現代の作品にも通ずるところがあり、思った以上によかった。
前半の学者先生の愚痴のくだりもユーモアも楽しいし、後半のロマンスは初々しくて爽やか。
太平洋戦争あたりに、こんなに牧歌的かつ夏の清涼感あ…
このレビューはネタバレを含みます
清水宏監督、原作は井伏鱒二という映画。それにひかれて新年1本目として早稲田松竹にて鑑賞。
笠智衆は小津作品・寅さんシリーズで見ることが多いため、なんとも若々しい笠でびっくり。
それもそのはず、戦中に…
先に観た『むかしの歌』で日本家屋のさまざまな意匠が遮蔽物として用いられ、室内のショットに閉塞感が感じられたのとは異なって、こちらは襖の開閉により空間に奥行きが生まれていたのがおもしろい
あらすじか…
清水宏の紛れもなく名作だ…。「按摩と女」と同じく
、人里離れたひなびた(ひなびているのか?)温泉宿を舞台に、按摩さんと訳アリ女が登場するも、今作は軽快にテンポよく進むコメディタッチ。田中絹代と笠智衆…
全身の力が抜けてしまうほどに、夢のように美しいフィルムだった。日本映画史上最高峰の作品といっても過言ではないと思う。このフィルムだけは絶対にDVDを買って、手元に置いておきたい。これをいつでも観られ…
>>続きを読む清水お得意の縦構図は前景・後景に留まらず第三層すら積極的に導入し奥行きを際立たせ、笠智衆によるその階層間の懸命な移動がクライマックスとなるが、直後の田中絹代による移動の反復は、各階層を構成する部分が…
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