メナースの作品情報・感想・評価(ネタバレなし)

「メナース」に投稿された感想・評価

菩薩

菩薩の感想・評価

3.6
コルノーの映画は肩が凝るのぉとか、『メナース』を観まーすとか、そんな事を言いたいが為にわざわざDVDを買ったわけではないとまず弁明させて頂きたい、あくまで『セリ・ノワール』が面白かったから他はどうなんだって流れである。結果として知的&シブイ作品で、かつてのボキャブラ天国の評価軸に当てはめれば「シブ知」となるだろうが、きっとこのネタが通じる人ははそう多くないと思われるしおっさんである事がバレる、ちなみに俺はバカパク派の芸人が好みであった(どうでもいい)。愛する人に着せられた濡れ衣を自分の方に向ける為に、イブ・モンたんがコツコツと偽装工作を重ねていくお話。この一連の作業がまぁ地味で地味で「早よしてくれんかな?」と鼻くそほじりながら観てしまったが、その分全ての偽装工作が完了してカナダに逃亡して以降は突然『恐怖の報酬』が始まるし、最終盤は『激突!』からの『虫皇帝』(車がビートルってだけです)みたいになるから自分がなんの映画観てたか見失いそうになる。崖からタンクローリー落下→大爆発ドーン!のシーンは否が応にもアガるし、一発勝負であろう撮影をよくぞ成功した!と称賛の声を多数頂いております(たぶん)。最後はアメリカで言えばトランプ支持者みたいなショットガン構えた屈強なトラック野郎にひたすらリンチされるモンたんが哀れでしゃーない、ぺっしゃんこやん、どんまい。正直自分らで殺したわけじゃないんだからそこまでしなくてもいいじゃんって元も子もない感じだが、ジジイ萌え映画としてはなかなかの出来だと思われる。にしてもカロル・ローレ(キャロル・ロール?)めちゃくちゃ可愛いな。
アラン・コルノー監督作品。
イヴ・モンタン演じるトラック運転手のサヴァンの恋人のジュリーが、トラック会社社長でサヴァンに想いを寄せていたマリー・デュボア演じるドミニク殺人の容疑者にされてしまい・・・という話。

恋人の無実の容疑を、自分の容疑のようにするためにイヴ・モンタンが偽装工作していく。実際の真相とは違った、警察司法の真相究明の未熟さが浮き彫りになる。そこが悲劇の原因になり、またそこを利用してイヴ・モンタンが一計を案じる。警察に捕まえられようとする主人公は珍しい。
昼の場面であっても画面が暗い。

老いたイヴ・モンタンが渋い。後半カナダに逃亡してトラックを運転するのは『恐怖の報酬』を連想させる。トラックの爆発、終盤のトラックだらけのアクションシーンがすごい。前作『真夜中の刑事』に続いて、車がぺしゃんこに。
dude

dudeの感想・評価

4.2
盛り上がるはずがない話。車に人間を重ねているようなところがあるので、自らの死を偽装→リンチの流れが映像的にしっくりくる。2度目の人生は悉く破滅するもの。『恐怖の報酬』のイヴ・モンタンというのはある。2回観た。
イシ

イシの感想・評価

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ラストがどうにもならなさそうな時はクラシックカーをトラックに追わせればいいということだ。?
tristana

tristanaの感想・評価

4.5
明らかに度が過ぎた偽装工作。もはや何を想定して誰を相手にしているかすらよくわからない(自分との闘い)。無実の人間の行動としてあまりにも異常。やましさもないのにわざわざ自分から危機を招き寄せ、それを不要な演技力と神がかり的な集中力で乗り越えて行くイブ・モンタン。アルドリッチ『ハッスル』を思わせるエンディング。カーチェイスの途中で映画が終わったかのようにモントリオールの風光明媚な景色へパンするカメラ、笑うしかない。
8ミリ映写機での夫婦の時間が終わりスクリーンの前に佇む空虚さを湛えた妻。その後自家用車で棄てばちのドライブ。一方夫は荷台のない巨大トラックを乱暴に乗り回す。オープニングだけでぐわわわ〜〜ん感激。大半の時間を占めるとことん地味なイブ・モンタンの偽装工作。キチガイじみた時間が地味に延々と続くのでこちらも気が狂いそうになる。モンタンの計画した終盤のコンボイの緻密な事故演出、何事かと思う。トラック野郎たちの思わぬ自警団ぷり、というかリンチっぷり。
あらぬ疑いをかけられた彼女を救うべく、自分に罪を着せるよう工作する男の話。とても地味。コルノーの『セリノワール』や『真夜中の刑事』のような極端な俳優の動きもなく淡々と工作シーンが続く。

ラスト、ワーゲンのビートルでトラック野郎達に追い詰められるシークエンスは超興奮した。