面白い。戸を開くと、窓から落ちていく女性。自殺してしまった女の横で、2人の思い出を振り返る夫。夫婦は仲が良かったものの、段々と冷えきっていく。
なぜ夫婦の仲は倦怠し、妻は自殺したのか。博物館や映画…
背中を背中で繋ぐ超技巧編集。
回想の中で現在時制に戻り、現在の人物と動きが同期したり、「ハッいま過去の時勢だったのか」と思わせるべくぬるぬると動き回るドミニク・サンダ。確かに死んだその直後こそが一番…
「やさしい」とはまこと便利な言葉(メッチャやさしそーナ彼氏ダネェ~~!!)なれども、この題が言う「やさしい」には物静かで程よく教養があって従順、要するに《貞淑》のニュアンスが含まれる。永らく男のポ…
>>続きを読む良い
ドストエフスキーの書く範囲とブレッソンの映す範囲がぴったり一緒だ、とつくづく思う。
一挙手一投足を観察するように映すカメラ、夫の語り、鉄格子のようなドアで彼女を徹底的に閉じ込めるような構造…
キショッ!!ドミニク・サンダの鉄仮面のような表情は「こいつ何言いよん……?」と取るしかない。そうしなければこんなもん無理すぎ。ベッドフレームとドアの意匠は鉄格子。自分が囚人を死なせたこともわかってな…
>>続きを読むこれで前期のブレッソンの授業はおわり。これまで時系列に6作を観ていて、はからずも最後に初カラーの作品を観ることになったのがよかった。ある種の転換点。ボイスオーバーと映像がシームレスすぎて、時間感覚が…
>>続きを読む金にモノを言わせて若妻を娶った質屋が彼女に窓から身投げされ、遺体を前に苦渋に満ちた結婚生活を回想。ドストエフスキー原作で、ご多分にもれず死と断絶の香りがぷんぷん漂う陰気な話。写真家出身のブレッソン監…
>>続きを読む