美わしき歳月の作品情報・感想・評価

「美わしき歳月」に投稿された感想・評価

学生時代に仲良しだった友人どうしが、社会人になって様々な職業に就いて、それぞれの道をいくドラマ。
青春の果てを描いた小林正樹監督の映画。

相変わらず小林正樹監督の初期映画の常連である佐田啓二が出演、そして『この広い空のどこかに』に出演していた久我美子も出演しており、木村功もイイ味だしている。

医者役=木村功の「僕はアプレゲールでもないんだよ」なるセリフは、「えっ、戦後派じゃないのか~」とチョット意外なものであった。

佐田啓二は弁護士になるような人間だがドラムを叩いていたり、久我美子の花屋の娘、など様々な人間関係が絡み合う映画であった。
生誕101年 小林正樹映画祭 @シネ・ヌーヴォ

戦後数年たって復興はしているけれど、戦争で亡くなった人がまだ身近にたくさんいた時代の青春群像劇。
木下恵介組による恋愛映画で1950年代の東京の様子が垣間見えます。コメディっぽいところも少しはありますが、敗戦やその後の変化の中で屈折する3人の若者の姿が、影を落とします。戦争の影響が彼らの心情や行動に及んでいることが、直接的ではないですが感じられるところは、戦争や捕虜経験のあるこの監督らしいところです。

佐田啓二(中井貴一の実父)、木村功、野添ひとみなど、みんな若いです。花屋の看板娘、久我美子が可愛いです。
木村功と久我美子を中心にいくつかのカップルのそれぞれの生活、友情が描かれる。
当時の銀座や上野周辺の様子を眺めることができます。
ソニービル裏にあった名曲喫茶らんぶる・・・
ジャズドラマーのJCハードの飛び入り!

小林正樹は大作や社会派の問題作が有名ですが、それよりも伝統的な松竹大船調を発展させたような、この作品や「まごころ」「この広い世界のどこかに」が個人的には好きです。
世田谷文学館の小林正樹展には行きそびれてしまった。
一見いかにも昭和中期の普通のメロドラマのように見えるけれども、ここには後年の小林正樹的な要素がすでに表れている。

戦争によって精神に落とされる深い傷と影(これらはほのめかされるだけだが)、それによって戦後の生活が微妙に歪んだものに変容していく。その空虚な空気。そこから社会、人間への不信感と断絶が生まれ、しかし最後には信頼はギリギリのところで回復される、という主題が見え隠れする。個人の恋愛の話ではなく、ここでのテーマが社会的な疎外なのは明らかだ。つまり、小林正樹は小林正樹である。後年の、あの完成されまくった『切腹』や『上意討ち』に比べてたるい印象は否めないが、小林正樹を知る意味では必見だろう。
知らないうちに、この作品DVD化になったのね~!!確か10月発売予定になってた。てか今回予約出来ないやんマジショック(→.←)orz
発売されてから購入するかなぁ~( ´△`)