き?好き!本当?・・・。ばっかやってんだなぁってのも、切なくなる。「今ぐらいの歳で傷つくと、傷跡はいつまで経っても残るのよ」。でも誰も彼もいつの時代も、そのために青春やってんだよなぁ。泳げないのに海に突き落とされるんだよなぁ・・・。そう言った意味で、非常に残酷な青春映画かもしんないね。
パン

パンの感想・評価

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東京国際映画祭で崔洋一さんが隣でスタンディングオベーションしてた

20年ぐらい前の話
NOOO000ooo

NOOO000oooの感想・評価

4.0
この映画から、松竹ヌーヴェルヴァーグという言葉が生まれた(wiki)という60年もの。敵と戦って勝つことが生きる原動力だったのだろうか。敵を失ったこの時代の若者は一体何と戦っていたのだろうか。日本人としての歴史やルーツを知る上で必須な作品なんて言い過ぎか?
安保闘争の終焉、日米安全保障条約が強行採決、時代はメロドラマ、松竹ヌーヴェルヴァーグが誕生。。。諸々時代背景を鑑みると大島渚という人がどんだけ過激で、公開当時、今作がどんだけアナーキーなインパクトを世間に与えたのか感じ入ることができる。
とりあえず、タクシーの初乗りが70円の時代のロケ中心の映像、スナップショット的に映し出される当時のモダンな車や建築、呑んべい横丁、ワンピーズの50sアメリカン的フォルム、学生が浮気する人妻という名の完璧にオバちゃんなど見どころ満載。昭和35年な東京の風景を見れるだけでも価値は高いじゃないか。
shatoshan

shatoshanの感想・評価

3.7
ロケ撮影を多用しながらも地方性を排した青春の敗北の物語は、どこか現代のファスト風土的な消費生活の気だるさを想起させるが、それによって当時の閉塞感の残酷さがさらにありありとしたものに感じられてしまう。

このレビューはネタバレを含みます

大島渚の1960年ヌーヴェルヴァーグ男女のラブ



日本映画界の独自のエロスと世界的にはヌーヴェルヴァーグの始祖的役割を担っていた大島渚監督。

松竹に入り「松竹ヌーヴェルヴァーグ」時代

ATGにうつり独自のスタイルで大島節を貫くATG時代

やたら野坂昭如とテレビで討論、「おもいっきりテレビ」でコメンテーターしていたテレビ期もありながら。

「戦メリ」を皮切りに海外仕様「世界のナギサオオシマ」時代。

この「世界のナギサオオシマ」(勝手私呼名)時代は、多分いつか物凄い評価がくると思う作品群
北野武、「戦場のメリークリスマス」



そんな感じ。

初期の「松竹映ヌーヴェルヴァーグ」時代は、ソフトこそあれど若き日に「日本春歌考」を見て台詞難解さに挫折経験してから一回も手をつけず。

ゴダールのツイート記事で「ヌーヴェルヴァーグのはじめは、大島渚の影響を受けた?受けない。」みたいな記事を読み、見てみたくなり、満をじしての鑑賞となりました。



いやあ滅茶苦茶はやいなあ。1960年だよなあ。半世紀前だ。すんごくまとまった男女クリミナルラブ映画を青春映画風にまとめあげていたことにある意味衝撃でした。

まあある意味三文記事、痴話喧嘩の映画化みたい。

風俗は無論古び、学生運動をやる、撮る生の実情は、あくまで添え物。

大島監督も特典映像のインタビューで「どうしても撮りたい」と言ってました。が、あくまで添え物を自覚しているかのよう。
その分学生運動は、「日本春歌考」や「日本の夜と霧」で存分に、ロジカルに難解台詞でつむぎあげる。みてみたい!今なら見れそう。

ギラギラしているのだが、あんまり不良に見えない川津祐介。というか小綺麗なお兄様なんだが、学ラン似合うすけこましだ。
本作のとある物を長回しで食すシーンがあるのだが、大島流「若さ」モンタージュで素晴らしかった。ひいてみると笑えたりもする。

一方本作の青春で残酷なヒロインに桑野みゆきさん。髪型がロネッツのような盛り髪。いきなりビンタかまされあー、残酷!乱暴。

本作の古いビデオジャケットは、イラストで桑野さんがビンタされてるジャケットで、ある意味本作の指針を表すジャケだった。

桑名嬢は、そんな川津に強烈に叩かれ、つかり、溺れていく。そんなラブ青春。

いまから半世紀前の映画だが、本作が「ヌーヴェルヴァーグのはしり」というのもなるほど頷ける。

ボーイミーツガール
クリミナル
ラブ

三大映画の基礎を踏まえつつ、大島渚の描きたい肉感的青春を表現している監督3作め。
特にラストが唐突かつ
タイトルどうりの「残酷」ラスツで思わず苦笑い。

いやあよくこれで
松竹映画!時代なんかなあ。調べると本作ヒットしたようだ。

旧世代代表で桑野さん、姉久我美子。「まあ妹よ!自由だわねえ。破廉恥よ。」みたいな啓示役割。彼氏に大島組常連、渡辺文雄。ある意味学生運動の残党人役だ。

まあまあ、学生運動は、あくまで触れる程度。
中身みるとかなりの三文記事を映画化したよう。
勿論今もそこらにころがる残酷青春。

川津の冷淡な怒り
何も考えずよりかかる桑野ラブ

と~っても面白かった。本作から本格的肉感追求激情映画「愛のコリーダ」に繋がるんだと思うといちはやく青春映画を撮りあげていた事にやはりはやさと早熟さを見た!



