簪(かんざし)の作品情報・感想・評価

「簪(かんざし)」に投稿された感想・評価

フィルムの過度の劣化のせいかたまにジャンプカットみたいになる
MeKono

MeKonoの感想・評価

2.8
学者先生と子供
「情緒的イリュージョン」「おじさんがんばれ」
簪ってそんなに重傷?w

なんだろう、味わいがどんどん出てくる
最初0.5だったのに、翌日2.0、その翌々日には3.0、すぐさま4.0


4月5日に5.5
macoto

macotoの感想・評価

4.0
神保町シアターで、
清水宏の「簪」をようやく拝見。

チラシを見て、以前から気になっていたし、映画を作っている友達にも勧められ
ていた。

客層はシニア層が多かったが、
20〜30代の若者もチラホラいた。

清水宏は、
「山のあなた 徳一の恋」という草薙剛主演のリメイク元、「按摩と女」の監督でもある。

ユニークで、のほほんとした台詞回しが、宿泊客の間で交わされ、偏屈だけど、憎めない学者先生が物語の進行役だ。

風景を彩る浴衣と団扇、子供、按摩、湯けむりと清流、そして美しい女たち。

田中絹代演じる、東京から来た女と、笠智衆演じるおじさんの間に、簪をきっかけとした、恋ともつかない心の交流が描かれるのだが、
監督は恋愛を描きたかったわけではなく、
主軸は、あくまで裕福な家庭に嫁いだ東京の女が、満たされすぎる生活に嫌気が差し、簪で怪我をした笠智衆の看護や、子供たちとの交流を通して、自ら動き働く喜びを知るのだが、

焦点を絞らず描くので、
緩やかで掴めない、不思議な空気感。

女は、
笠智衆と恋人になり、
共に帰京するわけでもない。

夏休みを終え、宿泊客が皆帰った後も、

一人湯治場に残り、笠智衆と子供たちと過ごした思い出の場所を歩いて周る。

一人生きていくことを選んだ女の、
少し憂いに満ちた顔は、

ユニークな宿泊客と、家族のように寝食を共にし、湯治場で過ごした楽しいひと時の余韻に浸る。

これから女がどう生きていくのかは、
定かではないが、
落とした簪がもたらした、宿泊客との楽しい時間は、観客が過ごした時間でもあり、

思い出を振り替える女の心は、
観客自身の心でもある。
ゆるく穏やかな気持ちで見られる不思議な作品。75分という尺も良い。演技もお話もカメラも、観客の負荷になるようなドヤりが少ない。いろんなことに踏み込んでおらず、深掘りもしていないのが良い。こういう映画がもっとあれば良いのに。
sacchinn

sacchinnの感想・評価

4.1
昔の温泉宿で、他人同士がふすま一枚を隔てて長逗留して、親しく過ごしたりするのがなんか楽しげな感じ。
序盤の学者先生のややこしいクレーマーぶりが面白かった。
yuka

yukaの感想・評価

3.7
『按摩と女』と似てるけどちょっと違う
あっちのほうが個人的に好きだけど、これはこれで良さがある

楽しい日々の終わりは緩やかにやってくる

若き笠智衆が橋をよろよろ渡る、階段をゆっくり上がるときの子供たちの「がんばれ」
これだけで感動させられるのは実はすごいことかも
とある山奥の温泉宿、ここに夏の休暇で長期滞在するお客がいます
小難しく口うるさい先生(斎藤達雄)、人の良さそうな青年(笠智衆)、ラブラブな若夫婦、碁が好きな老人、その孫の幼い2人の兄弟
普段はのどかで退屈気味に過ごしているんですが、時折団体客がやってくるととにかく騒がしく按摩も占領されてしまうため斎藤達雄はその度にプリプリする
そんな団体客の一人として訪れた田中絹代、露天風呂の中に簪を落としてしまい、気づかずに宿を去るのだが
その簪を笠智衆が踏んづけてしまい大怪我、知らせを聞いた田中絹代は舞い戻る、、、

どんなお話かと言ったら自然豊かな山の中でのほのぼのしたユーモアのある物語って感じ
一応田中絹代と笠智衆のほのかな恋?みたいのもあるけど、ほのかすぎ!w
それが良いってのもあるだろうけどもどかしい、結局何もないんかい!みたいな

でもまあ、だからこそなんでしょうね
ラストの余韻のさみしさ、楽しかった日々に想いを巡らす、この味わいですよね

楽しい時がいつまでも続けば良いと思うんだけど、現実はなかなかそうも行かなくて、みんな帰るところがあって、でも自分は、、、ってお話です!

戦前の田中絹代ってあんまり見る機会ないけど美人ですねー、おばちゃんなイメージしかないので、、、
笠智衆にしても老け役じゃない姿を見られるのはレアだと思う、髪もフサフサ黒々としていて健康的な青年って感じ
この2人の若い頃を見られたのが個人的にはなかなか収穫でした

それにしても簪を踏んづけた笠智衆が案外重症なのね、初めはかすり傷たいしたことないとか言っていながら、ビッコ引きながらのリハビリ生活じゃないですかw あんなに大怪我だとは思わなかったわ、、、あの様子じゃ後遺症残りそう、簪踏んづけただけであんなになっちゃうものかなー
あと田中絹代が温泉で落としたのを笠智衆が踏んづけるって、、、男女で同じ温泉なの?時間別とか?
もた

もたの感想・評価

4.1
浴槽で笠智衆の足にかんざしが刺さることを、ロマンスの予告に使うとか、清水宏は詩人だと思う。観客がどう、ではなく、映画の中を生きる人のための時間が流れる、笠智衆への精一杯の「がんばれ!」のシークエンス。
『按摩と女』に続き2作目の清水宏作品だが、流用してない?って思うほどそっくりなショットがあった。斎藤達雄のめんどくさい感じもうざすぎなくて良い。
頑張れ頑張れ、あの小宇宙に渦巻く人間。
市井を映し出し、人を映し出す。
あの小川の橋を渡るところ、そしてラストの階段移動することが感情の意図を持っている。素晴らしい
三四郎

三四郎の感想・評価

2.7
キャメラを道の真ん中に構え、『按摩と女』と同じ構図から始まり、シーン運びも同じ。傘の女も川も橋も…。温泉場の穏やかな雰囲気とまた愉快な仲間たち。しかし、カットのつなぎが汚い。いや、検閲かあるいはフィルムの欠損か…何かで切られているのだろう。不自然で会話が繋がらない部分も多い。

簪が足の裏に刺さる、情緒的、情緒が足の裏につき刺さった

日守、常に奥さんの意見を言う、奥さんに確かめる、同意を求める。封建的家父長制など、それぞれの家族、夫婦によっていつの時代にも存在し、また存在せぬ。作家は夫婦の会話も気に食わぬし、なによりも、旦那が妻に「ねぇ、お前」と常に言うのが嫌なのだ。奥さんが「ねぇ、あなた」と言う時は何も言わぬし嫌そうにしない。作家は古い価値観の人間で、道徳とか言っているが、本人も道徳があるわけではない笑
「彼の情緒的イリュージョンを壊さないでくれ」と笠のために田中に話しているのが面白い。皆それぞれにお節介だ。そして田中も「できる限りやってみますわ」といった真面目な返事をしている笑
『按摩と女』の坊やが成長しているが、セリフは変わらず「おじさん、おばさんとばかり話してつまんねぇや」笑
「おばさん持ってっておやりよ(松葉杖)」解ってるなぁ!ませたガキだ笑

やはり『按摩と女』とは比べものにならない。『按摩と女』は名作だなぁ。