戦時中に若くしてデビューを飾った川島雄三第一作。後の作風とはかなり違うかと思いながら観たが、思いの外テイストは同じ。
作中に何度も関西の地名が出て、そもそも織田作減作で後の「貸し間あり」とかの天王寺…
さほど期待していなかったが意外にしっかりとしていたと言っては失礼か。さすがに後年の作品で見せる切れ味や毒っ気は薄く、全体的におとなしめな筆致ではあるものの、デビュー作から既に「川島雄三」だった。
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川島雄三監督第1作。戦中の公開だけど、すでにみんな傷ついている。機械のように同じ文句を繰り返す佐野周二は笑えるけど、あれは彼の「傷」なのではないか。
全体的に繋ぎ方が速くてビビる。書斎で語っていた…
敗戦前年にこんなに豊かなほのぼの映画があったことが凄い。冒頭の階段の上で馬跳びしてる子どもたちのシーンから既に優しい。ラストで再びこの階段が出てきてとんとんキャメラが引いていくのもかわいい
佐野周…
川島雄三のデビュー作。テンポ良く、かわいらしい。
共演者たちがまず登場して、主人公の佐野周二は他の人より遅く出てくる。最初に登場する名古屋に電車で向かう家族が弁当を求め、反対側のホームの電車に乗っ…
川島雄三初監督作品
大胆な編集、恋に敗れる者への眼差し、川島雄三の全てが詰まっている。
主人公の佐野周二と何度も出会う三浦光子、戦地の佐野周二に代筆して手紙を送っていた文谷千代子が、共にヒ…