前作にして処女作の『レザボアドッグス』の冒頭ではマドンナの『Like A Virgin』が巨根の歌であるだとかチップを出す出さないなどの強盗前の集団とは思えないほど全く緊張感のない「無駄話」を繰り広げていたが、今作ではアメリカとヨーロッパではハンバーガーの呼び方が違うだのツイストコンテストに出場してトロフィーを獲得するだの先代が尻の穴に入れてまで隠し通した金時計の話など全くストーリーに必要のない「無駄話」が随所に登場し、以降のタランティーノ作品の特徴とも言える「無駄話」の会話劇の手法が確立された内容に仕上がっている。