Uえい

冷たい水のUえいのレビュー・感想・評価

冷たい水(1994年製作の映画)
3.5
アサイヤス監督が好きになり、「現代映画講義」と言う本でこの映画と、「イルマ・ヴェップ」「デーモンラヴァー」を三部作的に鑑賞すると面白いと書いてあり、チャレンジしてみた。「早春」や「汚れた血」を思い出すような若い男女の痛々しい恋愛模様が描かれていて好きな感じだった。

青年ジルは学校では素行が悪く目をつけられ、本人も万引きを繰り返すなど悪行を繰り返してしまっていた。家庭は裕福だが、父母との心の距離は遠かった。同級生で恋人のクリスティーヌは家庭環境が悪いのと、素行の悪さが祟って施設に送られてしまった。

しかしある日、ジルが同級生たちとパーティーをしていると、施設から逃げ出したクリスティーヌがやってきた。そして、南にいる友人の元へ二人で逃げようと誘う。二人だけで旅立つのだった。

映像のざらざらした質感と、被写体への距離が近いところもあり、若さゆえの痛々しさや無鉄砲さを直で感じた。音楽も、70年代ロックが多く使われているらしく、なかなか良かった。音楽に詳しい人ならもっと刺さったのかもしれない。
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