さて
大島渚の60年ヌーヴェルヴァーグ男女のラブ

ぜひご覧ください。
蹂躙

蹂躙の感想・評価

5.0
すごい映画。
この頃は、自分が社会に対してどういう立ち位置にいるか、ということがすごく大切だったんだなと思う。(現代はそんな風に考えないですよね。)若者たちが必死に何かをなそうとして傷つく。青春の敗北が受け継がれていく...。

脚本が秀逸で、ハッとさせられるセリフがたくさん。「女だけじゃないよ。道具や売り物にされるのは。男だってそうだ。俺たち二人ではどうにもならない。だから別れよう」みたいな男台詞、「お前だって同類だろ」警官の台詞など、、。

主人公の男が、何か社会に対して怒っていて、ぶつけようとするのだが、その対象と同じことを自分もしていることとか、まことに対して好きなのか性欲の対象なのか自分でもよくわからず傷つけてしまうところとか、もうみててつらい。

若者の速さが、シーンの切り替えの速さに呼応している。また、顔面アップが効果的に使われている。
じゅぺ

じゅぺの感想・評価

3.8
青春残酷物語、大傑作。無軌道に生きる若者の行く末は。戦後民主主義の希望と、安保闘争の混乱。イラついたら人を殴り、女を抱き、酒を飲み、また人を殴り。どうかしてんじゃないかという熱量。現代と違ってだいぶ元気のある若者だけど、あの"閉塞感"はいつの時代にも。普遍的。唐突な破滅に衝撃。

戦後民主主義への懐疑というか、アメリカの影がちらつく中での権力に対する批判的なまなざしはたしかにある映画なんだけど、一方で、お金がなくて大人に屈したり、ホントにヤバイ大人がでてきたら引き下がるしかない彼らの姿に、反抗の限界が見えて面白い。子どもは大人に勝てない。素直すぎるから。
悩める反発する若者の映画的描写に、悩める若者の頃からあまり共感できません。くさいからでしょうか。
filmout

filmoutの感想・評価

4.2
珠玉の台詞に唸るばかりだった。
「自分が道具のようになっていく気がする」
話し中の受話器に向かって、
「浮気してもいいのね」

刺すような感覚の細やかさ。
R

Rの感想・評価

3.9
再び大島渚作品。本作は、先日見た太陽の墓場よりは分かりやすかったけど、面白さはちょっと落ちるかな。戦後の安保闘争とかが盛り上がってる時代に、前時代の価値観に逆らって生きようとする若者たちによる、前の世代のおっさんたちへの抵抗の痛々しい挫折を描いた、まさに残酷物語。若者たちは、自分は特別な存在だと思い込んでるだけのただのゴロツキなのがますます哀しいですねん。夜の街でヒッチハイクして、見知らぬおっさんの運転する車に乗せてもらった若い娘真琴が、おっさんにラブホに連れ込まれそうになるのをたまたま目撃して、おっさんを殴って止めた青年、清。後日、清と会ってエッチして恋に落ちる真琴だが、清はかなりドSな男で、かなりヒドイ扱いをするんやけど、後々ふたりは世間の目を無視して同棲し始める。とにかく大人のしがらみのなかで生きることを断固拒否する彼らとは逆に、それが出来なかった人たちが出てきます。そんなひとりが真琴のお姉さん由紀なのです。由紀は愛していた男がいたのに、両親の束縛のため挫折し、男と別れた過去がある。だから、お父さんが真琴に厳しくせずに、時代が変わったんだ、と語っているのに不満を抱いている。うん、わかるわかる、その不満。時代に迎合して主義も主張もコロコロ変えるおっさんども。真琴が自分の恋に真っしぐらに進んで行くのを見て、自分も過去に愛した男に会いに行くお姉さん。個人的にはこのあたりが一番ドラマチックで面白いと思った。もう一点面白いのが、清が家庭教師してる子のおかんとエッチして、金もらってるってとこ。このおかんがほんまに普通のおばはん。金もろてるとは言えよーこんなコッテリ熟女とエッチできるわー、てな感じで、彼らから見た大人世代はもう終わりきってるんですね。だから、そうは生きるまいと、ツンケン生きるんやけど、そんな彼らも特に創造的な生活をしてるわけじゃないから、気づかぬうちに金に振り回されて堕落の道にはまり込んでしまい、そして、金によって助けられ…みたいな感じに展開する。前半のいろいろな人物の伏線が、最後の方でちゃんと回収されていって、一見ランダムにしか見えなかったバラバラの人物が、ぴったしストーリー構造に組み込まれてて、ナルホドーってなります。が、全体としては、ちょっと面白みに欠けるかなー。ガヤガヤしてはいるけど、あまりドラマティックなアクセントがないというか…。映像的にも、後期渚作品のケオティックな中に存在する詩的秩序みたいなのがなくて、ごちゃごちゃした状況を写実的に描いていくので、そういうのが好きな人には良いかも。けど個人的には映像にももう少しアクセントがほしいなと思った。そう考えると渚監督のこの次の作品、太陽の墓場はグッとアクセントが効いてる感じする。ただ本作エンディングは衝撃! えっ! そんな終わり方! えっ! 早戻ししてもっかい見てもーたわ。
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